20歳になった時、ボクは東京で独り暮らしをしていた。
もう46年も前の話。
区役所から式典の案内とアルバムが届いた。
と思う。
思うと書いたのは、
アルバムの記憶はあるが式典の案内があったかどうか覚えていないからだ。
当然、成人式など行っていない。
大学生のボクにとって体制の主催するものなどに興味は全くなかった。
70年代の若者の多くが「心情左翼」だったと思う。
区長の挨拶など糞っ喰らえだ。
だから当時どんな成人式が行われていたのかは全くわからない。
毎年のように成人式で荒れる若者がニュースとなる。
単なる目立ちたがり屋のバカ。
いずれ過去を振り返るときに、顔から火の出る思いで思い出すのだろう。
どこの町だか忘れたが、成人たちが自分たちで成人式を企画したというニュースを見た。
式典で町長の挨拶を求めたことに驚いた。
20歳にして社会性を有していることにではなく、まるで去勢されたような従順さに驚いたのである。
権力なんて糞っ喰らえ!
半世紀も前のボクらのような幼稚な跳ねっ返りの方がまだマシなような気がする。
もちろん、一升瓶をラッパ飲みするような跳ねっ返りではなく。
「20歳、それが人生で一番美しいときだなんて誰にも言わせない」
それが20歳の矜持だ。
振袖を着て喜び、スーツを着て喜び、挙句に大騒ぎをする姿に、半世紀前の成人は少し暗澹たる気持ちになっている。
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