泥子のブログ

南房総の山里や海の風景、
そして日々の出来事を綴ってゆきます。

関係機関に問題あり~第三者調査委の最終報告書

2018-09-12 08:03:46 | いじめ自殺問題 館山
※ 9月10日、第三者調査委員会から最終報告書が出されました。
以下は、当日、私のFBに投稿したコピーですが、このブログでは報道各社の紙面も併せて添付しました。

今日(10日)の午後、「館山いじめ問題を考える会」(代表:林成行 事務局:小出一彦)のメンバーで、
ご遺族の田副(たぞえ)義春氏とともに、館山の宋真寺にお参りに行きました。
というのは、2008年9月10日に自ら命を絶った田副勝(たぞえしょう)君(中二:13歳)の10年目の命日であり、
合わせて第三者調査委員会の最終報告書が出される日だからです。

その第29回目の委員会は、館山コミュニティセンターで開かれました。
2016年3月1日が第一回目ですが、本日、最終報告書が金丸市長に手渡され、
その後、ご遺族にその要旨を記したものが渡されました。
全文については、個人情報など公表できない部分を確認・整理したのちにご遺族に渡されることになるそうです。

10年も経っているこうしたことは全国でも稀でもあることからか、
記者会見はたくさんの報道各社の記者さんが臨まれ、
金丸市長と委員会からは大野委員長他2名が出席し、
私たちも傍聴することができました。

NHKが18時25分過ぎから放送しましたからご覧になった方もおられると思いますが、
自死といじめの関係については野球部内を含めていくつかのいじめを認定しつつ、
自死を決意した理由について、以下のように述べています。

「本件生徒が学校生活において相当程度の精神的苦痛を受けていたことを踏まえると、
学校が始まる、ということが本件生徒をして自死を実行する最後の決断をさせたと推認するのが合理的である。
特に、野球部内での出来事や本件生徒が2年次の夏休みの大半部活動を欠席していたことなどからすると、
部活動が始まる、ということが本件生徒にとって大きな心理的負担となっていた可能性が高い。
ただし、自死の原因のすべてが学校生活や部活動における問題にあったと断定するに足る証拠はなく、
本件生徒が自死を決意した原因の全容は解明に至らなかった」
このことは、委員長もこの間、たびたび言っておられましたが、
そうとうな時間が経過してしまった中での難しさ、
そして強制力のない第三者調査委員会の限界でもあると思います。

一方、関係者や関係機関の対応については、
例えば当初調査の結果やその廃棄に関し、
「これらの分析や再調査の必要性の検討などがなされた形跡はなく、
生徒の自死という重大事態が生じている状況における対応として十分であったかは疑問である」
「これらのことが遺族の不信感を著しく増大させる要因」などとしています。
 すべてをここで書くことはできませんが、
委員長は、学校における文書管理ができていないことも強く指摘、
学校内の情報共有などの問題点を言われました。

 金丸市長は、委員会の皆さん、報道各社の皆さんにお礼を述べ、
ご遺族の長い苦痛におわびをされ、
そして、「教育委員会などが、お子さんの目線、ご遺族のお気持ちに寄り添った対応をしてきたのか、
なぜ10年もかかったのか、非常に残念に思う。
報告書を真摯に受け止め、二度と起きないよう取り組んでゆく」と述べました。

 長い取り組みになりましたが、報告書の全文を読み解いた段階で、
ご遺族がどう受け止められるか、私たちはその時を静かに待ちたいと思います。
 ご覧の皆様方はじめ、多くの方々に支えられてきましたが、
私たちは、最後までご遺族支援を貫きたいと思っています。

毎日新聞


朝日新聞


読売新聞


房日新聞


千葉日報


東京新聞



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