不定詞と定動詞
ドイツ語既習者がさらに第三外国語としてフランス語を学ぼうとするときに、面食らうのはやはり英語の時と同じように、「不定詞」という言葉は使うのに、対になる「定動詞」という言葉を使わないことです
英語の場合でいうと be は不定詞で、am とか is が「主語の定まった形、つまりドイツ語でいう定動詞」にあたるわけですが、文法用語としては、be の現在形と片付けてしまいます。それは英語では「定動詞」がはっきり明示された形をとるのは be だけで、あとは3人称単数形にわずかに s をつけるにすぎないからです
しかし、ドイツ語を学び始めた初習者が ich + muss + gehe とか、er + hat + lernte といった具合に、あり得ない混在をしてしまったりするのは、英語で「定動詞」という言葉を使わなかったため「一つの主語に対して、複数の定動詞を並置できない」、というルールが理解出来ていないからです (逆にドイツ語ではこのルールを守れば、一つの「定動詞」に複数の「不定詞」を連ねることは可能で、この二つのルールの区別は、「定動詞」を理解していれば、難しくはないはずです → 例えば Ich werde gehen müssen . )
もちろん and がある文などでは、一つの主語が複数の「定動詞」を持っているように見えますが、その場合も主語が共通だから、片方が省略されているだけです
ドイツ語で使われるこの「定動詞」という言葉、動詞が「主語に限定されて人称変化した形、つまりその人称語尾から主語がわかる形、例えば gehst は主語を省略していても、du しかあり得ないのだということ」、これは人称語尾がほぼなくなってしまった英語とか、たくさん複雑な人称変化を持つのに、発音するときにはその語尾が黙字となり、ほぼ単数のすべてと三人称の複数で同じ発音になる [ 例えば je parle, tu parles, il parle, ils parlent で、定動詞の発音はすべて「パルル」] フランス語の世界では不要な文法用語なのかもしれません
その上、フランス語では英語で使う「助動詞」という言葉もあまり使いません (英語では「助動詞」の並置が出来ないことだけは最初の頃に叩き込まれます → I will must は言えない)
フランス語の場合、辞書をひいても、devoir [英語の must、ドイツ語の müssen] も pouvoir [英語の can、ドイツ語のkönnen] も「動詞」と書かれています
なぜ次に不定詞が続くのか、これでは理解するのに苦労します
フランス語では活用が複雑で、文法でもその活用分類の順にしたがってこれらの助動詞を習いますから、学習者は活用形のバリエーションにばかりエネルギーをとられ、文章を構成するルールに振り向けるエネルギーが残っていない、というのが初習学生を襲う最大の関所になっているのではないでしょうか ?
そんなことで、フランス語のヨアン先生が言っていたように conjugaison 「動詞の活用形」は、一通りのルールが理解できたら、もうあまりエネルギーを費やすのはやめましょう
さらに学習の後半になって追い討ちをかけるように襲ってくる難問、未来形なのか、条件法なのか (例えば je parlerai と je parlerais 「発音上は区別はありません」) の区別も、文章のコンテクストで理解し、発音はヒアリングの訓練をたくさん重ね、そのなかで黙字をともなう綴りの問題として「いつのまにか」という形で解消させていくのがベストな方法です
そもそもネイティブとい言われる人たちだって、子供の頃には耳から聞いて覚えた言語です
私たち外国人にとって、その言葉を身に着けるのにより大切なことは、文章がどのように構成されるかを理解することです
つぎに、スキルアップに不可欠なボキャブラリー、ある程度の文章を読みこなしていけるようにするにはボキャブラリーを増やすことは大切です
でも、今回テーマとして取り上げている動詞の場合、そのたびに辞書の巻末の活用表を参照して、完璧に活用をものにしてやろうなんて思っていたら、そのことだけにエネルギーを取られ、肝心の文章を構成することに振り向けるエネルギーが残っていない、なんて最悪の事態を招きかねません
やはり、フランス語のヨアン先生が言うように、実際に使われる文章を丁寧に、しかし、しっかり、こつこつと頭に叩き込んでいくことが、遠回りのようで、一番の近道だろうと思います
大切なことは、基本的な文章パターンの練習を積み上げていくことです
☆
そこで先ずは動詞が辞書を引いたときに出てくる形、「不定詞」(主語が限定されていない形)、これをいくつかのパターンで見て、覚えていくことにしましょう
不定詞が使われるパターン
不定詞が名詞のように扱われるケース
Vouloir, c’est pouvoir.
精神一到何事か成らざらん (直訳すれば「望む心から出来る力が生まれる」)
* 赤字が「不定詞」、緑字が「定動詞」です
まさに、みなさんにとって、これからのレッスンの「座右の銘」としてほしい言葉です
ドイツ語既習者がさらに第三外国語としてフランス語を学ぼうとするときに、面食らうのはやはり英語の時と同じように、「不定詞」という言葉は使うのに、対になる「定動詞」という言葉を使わないことです
英語の場合でいうと be は不定詞で、am とか is が「主語の定まった形、つまりドイツ語でいう定動詞」にあたるわけですが、文法用語としては、be の現在形と片付けてしまいます。それは英語では「定動詞」がはっきり明示された形をとるのは be だけで、あとは3人称単数形にわずかに s をつけるにすぎないからです
しかし、ドイツ語を学び始めた初習者が ich + muss + gehe とか、er + hat + lernte といった具合に、あり得ない混在をしてしまったりするのは、英語で「定動詞」という言葉を使わなかったため「一つの主語に対して、複数の定動詞を並置できない」、というルールが理解出来ていないからです (逆にドイツ語ではこのルールを守れば、一つの「定動詞」に複数の「不定詞」を連ねることは可能で、この二つのルールの区別は、「定動詞」を理解していれば、難しくはないはずです → 例えば Ich werde gehen müssen . )
もちろん and がある文などでは、一つの主語が複数の「定動詞」を持っているように見えますが、その場合も主語が共通だから、片方が省略されているだけです
ドイツ語で使われるこの「定動詞」という言葉、動詞が「主語に限定されて人称変化した形、つまりその人称語尾から主語がわかる形、例えば gehst は主語を省略していても、du しかあり得ないのだということ」、これは人称語尾がほぼなくなってしまった英語とか、たくさん複雑な人称変化を持つのに、発音するときにはその語尾が黙字となり、ほぼ単数のすべてと三人称の複数で同じ発音になる [ 例えば je parle, tu parles, il parle, ils parlent で、定動詞の発音はすべて「パルル」] フランス語の世界では不要な文法用語なのかもしれません
その上、フランス語では英語で使う「助動詞」という言葉もあまり使いません (英語では「助動詞」の並置が出来ないことだけは最初の頃に叩き込まれます → I will must は言えない)
フランス語の場合、辞書をひいても、devoir [英語の must、ドイツ語の müssen] も pouvoir [英語の can、ドイツ語のkönnen] も「動詞」と書かれています
なぜ次に不定詞が続くのか、これでは理解するのに苦労します
フランス語では活用が複雑で、文法でもその活用分類の順にしたがってこれらの助動詞を習いますから、学習者は活用形のバリエーションにばかりエネルギーをとられ、文章を構成するルールに振り向けるエネルギーが残っていない、というのが初習学生を襲う最大の関所になっているのではないでしょうか ?
そんなことで、フランス語のヨアン先生が言っていたように conjugaison 「動詞の活用形」は、一通りのルールが理解できたら、もうあまりエネルギーを費やすのはやめましょう
さらに学習の後半になって追い討ちをかけるように襲ってくる難問、未来形なのか、条件法なのか (例えば je parlerai と je parlerais 「発音上は区別はありません」) の区別も、文章のコンテクストで理解し、発音はヒアリングの訓練をたくさん重ね、そのなかで黙字をともなう綴りの問題として「いつのまにか」という形で解消させていくのがベストな方法です
そもそもネイティブとい言われる人たちだって、子供の頃には耳から聞いて覚えた言語です
私たち外国人にとって、その言葉を身に着けるのにより大切なことは、文章がどのように構成されるかを理解することです
つぎに、スキルアップに不可欠なボキャブラリー、ある程度の文章を読みこなしていけるようにするにはボキャブラリーを増やすことは大切です
でも、今回テーマとして取り上げている動詞の場合、そのたびに辞書の巻末の活用表を参照して、完璧に活用をものにしてやろうなんて思っていたら、そのことだけにエネルギーを取られ、肝心の文章を構成することに振り向けるエネルギーが残っていない、なんて最悪の事態を招きかねません
やはり、フランス語のヨアン先生が言うように、実際に使われる文章を丁寧に、しかし、しっかり、こつこつと頭に叩き込んでいくことが、遠回りのようで、一番の近道だろうと思います
大切なことは、基本的な文章パターンの練習を積み上げていくことです
☆
そこで先ずは動詞が辞書を引いたときに出てくる形、「不定詞」(主語が限定されていない形)、これをいくつかのパターンで見て、覚えていくことにしましょう
不定詞が使われるパターン
不定詞が名詞のように扱われるケース
Vouloir, c’est pouvoir.
精神一到何事か成らざらん (直訳すれば「望む心から出来る力が生まれる」)
* 赤字が「不定詞」、緑字が「定動詞」です
まさに、みなさんにとって、これからのレッスンの「座右の銘」としてほしい言葉です
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