電話で詳細をお聞きすると・・・
ずっと使っていなかったノートパソコンを使おうとしたら、Windowsのようこそ画面から全く進まない・・・とのことでした。
別の修理屋さんでみてもらったそうですが・・・これは治らない、と言われてしまったそうです。
念のためOSのバージョンをお聞きすると、「Vista」との回答。う~ん、まだVistaを使うのですか?と思わず聞いてしまいましたが、お仕事でどうしても、このVistaパソコンを使う必要があり、そのアプリがVistaでないと動かないそうです。
ただ、Vistaということで、10年以上前のパソコンになりますので、状況によっては修理できない可能性もあることを了解いただき、事務所へパソコンをお持ちくださいました。
パソコンは、DellのStudio1737という、液晶が17インチの大画面のノートパソコンでした。現在でもノートパソコンは、15.6インチの液晶サイズが一般的ですが、10年以上前のノートの17インチ液晶というのは、ビックリです。
とりあえず電源を入れてみました。・・・すると
時計の設定をチェックするようメッセージが表示されました。これはノートパソコンの場合、マザーボードに付いているCMOS保持の電池が消耗してしまっており、時計などの情報が保持できず初期設定になっている状態です。
まずCMOS保持の電池が消耗しています。ノートパソコンの場合、この電池は特殊な形状?の物を使っている場合もあります。これはマザーボードを調べないと分りません。
とりあえず、時計の設定を行いました。
するとWindowsのようこそ画面が出て、ログインパスワードを入れると・・・丸い輪がくるくる回ったままの状態が続きました。
お客様によると、ここから全く進まないそうです。
10分以上待ちましたが、状況は変わりませんでいた。ただ、時々ディスクアクセスしているので、全くフリーズしているわけではないみたいです。
仕方ないので、強制的に電源を落として、今度は起動時に「F8」キーを押して「セーフモード」で起動してみることにしました。
すると・・・すんなりWindowsが起動してきました。セーフモードではOKのようです。
この状態でハードディスク(320GB)の状態をチェックすると「正常」状態、使用時間は約4,000時間でした。ハードディスクは問題ないようです。
あとディスクの空き容量ですが、Cドライブが60GB割り当てで、空きが4GB。Dドライブが227GB割り当てで、空きが211GBでした。
すでにCドライブの表示は赤色になっており、空き容量が不足しています。
この件については、もし治ったらDドライブの容量を100GB削って、Cドライブを増やすことになりました。
ディスクのバックアップを取ってからの作業になりますので、一旦パソコンをお預かりしました。
ディスクの取り出し、CMOS保持電池を確認するため、パソコンの底面カバーを外しました。(底面のネジ8個を緩めれば、カバーは外れました)
CMOS保持電池は、一般的なCR2032というボタン電池でした。特殊なタイプの電池でなくてよかったです。
電池の電圧を計ってみると、通常3V以上あるのですが、0.4Vしかありませんでした。
新品のCR2032に交換しました。
ディスクのバックアップ(クローン)ができたので、また元に取り付けました。
まず起動して、時計を合わせました。再起動して「F8」キーを押して今度は、メニューから「修復」を選択しましたが、「修復できませんでした」で終わってしまいます。まあ、よくあることです。
ディスクの状態は「正常」でしたが、これは物理的に正常であって、論理的にファイルなどが壊れている可能性もあります。
なので、「セーフモードとコマンドプロンプト」からチェックディスクを行ってみました。
なんかたくさんのファイルの削除・復元が行われました。
再度、通常起動してみると・・・無事にWindowsが起動してきて、ログインできました。Vistaの画面、久しぶりに見ました。
いろいろ操作、再起動、シャットダウンして確認しましたが、大丈夫そうでした。
あとは、パーティションの編集でCドライブの容量を増やす(Dドライブ容量を減らす)作業を行います。パーティションの編集も万一失敗することも想定して、現状の起動するようになった状態のHDDのクローンを作成しておきます。
パーティションの編集は、いつものようにEaseUSのPartition Masterを使いました。
Cドライブの総容量が60GB→165GB、Dドライブの総容量が227GB→122GBになりました。このあとの動作確認でも特に問題ありませんでした。
Vistaの古いパソコンでも、ディスク関係をメンテしてあげれば・・・まだまだ使えるようになることもあります。
最近の「パソコンサポート」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事