【2017/11/25『報道特集』随想録】~《Ⅰ:沖縄米軍と性犯罪》《Ⅱ:過激派と公安警察下「赤軍ハンター》~
2017-11-25 19:18:19
~《Ⅰ:沖縄米軍と性犯罪》《Ⅱ:過激派と公安警察下「赤軍ハンター》~
櫻井 智志
Ⅰ:沖縄米軍と性犯罪
性犯罪は、被害者の人格を著しく毀損する。日本国民同士でも同じことだが、沖縄における最大の実権を握る米軍の関連者による性犯罪は二重の抑圧である。
北朝鮮は日本人を拉致してきた。だが日本人に殺傷や性犯罪を及ぼすようなことは少なくとも表面的には皆無だ。
2015年以来沖縄の米軍による性犯罪に関する調査資料が明らかとなった。その容疑者は驚く人数にのぼる。軍法会議の記録は、アメリカ人の子どもにも及んでいる。基地の内外、男女別なく、性犯罪が発生している。資料には生後九ヶ月の嬰児も被害者として残っている。「子どもや女性を守らないで何が軍隊か」と県民は憤る。数十年に及び犯罪は蓄積され、沖縄県民の長年にわたる不条理な多くの米軍犯罪とあいまいでうやむやにされてきた怒りと悲しみは堆積している。
日本の国家存立と社会状態の根本は、沖縄における米軍による植民地主義支配である。「良き隣人」「同盟の一体化」という安倍・トランプ声明は詭弁である。米国が日本と沖縄を植民地とし、日本国家は沖縄県に非情な植民地的屈従を強いている。今のこの日本社会の本質だと考える。
Ⅱ:過激派と公安警察下「赤軍ハンター」
日本の「日本赤軍」は日本国内では支持勢力も少なく、極めて厳しい公安の監視下にある。
私は支持はしないけれど、中東で日本人過激派が支持されている事実もあることも以前読んだことがある。歴史は過激派や少数派の意思は消されていく。
一方公安警察は「赤軍ハンター」のように水面下で続いている。公安警察の立場からすれば、合目的的性があるのだろう。歴史の隘路だ。マルティン・デュガールの小説『チボー家の人々』で、主人公兄弟の弟ジャックは、第一次世界大戦の前線において反戦のビラを巻いていて墜落し即死する。世界や国家権力が戦争に積極的だったり、国民弾圧のもとにある時に、「極左」「過激」などのレッテルでは見えない実像がある。価値判断と別に事実に即した真実を広く知るべきだ。正確な情報が、民主主義国家を構成する国民や市民にとり必須であるからだ。
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