でりら日記

日々の雑記帳

The World of Midnight 追記

2006年11月05日 | BLACK LAGOON
原作の『双子編』を読み返してみた。

こんばんは。3連休は自堕落にすごしたでりらですこんばんは。
半日寝たら、月曜日から元気にいけるかな。

あれだけ丁寧に作り込まれているので、つい昔に読んだ原作を
引っ張り出したくなった BLACK LAGOON/広江礼威氏。
双子編は002~003巻に相当。

#11 Bloodsport Fairy tale PT.1~#15 Bloodsport Fairy tale PT.5。
ちなみに、002はUボート編からスタート。

こうして読み返すと、やっぱり原作に忠実に作っているのがよくわかる。
双子のあの歌だけはオリジナルで作っているが、それは大当たり。
原作では、John Kenneth TavenerのMIDNIGHT WITH THE STARSという歌。

ヘンゼル(orグレーテル)は、『テレビで観たの、私この歌が大好きなのよ』と謂う。

そもそも、これは『真夜中に星々と君と』という邦題でヒットしたダンス音楽らしいが、
映画『シャイニング』で使われている曲でもある。ジャック・ニコルソン演じる
錯乱した父・ジャックが、誰もいないはずのダンスホールに大勢の客の幻を見るシーン。
(及び、ダンスホールの写真にジャックが映っているあのラストシーン。)

ヘンゼル(orグレーテル)は、このシーンを指して『観た』と云ったものと思われる。
狂気が確実な物になっていき、ジャックが「向こう岸」へと自ら渡りきる場面だ。

そもそも、恐怖の象徴ともいえる女の子の双子といえばシャイニング。
フリークスを多く撮り続けたDiane Arbusの写真集『Diane Arbus』の表紙の
強烈なイメージをキューブリックがそのまま映画に使用したことで有名なのだが、
やっぱりシャイニングを初めて見た時の恐怖をまた思い出した。

(フリークスを「恐怖」として扱うのはちょっとアレなのだが、当時の
人々は双子の女の子が並んで立っている絵を見ただけで恐怖を感じた為
これはサブリミナルとして大きな効果を出したのだ。

決して、Diane Arbusが撮ろうとしたものはそういったものではないし、
キューブリックの意図も推して知るべし、である。)

ともあれ、こういうのを踏まえて『TVで観たの』とさらっと言わせてしまうあたり、
広江氏はすごい、と改めて思う次第である。


余りにも凄惨で、そして純粋な二人の死に大人として向かい合ったスタッフが
あのエンディングを用意してくれたのと同じように、
003巻の巻末オマケ漫画がほのぼの(?)双子だったのが非常に嬉しかった。

お母さんバラライカに張(父)、その双子のコント。いいなぁバラライカ。
(004巻の『男の子女の子』編も必見。女ロックに男レヴィ。個人的には
男ロベルタ・執事がかなりお勧め。)


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