石油市況 ~石油、貴金属、穀物、為替、商品先物各社の比較まで~

石油市場・穀物市場・貴金属市場の市況、価格報告、また商社・投資銀行・取引員・仕手筋等の大口手口公開

「フェイ」による石油施設への被害の懸念が後退したことなどから続落

2008-08-19 18:15:35 | 国内商品市場
<国内石油市場>
国内石油市場は急反落です。NY原油が熱帯性暴風雨「フェイ」による石油施設への被害の懸念が後退したことなどから続落したことで、原油は売りが先行しました。製品も急落して寄り付きました。その後、夜間取引安、円高などから下値を探る展開となりましたが、円高一服、夜間取引の下げ渋りから、終盤は安値からやや戻しました。ガソリンの期先2本、原油の期先3本が一代安値を更新しました。NY原油9月限は朝方から軟調な動きとなり、午後3時過ぎに一時112ドルを割り込みました。その後、一時値を戻しましたが、大引け近くに再び値を崩しました。前日比は、ガソリンが2260~1600円安、灯油が1430~1130円安、原油が1770~720円安です。


<国内貴金属市場>
金・銀は軒並み下落です。金はNY高を受けて序盤に一部限月が上昇しましたが、テクニカル面での弱気観や原油安などを受けて戻りを売られて軟調となり、先限ベースで昨年11月20日以来の安値2786円を付けました。銀も他商品の下落につられて売り優勢となり、先限ベースで昨年8月31日以来の安値448.1円を付けました。前日比は、金が47~37円安、銀が22.5~12.3円安です。

白金系貴金属(PGM)は、大幅続落です。白金はNY高を受けて先限が買い優勢で始まりました。しかし、その後は需要減少懸念や原油安から戻りを売られて急落し、後場に入ると、値幅制限のない当限を除いてストップ安を付けました。先限ベースでは昨年8月29日以来の安値4555円を付けました。パラジウムもNY高を受けて先限が小幅高で始まりましたが、その後は他商品の下落につられて軟調となり、先限ベースで2005年12月26日以来の安値951円を付けました。前日比は、白金が436~273円安、パラジウムが94~47円安です。


<国内穀物市場>
東京大豆は、市場間まちまちです。Non大豆は総じて続伸するも、一般大豆は反落しました。一般大豆は、前日のストップ高を含む急伸でシカゴの急伸を織り込んでいたことから、きょうの夜間取引の反落を受けて手じまいを主体とする売りが先行し、終始反落圏での商いが続きました。Non大豆も、18日のシカゴ急伸を受け高寄りしましたが、夜間取引の下げが拡大したことなどから上値を削って陰線引けする限月が目立ちました。前日比は、Non大豆が90円安~1100円高、一般大豆は910~150円安です。

東京トウモロコシは総じて反落です。為替が1ドル=110円台前半で小動きとなるなか、週明けのシカゴが、目先の乾燥予報や単収低下懸念で大幅続伸したことに支援され、寄り付きは総じて堅調でした。しかし、その後は軟調に始まったシカゴの夜間取引が下げ幅を拡大したことに圧迫されて、期近11月限以外はマイナスサイドに下押されました。大引けの前日比は、600円安~150円高です。


<外国為替市場>
午後3時のドル/円は、前日NY市場の午後5時時点とほぼ同水準の110円前半で取引されています。午後に入ってからアジア系ファンドによるドル買いの動きが強まり、110円を回復しました。米原油先物価格が1バレル=112ドル付近に下落したことなどが意識されたとみられています。ドル指数ドル指数が1月22日以来約7カ月ぶりの高水準まで上昇し、一時77.321をつけました。