前修理を行ったパソコンは、Windows10(Win7からのアップグレード)でしたので、Windows11ということは、別のパソコンだと思います。
「何か対策はないですか?」とのことでしたので、とりあえず・・・電源ボタンを30秒長押しするようお願いしました。電源が落ちたと思っても、30秒押し続けてください。その後電源ボタンを押して状況が変わるか連絡ください・・・とお願いしました。
夜、ご連絡があり・・・改善した・・・と連絡がありました。
お客様には、定期的な「再起動」の実施をお願いしました。
時々、このブログにも書いていますが・・・Windows8.1以降、パソコンの起動時間を速くするために「高速スタートアップ」という機能がデフォルトで有効になっています。
「高速スタートアップ」を簡単に説明すると・・・パソコンの起動を速くするために、シャットダウンする際にメモリーやCPUなどの状態を保存する機能です。
次の起動時には、どの保存した情報を読み取って起動するので、高速化が図れます。Windows7までは、電源を入れるとパソコンの状態(周辺機器も含めて)を一から読み取り確認しながら起動するので、時間がかかりました。そのため、それらの情報をシャットダウン前に保存しておいて、次の起動時にはその保存した情報を読み取れば、いちいち実際の状態を確認するより速く起動できるという仕組みです。
しかしなんでもそうですが・・・よいことばかりではありません。シャットダウン前の情報を保存しますので、シャットダウンした後に周辺機器の状況が変ったような場合、BIOSの設定変更を行ったあとに、正常にパソコンが起動しない事があります。
さらに、いつもシャットダウンでパソコンを終了していると・・・メモリーやパソコンの状態を保存するファイルが壊れたり、ゴミが残っていてそれが増えすぎると、起動できなくなる事があるのでやっかいです。
今回の様に、パスワード入力画面まで進まない、入力画面から進まない・・・といった場合は、「強制シャットダウン」をすることで、メモリーやパソコンの状態を保存していたファイルをクリアしますので、復旧することがあります。
今回、電源ボタンを30秒長押しするようお願いしたのが・・・「強制シャットダウン」です。もちろん緊急時の操作で、普段は使用はお勧めしません。
このような現象になる前に、行って欲しいのは・・・定期的な再起動です。再起動を行うことにより、保存ファイルをクリアしますので、ゴミが溜まっていてもクリアされれば、変なことになりません。定期的というのは、どれくらいかという問題もありますが・・・毎日パソコンを使っている人であれば、一週間に一回くらいで良いと思います。どらともは、毎週日曜日の業務終了後に一連のパソコンの再起動を行うようにしています。
最近のパソコンは、CPUも高速、メモリも大容量、ディスクもSSD(半導体ディスク)の機種が多いので、時々トラブルの原因となる「高速スタートアップ」を無効にしておくのも、一つの手です。(「高速スタートアップ」無効の手順は、ネットで検索するといろいろ紹介されています)
もちろん、無効にすると起動にかかる時間は長くなりますが・・・それが許容できる長さなのか、そうでないのかは、使用環境や各個人の感じ方もありますので、どちらは良いとは、一概には言えませんね。
再起動も、最近のWindowsではフリーズしたりすることが少なくなってきたので、「再起動」の操作自体を知らないユーザーも増えてきています。
昔のWindowsは、すぐにフリーズしたり、アプリやドライバーを入れたら必ず再起動を求められましたので、よく再起動をしたのですが・・・最近のWindowsではユーザーが意図的に再起動することも少なくなりましたね。
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