「放射性物質と安全性」
内閣府食品安全委員会事務局勧告広報課長 北池隆
食品安全委員会で扱う資料の写真です。
放射性物質のどういう研究成果があるか。
どういうことがわかっているか?
科学的にどうまでわからないか、評価をする。
世界的の研究を評価する機関である。
食塩もたくさんとると悪影響。
悪影響になる数値をみつけ、それ以下になるよう抑える。
どれくらい食べたら大丈夫か、どれくらい食べたら悪いか食品安全委員が評価をし、
評価に基づき、各省庁が食べ物のルールを決め管理(リスク管理)する。
もとになる考え方を決めるのは食品安全委員会。
ルールを決めるのは厚労省等。
食品安全委員は、平成15年7月BSE問題が発生したときに
リスク管理と評価が一緒だとダメだと分けるためにできた。
リスクコミュニケーション→内容を理解しどういうかたいになるか、評価を中心に話し合う。
1Bq=1秒間に1個の原子核を出すこと。
放射能を体に入れること(内部被ばく)て、どれくらい被ばくしたか数字にしたのが実効線量(SV・体全身に被ばくした量)
実効線量は、出るもの、(半減期が来て)弱くなったものを計算したもので、摂取から50年(幼児、小児は70年)にわたる被ばく線量に換算。
係数は長期にわたったものを換算。
Bq×実効線量係数=体への影響(SV)
核種ごとに、接種係数ごとにICRPが決めた。
内部被ばくの実行浅線量は50年間にわたる積算線量。
半減期は2種類ある。
体内のものが排出などして半分出るのが生物学的半減期。
セシウム134とセシウム137が基本的に等量の場合、物理的には1/4は2年で減る。
生物学的半減期 大人でセシウムヨウ素とも、体内にはいって80~90日で半分になる。
損傷があることで、一部もとに戻らなくなり、変異するのが癌化。
しかし人間の体には防御反応があるので、正常に修復される機能を持つ。
(正常修復、アポトーシス、免疫系によるがん細胞の除去)
放射線をあてることで、癌化する可能性もある。
しきい値のライン 脱毛→3000msv
不妊→2500~5000msv
白内障→6000msv
癌のしきい値はない。弱い放射線を長期間長く浴びた影響が、癌、白血病。
遺伝的影響は浴びたあと妊娠して影響があるかどうか?
日本の原爆被爆のデータによると、人間には遺伝的影響はない。
動物実験ではある。
食品からの影響は、癌化に一番大きい。
今回の暫定規定値は、通常は食品安全委員会に相談して決めるのだが、そうせずに(厚労省は)決めた。
なので、3月20日に(食品安全委員は)評価。3月29日に緊急のとりまとめ。
(食品安全委員は)セシウム5msv/yearは大丈夫と(厚労省に)通知し、4月4日厚労省は暫定基準値を維持。
文献をみてとりまとめをして7月26日に100msv/一生と評価結果をし、パブリックコメントを募集したら、3000件以上あつまった。
現在私どもは内容を精査中。取りまとめ厚労省に通知します。
評価の内容だが、世界のデータを見て、核種レベルの情報が見当たらない。
全体にこういう影響がでるというデータがなかった。
ウランのみはあった。
データについては食品からこれだけとったら影響がでるというデータがない。
整備ができればよかったが、世界的にデータがない。
人のデータが(動物実験より)重視。
食品からの影響は低線量、長期間(数年以上)のデータを重視。
人工の放射線による影響を明らかするのが必要。
疫学データだが、過去の聞き取りは正確にわからない、覚えていない。
思いだし効果か実際より浴びたと勘違いすること多いので、正確にわからない。
タバコか酒か、放射線かわからないので、分類して放射線の影響をあるか調べる。
原爆被爆者の追跡データは12万人。
疫学、交絡データを除いて、多量のデータがないと放射線にかかわるデータが出ない。
世界では幅があるが、一人あたりの日本の年間線量は1.5msv
世界平均では2.4msvと日本は低い。
イラン・ラムサール 10.2msv
ブラジル・ガラパリ 5.5msv
インド・ケララ 3.8msv
中国・陽江 3.5msv
放射性物質がカリウム40が入っている。
通常体の中に食品からとったものを含めて7500bq持っている。
論文データがこれだけある。
インドの高線量でも癌が少ない文献
生涯500msvを超えても発癌リスクは増えない文献
広島では一定リスクで増加してい文献。
0~100msv
0~125msvとあり、125msvから癌のリスクが上がるというデータがあるが
安全性をとって累積で100msvにした。
チェルノブイリの文献は線量が不明確という専門家の意見がある。
お子さんに対して、より影響が強いと言われているが、どの程度でどの影響がでるか、
文献がなく判断できなかった。
放射線による影響は100とか200とか125とかいろいろ判断があるが、100にした。
100msvより上が安全ではないとか、100msv以下では絶対安全とか
小児に関しては影響が受ける可能性があるにとどまるだけ。
どの程度でるとか、どのくらいの線量がでているとかわからない。
こどもに関してどれくらいか明確にできない。
パブリックコメントで今検討中。
食品安全委員会の評価をもとに、厚労省が暫定規定値見直しの判断。
質疑応答
・スライド16で水のほうが少ないのは?→
暫定規定値は厚労省が決める。
水はセシウム5msv、摂取量からわけて1msvずつ振り分けた。
・いつ緊急時じゃなくて戻るのか?→
今後のスケジュールだが、私たちがいま、厚労省にお返ししていない。
パブリックコメントが多かったため、膀胱がんなどいろいろ含めて検討中
・スライド27で食品からの被ばくは福島原発でどれくらいあがるか?→
食料からどれくらいあるかは、厚労省が7月発表。
通常食べる量に中央値を使って計算。
7月上旬に通常より0.1msv/年くらいふえると計算。
・EU基準をとらなかったのはなぜか?ICRPは原発側からみた基準であり、EUでは生活がらみの基準だ→
データがない。食品安全委員会のHPのQ6で、EUと日本の暫定比較。
牛乳200 それほど差はない。
(http://www.fsc.go.jp/sonota/emerg/radio_hyoka_qa.pdf)
低線量は明確なデータがない。
国内の状況、国民によって量が違う。
・半減期とは?時間がたてば「0」になるのか?→
「0」にはならないが、影響を与えないものになっていく。
・海に7割流れたが、「しよう?」の暫定規定値はないのか?
(たぶんストロンチウムのことを言っているような気がするw)→
厚労省は各知事に通知したのが500。
・ホットスポットがまばらなのに、サンプル検査でいいのか?→
追加的に自ら検査している状況を認識している。
【所感】
今回の講演で、基礎的なことや政府のかんがえている基準がわかってすっきりした。
低線量被ばくに被害に関して、認めたくないような気がしてしまった。
いろいろと勉強になりました。
内閣府食品安全委員会事務局勧告広報課長 北池隆
食品安全委員会で扱う資料の写真です。
放射性物質のどういう研究成果があるか。
どういうことがわかっているか?
科学的にどうまでわからないか、評価をする。
世界的の研究を評価する機関である。
食塩もたくさんとると悪影響。
悪影響になる数値をみつけ、それ以下になるよう抑える。
どれくらい食べたら大丈夫か、どれくらい食べたら悪いか食品安全委員が評価をし、
評価に基づき、各省庁が食べ物のルールを決め管理(リスク管理)する。
もとになる考え方を決めるのは食品安全委員会。
ルールを決めるのは厚労省等。
食品安全委員は、平成15年7月BSE問題が発生したときに
リスク管理と評価が一緒だとダメだと分けるためにできた。
リスクコミュニケーション→内容を理解しどういうかたいになるか、評価を中心に話し合う。
1Bq=1秒間に1個の原子核を出すこと。
放射能を体に入れること(内部被ばく)て、どれくらい被ばくしたか数字にしたのが実効線量(SV・体全身に被ばくした量)
実効線量は、出るもの、(半減期が来て)弱くなったものを計算したもので、摂取から50年(幼児、小児は70年)にわたる被ばく線量に換算。
係数は長期にわたったものを換算。
Bq×実効線量係数=体への影響(SV)
核種ごとに、接種係数ごとにICRPが決めた。
内部被ばくの実行浅線量は50年間にわたる積算線量。
半減期は2種類ある。
体内のものが排出などして半分出るのが生物学的半減期。
セシウム134とセシウム137が基本的に等量の場合、物理的には1/4は2年で減る。
生物学的半減期 大人でセシウムヨウ素とも、体内にはいって80~90日で半分になる。
損傷があることで、一部もとに戻らなくなり、変異するのが癌化。
しかし人間の体には防御反応があるので、正常に修復される機能を持つ。
(正常修復、アポトーシス、免疫系によるがん細胞の除去)
放射線をあてることで、癌化する可能性もある。
しきい値のライン 脱毛→3000msv
不妊→2500~5000msv
白内障→6000msv
癌のしきい値はない。弱い放射線を長期間長く浴びた影響が、癌、白血病。
遺伝的影響は浴びたあと妊娠して影響があるかどうか?
日本の原爆被爆のデータによると、人間には遺伝的影響はない。
動物実験ではある。
食品からの影響は、癌化に一番大きい。
今回の暫定規定値は、通常は食品安全委員会に相談して決めるのだが、そうせずに(厚労省は)決めた。
なので、3月20日に(食品安全委員は)評価。3月29日に緊急のとりまとめ。
(食品安全委員は)セシウム5msv/yearは大丈夫と(厚労省に)通知し、4月4日厚労省は暫定基準値を維持。
文献をみてとりまとめをして7月26日に100msv/一生と評価結果をし、パブリックコメントを募集したら、3000件以上あつまった。
現在私どもは内容を精査中。取りまとめ厚労省に通知します。
評価の内容だが、世界のデータを見て、核種レベルの情報が見当たらない。
全体にこういう影響がでるというデータがなかった。
ウランのみはあった。
データについては食品からこれだけとったら影響がでるというデータがない。
整備ができればよかったが、世界的にデータがない。
人のデータが(動物実験より)重視。
食品からの影響は低線量、長期間(数年以上)のデータを重視。
人工の放射線による影響を明らかするのが必要。
疫学データだが、過去の聞き取りは正確にわからない、覚えていない。
思いだし効果か実際より浴びたと勘違いすること多いので、正確にわからない。
タバコか酒か、放射線かわからないので、分類して放射線の影響をあるか調べる。
原爆被爆者の追跡データは12万人。
疫学、交絡データを除いて、多量のデータがないと放射線にかかわるデータが出ない。
世界では幅があるが、一人あたりの日本の年間線量は1.5msv
世界平均では2.4msvと日本は低い。
イラン・ラムサール 10.2msv
ブラジル・ガラパリ 5.5msv
インド・ケララ 3.8msv
中国・陽江 3.5msv
放射性物質がカリウム40が入っている。
通常体の中に食品からとったものを含めて7500bq持っている。
論文データがこれだけある。
インドの高線量でも癌が少ない文献
生涯500msvを超えても発癌リスクは増えない文献
広島では一定リスクで増加してい文献。
0~100msv
0~125msvとあり、125msvから癌のリスクが上がるというデータがあるが
安全性をとって累積で100msvにした。
チェルノブイリの文献は線量が不明確という専門家の意見がある。
お子さんに対して、より影響が強いと言われているが、どの程度でどの影響がでるか、
文献がなく判断できなかった。
放射線による影響は100とか200とか125とかいろいろ判断があるが、100にした。
100msvより上が安全ではないとか、100msv以下では絶対安全とか
小児に関しては影響が受ける可能性があるにとどまるだけ。
どの程度でるとか、どのくらいの線量がでているとかわからない。
こどもに関してどれくらいか明確にできない。
パブリックコメントで今検討中。
食品安全委員会の評価をもとに、厚労省が暫定規定値見直しの判断。
質疑応答
・スライド16で水のほうが少ないのは?→
暫定規定値は厚労省が決める。
水はセシウム5msv、摂取量からわけて1msvずつ振り分けた。
・いつ緊急時じゃなくて戻るのか?→
今後のスケジュールだが、私たちがいま、厚労省にお返ししていない。
パブリックコメントが多かったため、膀胱がんなどいろいろ含めて検討中
・スライド27で食品からの被ばくは福島原発でどれくらいあがるか?→
食料からどれくらいあるかは、厚労省が7月発表。
通常食べる量に中央値を使って計算。
7月上旬に通常より0.1msv/年くらいふえると計算。
・EU基準をとらなかったのはなぜか?ICRPは原発側からみた基準であり、EUでは生活がらみの基準だ→
データがない。食品安全委員会のHPのQ6で、EUと日本の暫定比較。
牛乳200 それほど差はない。
(http://www.fsc.go.jp/sonota/emerg/radio_hyoka_qa.pdf)
低線量は明確なデータがない。
国内の状況、国民によって量が違う。
・半減期とは?時間がたてば「0」になるのか?→
「0」にはならないが、影響を与えないものになっていく。
・海に7割流れたが、「しよう?」の暫定規定値はないのか?
(たぶんストロンチウムのことを言っているような気がするw)→
厚労省は各知事に通知したのが500。
・ホットスポットがまばらなのに、サンプル検査でいいのか?→
追加的に自ら検査している状況を認識している。
【所感】
今回の講演で、基礎的なことや政府のかんがえている基準がわかってすっきりした。
低線量被ばくに被害に関して、認めたくないような気がしてしまった。
いろいろと勉強になりました。