飯舘村の土で栽培のコメ、基準5倍超セシウム 金大・田崎名誉教授が実験
田崎名誉教授が汚染土壌を使って育てた稲=金沢市内
田崎和江金大名誉教授は26日までに、高い放射線量が観測された福島県飯舘村の土を使って稲を栽培する実験を行い、収穫したコメから国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)の5倍以上となる2600ベクレルの放射性セシウムが検出されたとする結果をまとめた。
同村は福島第1原発事故でコメの作付けが禁止されており、データは土壌の放射線量が農作物に与える影響を裏付ける重要な資料となる。
田崎名誉教授は6月下旬に福島を訪れた際、高い放射線量を記録した飯舘村長泥地区の水田で土壌を採取。
金沢市内の自宅で、この土壌に同市俵町で発芽させたコシヒカリの苗を植えた。
今月中旬に稲を刈り取り、北陸環境科学研究所(福井市)で各部分のセシウム137を分析し、1キロ当たりの線量を割り出した。その結果、籾米(もみごめ)からは、最も高い2600ベクレルが検出された。
わらは2200ベクレル、根は1500ベクレルで、土壌の線量は5万ベクレルだった。
比較のため、俵町の水田に植えたコシヒカリも分析したところ、放射性物質はまったく検出されなかった。
田崎名誉教授は「可食部の放射線量が最も高くなり、私自身も衝撃を受けた。土壌の除染を急ぐ必要があるとあらためて感じる」と話した。
27日には福島県南相馬市で農家に能登の珪藻土(けいそうど)を使った除染方法などを指導する。
富山新聞 9月27日
ttp://www.toyama.hokkoku.co.jp/subpage/H20110927105.htm
土壌→50000bq
米→2600bq
籾米→2600bq
わら→2200bq
根→1500bq
貴重なデータだとおもいました。