実は、4年ほど前にも同様の現象になり、ボタン電池を交換したのですが、消耗してしまったようです。その際に、DATEコマンド、TIMEコマンドで日付・時間の設定方法をお伝えしました。
元々この機種の日付・日時保持用のボタン電池は、充電するいわゆる2次電池が使われています。よくデスクトップパソコンで使われているボタン電池CR-2032などは、充電できない一次電池です。
どうも、この機種のPC-9821は、本体の電源を切ると・・・すべての電源系統が落ちるみたいです。そのため、長期間パソコンを通電しないと、ボタン電池が放電して消耗した状態になってしまいます。
(今のデスクトップパソコンは、本体の電源が落ちていても、コンセントにささっていれば、わずかな電気が流れていて、必要な情報は保持しています。大元のコンセントが抜かれている場合は、ボタン電池で保持をします。そのため、1年とか2年コンセントにつながない状態で置くと、起動したときにBIOS設定(日付など)の設定画面が表示されることがあります。)
以前のボタン電池交換作業では・・・元々ML2430という電池が使われていたのですが、なかなか入手できなくて代用できるVL2330というボタン電池に交換しました。
今回また交換が必要とのことで、以前購入したお店を確認したら・・・もう取り扱っていないとのことでした。
う~ん、ML2430自体は、流通しているのですが、写真のように、2ピンのコネクタ配線加工したものは、なかなか見つかりませんでした。
いろいろネットで探していると・・・ML2430を加工して2ピンのコネクタ配線を行って販売しているお店を見つけました。

第三研究所というところで、PC-98に関していろいろな情報や部品を扱っています。こちら
後日、日程を調整して、お伺いして各PC-9821のボタン電池を交換しました。

当然、ボタン電池を交換すると、日付や時間がリセットされてしまいますので、設定を行い暫く通電しました。新品のML2430なのですが、どれくらい充電されているのかわからないので、とりあえず30分程度してから、電源を落として20分くらいしてから起動して日付・時間が保持されていることを確認しました。
もちろん、これだけでは少し不安なので・・・お客様にはこのまま半日くらい通電しておいてくださいとお願いしました。
PC-9821自体はもう20年以上前のパソコンですが、企業様などではPC-9821でないと動かない専用アプリや機械などがありいろいろメンテしながら使っていらっしゃるところもあります。修理も難しく・・・直すというよりも部品を交換して対応する場合が多いです。
