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DONNIEDARKO'S BLOG

映画のレビュー、時々、日々の思うことなど…。

バンテージポイント

2009年08月23日 01時58分05秒 | サスペンス
★★★★☆

あらすじ

一発の凶弾が巡る真実を追った豪華キャスト競演のサスペンス・アクション。大統領狙撃の瞬間を目撃した8人の異なる視点から暗殺事件の真相に迫るさまをスリリングに描く。テロ撲滅の国際サミットが開催されるスペインのサラマンカ。大観衆を集めた広場では、アシュトン米大統領によるスピーチが行なわれようとしていた。だが、演説が始まろうとした矢先、一発の銃声が轟き、大統領が狙撃されてしまう。続いて爆発も発生し、一瞬にして広場が混乱状態に陥る中、シークレット・サービスのトーマスとケントは狙撃犯の捜索に奔走する。


コメント
構成力の結晶。

スペインで起こったテロ事件に居合わせた人々、それぞれの視点から見える事件の断片をつなぎ合わせてひとつの事件の全体像を見せていく構成は、びっくりするほどよくできている。

勉強になりました。
って感じの映画です。

ウィッカーマン

2009年08月23日 01時53分29秒 | サスペンス
★★☆☆☆

あらすじ

カルト映画の傑作として名高い73年の同名イギリス映画をニコラス・ケイジ主演でリメイクしたサスペンス・スリラー。行方不明の少女を探しに孤島を訪れた男が遭遇する驚愕の顛末を奇抜なタッチで綴る。監督は「ベティ・サイズモア」の奇才ニール・ラビュート。ある日、白バイ警官のメイラスのもとに、8年前に突然失踪した婚約者ウィローから手紙が届く。そこには、故郷の島“サマーズアイル”に戻りそこで産んだ娘ローワンが突然行方不明になってしまったので助けてほしいと書かれていた。さっそく、外界から完全に孤立したサマーズアイル島へ単身乗り込むメイラスだったが…。


コメント
悪くないのに駄目だった。

8年前に失踪した妻から「娘が失踪した」と手紙が届く。
妻は外界から閉ざされた独自の生活習慣を営む孤島の集落にいた。
不気味な住人たちの中、一人娘を探すのだが・・・。

なんだろうねぇ・・・・・・。
構成とか雰囲気とか、個人的にはよくできてると思うんだけどねぇ。

見終わったあと「で!?」って言っちゃったんだよねぇ(汗)
なんでだろうねぇ。

ファム・ファタール

2009年08月21日 08時36分09秒 | サスペンス
★★★☆☆

あらすじ

カンヌ国際映画祭のメイン会場、ル・パレ。各国のスターが入場する華やかな雰囲気の中、水面下で不穏な動きをみせる連中がいた。彼らの狙いは、ゲストのひとり、ヴェロニカが身にまとっているダイヤで埋め尽くされた1000万ドルのビスチェ。さっそく一味のひとり、ロールがヴェロニカに近づくと、見事な連携で宝石強奪を成功させる。だが、宝石を手にしたロールは仲間を裏切り単身アメリカへ逃走する。7年後、別人となり新しい人生を歩んでいた彼女は、アメリカ大使夫人としてパリに舞い戻ることになるのだったが…。


コメント
最後10分のカタルシス。

ラストのカタルシスは異常!
しかしながら、そのまでの展開すべてがフリなわけで、そう思うと長いよね(笑)

正直言うと中盤、かったるいなーって思ってたんだけど、ラストのあっと驚く展開で吹っ飛んでしまった。

こういう脚本は、さすが鬼才ブライアン・デ・パルマってことかしらね。

16ブロック

2009年08月21日 08時27分11秒 | サスペンス
★★★★☆
人は変われる。

人は変わろうと思ったその日に変わることができるんだ!
っていうテーマを、あるダメ刑事に大陪審まで護送される証人の二人の心の交流を通じて描いてゆきます。

情報の開示にタイミングなどは見事で、様々な伏線がうまく活かされております。

こういう地味だけどいい映画っていうのは勉強になるね。

ゾディアック

2009年04月21日 04時54分51秒 | サスペンス
★★★★☆

あらすじ

「セブン」「ファイト・クラブ」のデヴィッド・フィンチャー監督が全米を震撼させた実在の未解決事件に挑むクライム・サスペンス。“ゾディアック”と名乗る謎の犯人が引き起こした連続殺人事件を執拗に追いながら、それぞれ運命を狂わされていく男たちを描く。1969年、のちに自らを“ゾディアック”と名乗る者から、過去の殺人を告白した一通の手紙が新聞社へ届く。そこには謎の暗号文も添えられていた。これに興味を示したサンフランシスコ・クロニクル紙の記者エイブリーと風刺漫画家グレイスミスは、次第にゾディアック事件の深い迷宮に呑み込まれていく…。


コメント
事実を描くということ。

実際に起こったゾディアック事件の真相を追い求める者達を描いた作品。

実際に起こった事件で、被害者も多数出ていることから、感傷的に描かず、淡々と描いていく。
しかし、その淡々と描かれているのは事件の真相を求める男達の情熱だ!

デビット・フィンチャー監督の凄いところは、そういう抑えた演出の中で情熱を表現しているところだと思う。
この映画で描かれているのはロマンであり、止められない好奇心だ。
でも映画で事実を描くという責任感とのジレンマは当然ある。
それでもの緻密な演出によって、きちんと犯人に迫っていく男達の熱意が僕には温度として伝わってきた。

カット割のタイミングなんかを調節して緊迫感を出したりと、細かいテクニックが満載です。
いい勉強になりました。

ハンニバル・ライジング

2009年04月21日 04時49分54秒 | サスペンス
★★★★☆

あらすじ

トマス・ハリスの“ハンニバル・レクター”シリーズ第4弾を映画化したサスペンス・ドラマ。レクター博士の幼少から青年期にスポットを当て、冷酷な殺人鬼へと変貌を遂げていく姿を描き出す。主演は「ロング・エンゲージメント」のギャスパー・ウリエル、共演に「SAYURI」のコン・リー。監督は「真珠の耳飾りの少女」のピーター・ウェーバー。1944年のリトアニア。戦禍で両親を亡くしたハンニバル少年は、幼い妹ミーシャと2人で山小屋に隠れ住んでいた。だがある日、残忍な逃亡兵グループが山小屋を乗っ取り、か弱いミーシャは彼らに殺されてしまう…。


コメント
ど変態な純愛映画。

愛がゆえに狂った男の復讐と純愛。

ど変態な部分を除けば純愛映画だと思う。
レクターは純粋が故に狂ってしまったのね。

なんとなく切ない物語なんだけど、いかんせん、ど変態だからなぁ(笑)

個人的には伯爵夫人への想いと妹への誓いの間での葛藤する様なんてのも見たかったけど、そういうヒダっぽい部分を入れるとかったるくなっちゃうからね。

映画としてはあのくらいが適正だとは思う。
そういう意味ではギリギリのバランスをがんばって保ったいい映画だと思う。

僕は、ど変態なところも含めてレクターが好きだぜ!

変態村

2007年08月12日 00時10分44秒 | サスペンス
お勧め度:★★★★☆

原題 CALVAIRE
製作年度 2004年
製作国・地域 ベルギー/フランス/ルクセンブルグ
上映時間 94分
監督 ファブリス・ドゥ・ヴェルツ
脚本 ファブリス・ドゥ・ヴェルツ 、ロマン・プロタ
音楽 ヴァンサン・カエイ
出演もしくは声の出演 ローラン・リュカ 、ジャッキー・ベロワイエ 、フィリップ・ナオン 、ジャン=リュック・クシャール 、ブリジット・ラーエ 、ジジ・クールシニー 、フィリップ・グランダンリー 、ジョー・プレスティア


あらすじ
キャバレー歌手のマルク(ローラン・リュカ)は、老人ホームでの仕事を終え南仏に向かう。だが大雨の中道に迷い、車まで故障してしまう。犬を探しにきたという精神障害者の青年、ボリス(ジャン=リュック・クシャール)に宿まで案内してもらうと、宿の主バルテル(ジャッキー・ベロワイエ)は快く部屋を貸してくれるが……。

コメント
変な映画だけど、味がある。

主人公以外、出てくる人、出てくる人みんな、ちょっとメンヘルな人ばっかり(汗)

Dr林の精神科Q&Aに相談したら、全員もれなく
「あなたは統合失調症だと思います。一日も早く治療を受けてください」
といわれること間違いなしだ!
※Dr林のこころと脳の相談室参照
http://www.so-net.ne.jp/vivre/kokoro/psyqa.html

作品評としては、人里離れた謎の村でエンストした歌手が巻き込まれる悲劇を描いた作品なんだけど……。

まぁ、ストーリーっちゅうストーリーも無いし、もうちょっと展開とか目線とか丁寧に描いたらもっと面白くなりそうなんだけどなぁって、惜しいと思う部分も多数。
でも、不思議な味があるから許せてしまう。

全然、オススメしないけど僕は何度も見ちゃいそうだわ……。
そんな不思議な映画。

ちなみに映像特典でついている「ワンダフル・ラヴ」という作品も、非常に味があるので、こちらも機会があったら見て欲しい。

ステイ(DVD鑑賞)

2007年04月08日 15時38分41秒 | サスペンス
お勧め度:★★★☆☆

原題 STAY
製作年度 2005年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 101分
監督 マーク・フォースター
製作総指揮 ビル・カラッロ 、ガイモン・キャサディ
原作 -
脚本 デヴィッド・ベニオフ
音楽 アッシュ&スペンサー 、トム・スコット
出演もしくは声の出演 ユアン・マクレガー 、ナオミ・ワッツ 、ライアン・ゴズリング 、ケイト・バートン 、ボブ・ホスキンス 、ジャニーン・ガロファロー 、B・D・ウォン 、エリザベス・リーサー

あらすじ
精神科医のサム(ユアン・マクレガー)は若い男性患者ヘンリー(ライアン・ゴズリング)から21歳の誕生日に自殺すると予告される。彼を気にかけるサムは思いとどまらせようと奔走するが、やがてヘンリーは失踪。一方、サムの元患者で恋人のライラ(ナオミ・ワッツ)は、サムから聞かされたヘンリーの話に興味を示す。

コメント
長いフリだなぁ……。

マーク・フォースター監督の美的感覚って奴を、存分に楽しませていただきましたよ。(皮肉)
色彩感覚、構図、映像効果、編集による演出。
センスの良い様々なテクニックを駆使した映像。

個人的には、そういうテクニックを見せ付けた作品ってのは嫌いじゃないけど、ようするに雰囲気先行なんだよね……。
10代か20代で見ていたらきっと、大感動だったんだろうけど……。

物語の性質でいうと、作品全体が精神世界のオマージュとしてのフリとして機能し、最後のオチにつながるっていう、要するに【どんでん返しモノ】のオーソドックスな作りなんだけど……。

長いよっ!

フリ長すぎ!
しかも、長いフリの部分が雰囲気を盛り上げるためだけの精神世界の不思議感押しなもんだから、頭の中に浮かぶ【???】の嵐。
最後につなげるために、いろんなフリをいれてあるんだけど、最後のオチまでは、ただただ意味不明な映像なわけで、個人的には、そういうフリの作り方ってのは、あんまり好きじゃないんだよね。
別にそれがダメなわけじゃなく個人的趣向の問題だけどね。

とはいえ、そういう作品は、そういう作品で、楽しむ癖があるから全然見れるけど、これじゃ大衆には受けないだろうなぁ……。

製作者の狙いは明確で、
「『この映画をカッコイイと言うのがお洒落だぜ』って思って頂戴ね!」
って感じで、映画好きな人向けの作品です。

勉強にはなるから、クリエイター志望の人は見てもいいかもしれない。
あと難解な映画が大好きだぜ!っていう映画通の人にもオススメだ!
でも、普通に映画を見たい人にはオススメしない!

容疑者(DVD鑑賞)

2007年01月12日 19時45分11秒 | サスペンス
お勧め度:★★★★☆

製作年度 2002年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 108分
監督 マイケル・ケイトン=ジョーンズ
製作総指揮 ドン・カーモディ 、ダン・クローズ 、ロジャー・パラディソ 、アンドリュー・スティーヴンス
脚本 ケン・ヒクソン
音楽 ジョン・マーフィ
出演もしくは声の出演 ロバート・デ・ニーロ 、フランシス・マクドーマンド 、ジェームズ・フランコ 、エリザ・ドゥシュク 、ジョージ・ズンザ 、パティ・ルポーン 、ウィリアム・フォーサイス 、アンソン・マウント 、ジョン・ドーマン 、ブライアン・タランティナ 、ドレナ・デ・ニーロ 、マイケル・P・モラン 、ネストール・セラノ 、マシュー・カウルズ

あらすじ
ニューヨーク市警殺人課の敏腕刑事ビンセントは、故郷のロング・ビーチで起こった殺人事件を追っていた。捜査を進めていくうちに、なんと容疑者は、離婚した妻との間にできた実の息子ジョーイであると知らされる。ビンセントは担当を外され、間もなく事件を追っていた同僚が殺された。またしてもジョーイに容疑がかかる。その矢先、ビンセントの父親が過去に幼児誘拐殺人犯として処刑されていることがマスコミによって明るみとなり、今度はビンセントまでもが窮地に立たされる。そんな中、彼のもとにジョーイから無実を訴える電話がかかってきた。

コメント
実際にあった『刑事の息子が殺人を犯す』という事件を下敷きにして作られた物語。

親子三代に渡る悲劇の連鎖の物語でもある。

事実を下敷きにしているため、過剰な演出も無く、淡々と物語は進む。
それは制作者としての誠意の表れであり、僕は評価したい。
でも、それによってエンターテイメント感は損なわれ、陰鬱とした雰囲気だけが印象に残ってしまったのが、他の人の評価を下げる結果になっているのだろうと思う。

感想を言うと、もはやデ・ニーロの芝居は至高の技の域だね(笑)
もう、うますぎて引いた。
また脚本も、ドライブ感は喪失しているものの、主人公であるビンセントの感情線を丁寧に描いているので勉強になった。
こういう手堅い脚本っていうのは一見の価値があるもんです。

気分の落ち込んだ時に見るべき映画では無いけど、今の自分を見直したい僕には、いい映画であった。

ユージュアル・サスペクツ(DVD鑑賞)

2007年01月07日 16時53分35秒 | サスペンス
お勧め度:★★★★★

製作年度 1995年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 105分
監督 ブライアン・シンガー
製作総指揮 ロバート・ジョーンズ 、ハンス・ブロックマン 、フランソワ・デュプラ
原作 -
脚本 クリストファー・マッカリー
音楽 ジョン・オットマン
出演もしくは声の出演 スティーヴン・ボールドウィン 、ガブリエル・バーン 、チャズ・パルミンテリ 、ケヴィン・ポラック 、ピート・ポスルスウェイト 、ケヴィン・スペイシー 、スージー・エイミス 、ジャンカルロ・エスポジート 、ベニチオ・デル・トロ 、ダン・ヘダヤ 、ピーター・グリーン

あらすじ
船舶の炎上事故を調べていた捜査官クラインは尋問していたヴァーバルから奇妙な話を聞かされる。6週間前に銃器強奪事件の容疑者として集められた5人が、釈放後、協力して宝石強奪を決行。ブツをさばくためにLAの故買屋と接触した5人は、そこで新たなヤマを依頼されるが、宝石と聞かされていた獲物は麻薬で、トラブルから相手を射殺してしまう。そして恐慌状態の彼らの前に、伝説のギャング“カイザー・ソゼ”の右腕と名乗る弁護士が現れたというのだ……。

コメント
素晴らしい脚本。

こいつは参った。
元々、評価の高い映画だが、ここまでとは……。
いままで見ていなかったのが悔やまれる一作だ。

ラスト5分の鮮やかさは、鳥肌モノだ。

役者もいい!
スティーヴン・ボールドウィン
ガブリエル・バーン
チャズ・パルミンテリ
ケヴィン・ポラック
ピート・ポスルスウェイト
ケヴィン・スペイシー
どいつもこいつも味のある芝居をする。

とにかくサスペンスってものの基本から応用まで、勉強になる一作でした。

本作を見ないのは、それこそ人生の損失だ。