出鼻を挫かれたオッサンズトリップ。
博多駅からレンタカーでまず佐賀に向かった。
薩長土肥。
明治維新に一役買った肥前佐賀藩。
その地で行われている幕末維新博に行くためである。
実はここに一番行きたがっていたのは、Kさん。
そう、己の骨を犠牲にしてバントを成功させたあのKさんである。
そもそも今回のオッサンズトリップの目的地を長崎と佐賀にした最大の理由はKさんが行ったことがないからというもの。
ボクを含め3人は、それぞれ大昔のことであったりはするが行ったことがあったのである。
なんてこった。
まあ兎にも角にも佐賀に到着。
佐賀城周辺で行われている幕末維新博を見ることにした。
薩長土肥とは言うものの、薩長土に比べ肥前は地味。
しかしながら、此処には鍋島閑叟がいる。
佐賀藩10代藩主、鍋島直正である。
時代を先取りし他藩に先駆けて近代化を進めた幕末の名君。
江藤新平、大隈重信、大木喬任らも佐賀藩。
あの東京駅を設計した辰野金吾も佐賀だったんですね。
と言うことを学んで佐賀の旅はひとまず終了。
メインディッシュの長崎へ。
旅の一番の楽しみは美味い地元メシ。
長崎と言えば卓袱料理。
ということで「吉宗本店」という有名店に入った。
卓袱料理は量が多過ぎるので、おじさんたちが頼んだのはミニ卓袱。
これでも食べきれず、残った。
卓袱料理をフルで平らげるのはどんな人たちなのか、想像を絶する。
さて、この店。
有名店らしいが、今ひとつ。
面構えはなかなかのものだし、入り口から二階に上がる階段なども趣がある。
案内の合図も拍子木。
これはこれはと期待したが、案内された部屋は客でぎゅうぎゅう詰め。
小さなテーブルでオッサン3人肩寄せ合う情けなさ。
こんな小さなテーブルで、ミニとは言え絢爛豪華がウリの卓袱料理がどう並べられるのか。
本来丸いテーブルに華やかに並べられるイメージの卓袱料理。
ところがこの店では2度に分けて配膳されるしくみ。
これでは絵にならない。
この時点で意気消沈したが、店員の愛想の悪さがマイナス印象を更に深掘りする。
どうせ通りすがりの観光客と甘く見られたか。
大いに気分を害したオヤジたちでした。
やれやれ。