走る棺桶事件

『走る棺桶』の異名を持つおっさんの車。
そろそろ車検が切れるので車を買い替えようと思ってたんですよ。

そしたらどこで聞きつけたか有期社員のオジサンが、
5万ぐらいで売ってもらえませんか？とか言い出したんですよね。

いやマジでボロボロでヤバイんで乗らない方がいいですよ、と忠告したのですが、
ガワはどうでもいい、走れば大丈夫と言うんです。
そこまで言うなら一回見てみてください、それから決めるといいですよ、と提案。
先日その走る棺桶を見せてあげたところ、えらくお気に召したようで。

全然良いじゃないですか、是非売ってくださいと仰る。
オジサンの満期は12月15日で、その後、鹿児島に帰られるそうなのですが、
地元で乗る為の車が欲しかったみたい。

んで、12月までは乗る予定が無いというので、
じゃあせめて車検代は出させてください、車検通して12月までは俺が乗ります。
5万と仰ってましたがお代は結構です、ただ、マジで気をつけてください。
と言った所、めちゃくちゃ喜んでました。

その後に試乗してもらったのですが、

「今回はちょっと早めに地元に帰る」
「親父がそろそろヤバイから年を一緒に越したい」
「帰ったら田んぼの手入れをしなくては」

などと、出るわ出るわ死亡フラグの数々。

助手席に乗って苦笑いを浮かべつつ、
「おいおい死んだわこのオジサン」とか考えていました。

そんなわけで走る棺桶を車検通して12月まで乗る事になりました。
その話を友人にしたら、
「走る棺桶から生ける屍（リビングデッド）になったな」と言っておりました。
やかましいわ。

俺は散々忠告したぞ。

今日、車検出す為に車屋に行ったら、
あまりのボロさに店員さんが爆笑してました。
苦笑とかじゃないよ、客の前で爆笑してたんだよ。
なんか俺も笑っちゃったよ。