泥子のブログ

南房総の山里や海の風景、
そして日々の出来事を綴ってゆきます。

校長会で伝える?

2018-09-30 09:10:16 | いじめ自殺問題 館山
9月28日、午前中、館山市議会の本会議終了後に行われた議員全員協議会を、
ご遺族(田副義春氏)と林成行氏(館山いじめ問題を考える会代表世話人)と一緒に傍聴しました。
それは、第三者調査委員会の報告について、市側から報告されると聞いたからです。
なんでも非公開の件もあるので議長室でお待ち願いたいとのことで、お昼を過ぎるまで待ち、
ようやく呼ばれて会場に行きましたが、その概要は以下の通りです.
手元メモなのでかなりの漏れや聞き間違いもあろうかと思いますので、文責は小出にあります。
傍聴して思ったのは、あれほどの報告書なので、
先生方全員に配布して講習会などをやるのかと思ってましたが、
校長会で学校に伝える、とのこと。
その程度の受け止め方だったのか、
これ以降、さらにしっかり検討してゆくとのことですから、見守らないとわかりませんが、
そんな思いも持ちました。

【金丸市長】報告書を真摯に受け止め必要な措置を講ずるよう、
教育委員会に強く要請しました。
【出山教育長】改めてご冥福をお祈りいたします。
9月25日に、市長から、しっかりとした取り組みを求められました。
教育委員会の対応については次の4点であります。
①報告書で、資料の廃棄や記載漏れなど慎重さを欠いたこと
、十分な対応ができなかったことを指摘されました。
たいへん申し訳ないと、改めて反省しています。
子供目線に立ち、寄り添った基本的視点で再発防止に対応してゆきます。
②信頼していただける誠実な対応をしてゆきます。
③子供たちの些細な変化も見逃さないよう努めてゆきます。
④人間関係を密にしてゆきます。
そしてすべての市民がいじめを許さないようにしてゆきたいと思っています。

【石井敏宏議員】ご遺族とじっくり対話されることが必要ではないでしょうか。
【出山教育長】(報告書の提言など)しっかりと検討した上で、お話をさせて頂きたいと思います。
【   議員】どのような機会を設けてこのことを学校に話をしてゆくのでしょうか。
【出山教育長】校長会を通して学校に伝えてゆきます。生徒やご家庭については、様々な組織があるのでそういう機会を通じて広げてゆきたいと思います。
【   議員】4点示されましたが、事前、事後の対応が大切だと報告書に書かれています。いじめなどについて、子供たちに強いメッセージを出していじめのない気運を高めてもらいたいと思います。

画像は28日の館山湾です。

第三者調査委報告書をご遺族に~金丸市長

2018-09-28 01:27:18 | いじめ自殺問題 館山
9月25日の16時30分過ぎ、館山いじめ自殺問題のご遺族宅へ金丸館山市長が訪れました。
2008年9月10日に発生したいわゆる「いじめ自殺事件」の第三者調査委員会の報告書については、
すでに9月10日、その要旨は渡されていましたが、この本編をもってこられたのです。
その様子の概要は以下の通りです。

【金丸市長】(焼香後、着席し)10年にも長きにわたりたいへん申し訳ありませんでした。
こういう不幸なことは二度と起きてはいけないので、報告書を真摯に受け止め市教委などに話をしてゆきます。
長い間、ご苦労をおかけし本当に申し訳ありませんでした。
【田副氏】市が一丸となって対策してもらうことを切に願います。
これからどうされてゆくのか、見てゆきたいと思います。
また、当時の学校や市教委の皆さん方、校長、教頭、担任、野球部顧問の皆さんが、
どう考えておられるのか、ぜひ聞きたいです。
【金丸市長】これから市教委に報告書を届けます。
信頼関係や初期対応についても疑問視されて書かれていますので、含めて話をします。
今後、具体的にどうするのかは、市教委で精査して対応してゆきます。
二度と起きてはいけないので、対策を含めしっかり考えてほしいと市教委には申し入れます。
【田副氏】起こってしまったことですが、改めて、どうしたらいいか、考えて頂き、
未来の子供たちに活かしてもらいたいです。
また、それらを市民レベル、地域レベルでやってもらえればいいと思います。
【金丸市長】残念なのは、ご遺族の立場に立ってやってきたのかがいちばん残念です。
子供たちの目線に立つのが教育の根本だと思いますから、非常に残念です。
【田副氏】市教委も学校も行政的に重きを置いているように思えました。
教育=子供ですから、第一に何を守るかですね。
これからいい教育をしてほしいと思います。
【金丸市長】もう少しできなかったのかというお気持ちもあろうかと思いますが、
委員会の皆さんも職員も一生けん命やってきたことだけはご理解をお願いしたいと思います。
【田副氏】一生懸命やって頂いたと思っています。
一部に今更なにやっているんだとかの陰口もありましたが、当事者でないとわかりませんね。
当日、連絡を受けて家に来るこの50mの道を、「嘘だろ、嘘だろ・・・」と思って上ってきましたが、
婦警さんが居て、がっくりしました。
これから、子供たちを守るために、大人がいかにしてゆくのか、
どういったものを作ってゆくのかだと思います。
市長は市のトップなのでよろしくお願いします。
(以下、略)

(市長を見送った後、記者会見)
【記者】今、市長と話をされた感想は?
【田副氏】これからの対応を見させていただくことになります。
市が全面的に動いてくれれば倅も良いと思います。
10年も経っている中で、調査委員会の先生方にはご尽力いただきました。
これからよりよい教育環境ができると良いと思っています。
【記者】
【田副氏】何があったのか、間違ったなら直せばいいので、
子供たちの立場に立てば見えてくると思います。
【記者】報告書の提言の進捗状況について、注視してゆくと?
【田副氏】これで終わったわけではないので、その都度、確認はとりたいと考えています。
そしてまた子供たちのためになるなら経験したことを話してゆきたいと思います。
それにしても先生方の話が聞こえてきませんので、そこは確認できればと思います。
どう考えているのか、直接聞けないのであれば、市教委を通してでも聞きたいです。
なおですが、教育長が概要の時に焼香したいと電話してきたので断りました。
本文も読んでないうちに何のための焼香か、私には理解できないので、
本文を読んでから、どう考え、どうするのか考えたうえで焼香するならしていただきたいと言いました。
【記者】当時の校長は確か、体協の会長になって、教頭は校長になっているはずですが?
【田副氏】お考えはぜひ聞きたいですね。

※以上ですが、なにぶん手元メモですから、漏れも間違いもあると思いますので、文責は小出にあります。
なお、報告書と要旨については館山市のHPで公開されています。
「館山市立中学校生徒の自死といじめに関する第三者調査委員会報告書」で検索しますと出てきます。






関係機関に問題あり~第三者調査委の最終報告書

2018-09-12 08:03:46 | いじめ自殺問題 館山
※ 9月10日、第三者調査委員会から最終報告書が出されました。
以下は、当日、私のFBに投稿したコピーですが、このブログでは報道各社の紙面も併せて添付しました。

今日(10日)の午後、「館山いじめ問題を考える会」(代表:林成行 事務局:小出一彦)のメンバーで、
ご遺族の田副(たぞえ)義春氏とともに、館山の宋真寺にお参りに行きました。
というのは、2008年9月10日に自ら命を絶った田副勝(たぞえしょう)君(中二:13歳)の10年目の命日であり、
合わせて第三者調査委員会の最終報告書が出される日だからです。

その第29回目の委員会は、館山コミュニティセンターで開かれました。
2016年3月1日が第一回目ですが、本日、最終報告書が金丸市長に手渡され、
その後、ご遺族にその要旨を記したものが渡されました。
全文については、個人情報など公表できない部分を確認・整理したのちにご遺族に渡されることになるそうです。

10年も経っているこうしたことは全国でも稀でもあることからか、
記者会見はたくさんの報道各社の記者さんが臨まれ、
金丸市長と委員会からは大野委員長他2名が出席し、
私たちも傍聴することができました。

NHKが18時25分過ぎから放送しましたからご覧になった方もおられると思いますが、
自死といじめの関係については野球部内を含めていくつかのいじめを認定しつつ、
自死を決意した理由について、以下のように述べています。

「本件生徒が学校生活において相当程度の精神的苦痛を受けていたことを踏まえると、
学校が始まる、ということが本件生徒をして自死を実行する最後の決断をさせたと推認するのが合理的である。
特に、野球部内での出来事や本件生徒が2年次の夏休みの大半部活動を欠席していたことなどからすると、
部活動が始まる、ということが本件生徒にとって大きな心理的負担となっていた可能性が高い。
ただし、自死の原因のすべてが学校生活や部活動における問題にあったと断定するに足る証拠はなく、
本件生徒が自死を決意した原因の全容は解明に至らなかった」
このことは、委員長もこの間、たびたび言っておられましたが、
そうとうな時間が経過してしまった中での難しさ、
そして強制力のない第三者調査委員会の限界でもあると思います。

一方、関係者や関係機関の対応については、
例えば当初調査の結果やその廃棄に関し、
「これらの分析や再調査の必要性の検討などがなされた形跡はなく、
生徒の自死という重大事態が生じている状況における対応として十分であったかは疑問である」
「これらのことが遺族の不信感を著しく増大させる要因」などとしています。
 すべてをここで書くことはできませんが、
委員長は、学校における文書管理ができていないことも強く指摘、
学校内の情報共有などの問題点を言われました。

 金丸市長は、委員会の皆さん、報道各社の皆さんにお礼を述べ、
ご遺族の長い苦痛におわびをされ、
そして、「教育委員会などが、お子さんの目線、ご遺族のお気持ちに寄り添った対応をしてきたのか、
なぜ10年もかかったのか、非常に残念に思う。
報告書を真摯に受け止め、二度と起きないよう取り組んでゆく」と述べました。

 長い取り組みになりましたが、報告書の全文を読み解いた段階で、
ご遺族がどう受け止められるか、私たちはその時を静かに待ちたいと思います。
 ご覧の皆様方はじめ、多くの方々に支えられてきましたが、
私たちは、最後までご遺族支援を貫きたいと思っています。

毎日新聞


朝日新聞


読売新聞


房日新聞


千葉日報


東京新聞



館山いじめ自殺問題で第三者委が最終報告書予定(9月10日)

2018-09-08 20:24:26 | いじめ自殺問題 館山
館山いじめ自殺問題で第三者委が最終報告書の予定なので、
「館山いじめ問題を考える会」は下記の計画で居ます。

9月10日、14時~  館山の宋真寺でお参り
終了後、館山コミュニティセンターに移動して16時頃から、第三者調査委委員長の記者会見傍聴
※どなたでも参加できますので、通しでも片方でもおいで下さるとありがたいです。
なお、宋真寺は城山のふもとにありますが、いらっしゃる場合はその駐車場でお待ち下さい。

明後日の9月10日は田副勝(たぞえしょう)君が自らの命を絶って10年目となります。
その日、この問題を検証してきた第三者調査委員会が、いよいよ最終報告書を出す予定です。
2016年3月1日が第一回目で、それ以降2年6カ月、毎月開催されてきましたが、
委員長はこの間の記者会見で、
もっと早く調査活動ができていれば・・、
と繰り返されたことが印象に残っています。

自死直後の保護者会開催を遺族に知らせず、しかも遺族の希望だと偽り自殺にもいじめにも触れず、
再度の保護者会の開催を遺族が求めるもこれを学校側は拒否、
自死直後の学級意識調査の回答書を学校が廃棄、
そこにいじめに関することが記載されていたかどうかの回答の迷走、
「父親がいじめ対策のマニュアルを出せというなら文科省のマニュアルを渡せばいい」とか「保護者からの声は聞いているだけでいい」とか「世間の評判を気にする必要はない。相手が収まるまで文書のやり取りを続ければよい」等々、およそ13歳の子どもの命の問題だという教育者としての原点すらまったく感じられない舞台裏、
遺族の再調査要請を拒絶しながら、県教委から「指導」が入ると一転して応ずるという市教委の、いわゆる「ヒラメ体質」、
だが遺族の要請である「無記名方式」を拒否し「記名式」で実施、
さらにはその回答書の直接情報の隠蔽疑惑、
第三者調査委の委員選定方式で遺族の半数推薦要請を途中で市側が拒絶、
第三者調査委の事務局責任者に関係規則を遺族と協議してきた課長が就任したが何と利害関係者だったことが判明等々、
思い返すと腹立たしい問題が続発してきました。

第三者調査委員会は、
いじめに関することとこうした関係機関の対応がどうだったかの調査・検証、
そして再発防止に向けた対策を求められています。
が、強制調査権のない委員会である以上、調査活動は困難を極めたようです。
従いましてどのような報告書になるのかわかりませんが、
この間、遺族支援をしてきましたので、
これは最後まで見届けるつもりでおりますので、
どうかよろしくお願い致します。
「館山いじめ問題を考える会」事務局担当 小出一彦

画像は8日、館山の夕方です。