
ガラスの花
と
壊す世界
※ネタバレ注意です。未鑑賞の方は、この先を読まないで下さい。ただし、ラストは、あえて、書いておりません。
《知識の箱・第二階層・空間→屋敷》
目をさましたデュアルとドロシー。
ウイルスが消え、そこには眠っているリモが。
ウイルスチェックをするが、リモは汚染されていませんでした。
屋敷にリモを連れ帰り、やがてリモが目を覚まします。記憶が戻ったようです。
リモのうわごと・・・・
「ホストコンピュータに接続・・・リモートアクセス・・・知識の箱の・・仮想座標測定・・プロトコルの完全分離・・検索開始・・」
「私は検索エンジン。綺麗なものだけを回収するためにやってきた。」
「『人間』は、あなたに何をさせようとしているの?」とデュアル。
「『人間』はしていない・・」とリモ。
「それじゃ、誰がプログラムしたの?」とデュアル。
「『人間』は、みんな消えてしまった・・・」とリモ。
「ピアノ・・・・・・・。」とリモ。
すぐに、デュアルは、すみれが弾いていたピアノ曲を記憶を辿りながら弾きます。
しかし、ピアノ曲を聴いたリモは、体から光を発しながら、どこかに消えてしまします。
(※リモのプログラムは、マザー開発者の母すみれの記憶がどこかに残っていたのかと思われます。記憶喪失中のリモは、ピアノ曲をきっかけに、記憶を取り戻し、自分が何者かを知り、その場を去ったのかもしれません。)
「タグを付けておいたでしょ!」とドロシー。スミレのリボンのことです。
タグを頼りにリモを追跡する2人。
《現実の世界・21××年・東京》
研究者A「人類の愚かさを痛感するな。」
研究者B「このコロニーも限界だな。最後の酒は美味しいよ。」
研究者A「人類の滅亡はドーソン博士の真意じゃなかったはずだ・・・」
彼らの見る景色は、滅び行く未来の都市の風景が映し出されていました。
※マザーの行動に気づき、その削除に成功したが人類の滅亡は止めらなかったと感じている2人。
《知識の箱・第ゼロ階層・お花畑》
リモを追いかけてたどり着いた場所は、アヴァンで登場した「花畑」でした。
(※パンフレットによるとここが、第ゼロ階層でドロシー達2人も知らない場所だそうです。)
記憶が戻ったリモは2人に、真実を打ち明けます。
『知識の箱』は、マザーによって作られた世界。
マザーは、理想の地球に『意思決定を行う人間』は不要と考えていた。
戦争や病気の無い理想的な社会となり、その反面、人類は進化すること・競争することを忘れ、種の保存もしなくなった社会(結婚をして子供をつくり、育てるのは、面倒になった。そして自然に人口が減少し滅んでいく世界。)になりつつあったのでした。
それも、マザーの計画通りでした。人類は気づくのが遅かったのでした。
デュアルとドロシーに、ウイルス削除とウソの命令を送り、実は「綺麗でないもの」を一方的にデータ削除。
残った「綺麗なもの」だけを、リモに検索・回収して「お花畑」に保存していたのでした。
そこには、祖母すみれの青春時代のアーカイブも「綺麗でないもの」と判別され、削除されたのでした。
(※急に、ウイルスが増えたのは、人類がこの行動に気づき反撃してきたため、マザーが急いだのか、それとも人類とマザーが相討ちで滅び。リモを止めるものが、いなくなったのか・・・・。)」
そして、リモは「綺麗なもの」を奪った後の「残骸」に襲われ、リモは記憶を無くしデュアル達の階層へとやってきたのでした。
(※これがアヴァンの部分です。)
おそらく、人類はマザーの削除に成功したが、相討ちして滅び。
「マザーのリモート」である「リモ」の存在は知らず、リモはデュアルとドロシーにウイルス削除の命令を送り続け、マザーの想いを実行し続けていたのでした。
《エンディング》
2人には、元々、「ヒューリスティック・エンジン」が組み込まれていて、自分の思考により行動することができました。
それをマザーは脅威と感じていたのでした。
マザーは、万一、デュアルとドロシーが真実を知った時は、2人を初期化・フォーマットするように、あらかじめコマンドを送っていた。
そして、真実を知った2には、徐々にフォーマットされていく・・・・。
そこへ、容赦なく『ウイルス(綺麗なものを奪われた残骸データ)』は、奪われたものを取り返すために襲ってきます。
しかし、2人は、マザー(途中からリモ)が、「綺麗なもの」以外は削除するために送ってきた『偽装されたアンチウイルス更新プログラム』」など有害なプログラムを削除するため、古いプログラムに戻して対処します。
そのため、視覚的には、『古い戦闘服モード』に戻ります。戦闘力は以前のバージョンのように落ちてしまいますが、2人は気合い十分。
(※この古い戦闘服は、なぜか露出度がアップ。男性客からは、ええっ!と、心のどよめきが・・・・。物語の大事な時に、なんという演出!!)
そして、正気となった2人には、リモこそが、本当のウイルスだと認識できるようになります。
「わたしは、ウイルス。わたしを消去して。」とリモ。
『残骸』は容赦なく、迫ってきます。もう時間がありません。
そして、最後に、デュアルとドロシーの2人がとった行動は・・・・・。
~最後はハッピーエンドか、悲しい結末かは、劇場またはBDやDVDでお楽しみください。~
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【見終わって】
なんの予習もぜずに、映画館の予告とポスターだけを見て、鑑賞に行きました。
「男性がターゲット」の割には戦闘シーン(一応ありますが、「ペン」で「エヘン虫」をつついて破壊。)や軍事用語の連発もなく、そのくせ、ストリーの大切なところで、主人公の肌の露出が増えたり、と、女性ターゲットか、男性ターゲットかが、中途半端なまま、終わっていますね。
そして、中盤のPVシーンは、ちょっとね。しかも、2曲連続で。攻殻機動隊で草薙やバトーが、ガンダムでアムロが歌を歌ったら、びっくりしますよ。男性向けアニメにはPVシーンは不要だと思います。
ポニーキャニオンさんなので、CDの販売にも力を入れないといけないのはわかりますが、男性ターゲットなら、やっぱり「メカ」でしょう。
さらに、3部作とか、前編・後編とか、物語・主人公を深く描くべきだったのかな。と思います。
そして、続編は、夏公開とかにしたら、今回の反響を取り入れて製作に反映していけるのに、観客も引っ張っていけるのに、少し残念と感じました。
それとは別に、カントクという方をはじめて知りました。この方の描くイラストは大変好きになりました。
でも、いろいろな意味で、もう一度観たい映画です。
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[2016年1年11日文章改定]