ここ数日の春めいた気候で、畑の野菜が一気に成長。実家の白菜もブロッコリーも花が咲きそうな勢いである。
先日、お味噌とお米をもらいに行った実家で、「あれも持って帰んない」と父が畑を指すので、大量の野菜を車に積んで帰ってきた。レジ袋一杯にブロッコリー。わが家では、シンプルに塩ゆでしてマヨネーズにつけ食べるのが好きだけど、こんなに山盛りでは、さすがに食欲が失せる。
そこで、「ブロッコリー レシピ」で検索していたら、ブロッコリーとウィンナーのキッシュという簡単そうな料理サイトにたどり着く。材料は、何とかなりそう。いつの頃からか、わが家の冷凍庫の片隅に高級冷凍パイシートが眠っていた。確かに、パイシチューを作ろうと思って、そのまま温存?していたのだと思う。いよいよ冷凍パイシートが日の目を見る時がやって来た!とばかりに、早速冷凍庫から出して解凍する。パッケージには、室温15分程度で柔らかくなると書いてある。その間に、卵液を作ったりしていたが、15分を過ぎても、一向に柔らかくならない。30分待ってもダメ。1時間は過ぎただろうと思う頃に、すこーしだけ柔らかくなったので、無理矢理パイ皿にギュッギュッと敷きつめる。そして、卵液と山盛りのブロッコリーとウィンナーを流し込み、これまた冷凍していた溶けるチーズをふんだんに振りかけて焼き上げた。
その晩の夕食。
「すごーーいっ!!」
「今日は、なんの日?」
と子どもも夫も口々に驚くくらい、ゴージャスな黄金のパイキッシュが食卓の真ん中にデーンと置かれた。
6つ切りにして、一切れ一切れ、小皿につぎ分ける。
みんな目の輝きと鼻息の荒さが、期待度の高さを表していた。
「いただきまーす」
と手を合わせて食事開始。
私は、幼児の海凪にご飯を食べさせるために、バタバタしていた。
「おいしーーっ!」
と最初に声をあげていた家族が、だんだんと無口になっていった。やがて、最初に完食した空矢が、目の前のコップのお茶をグビグビッと飲み干しながら、
「うわぁっ、マズかったーーーっ!」
と大声を上げて、両手で口を押さえて思いっきり顔をしかめた。
その横で、やはり無理矢理完食した大地が、ノンビリと
「なーんだ。クウちゃんもマズかったんだ。大地だけかと思ったよ」
そして、とどめの夫のひと言。
「クウちゃん、エライね。パパは恐ろしくて『マズイ』とは言えなかったよ」
「えーーっ!?」と不満げに、目の前のキッシュを食べてみると、確かにマズイ。卵液の部分は美味しいのに、パイの部分が妙に酸化したような違和感の残る味。慌てて、残りのパイシートを入れていた箱を取り出して、製造日を確認したら、1995年7月になっていた。
「1995年!」
「12年前やんっ!!」
「大地が産まれる前やんっ!!」
(この一言に、驚き倍増 )
そうだった。記憶が一気によみがえってきた。
確か、新婚当時、何かのお祝いの日にでも使おうと、冷食半額の日に、高級冷凍パイシートを買ったのだった。その後、パイシートを買ったスーパーはつぶれ、そのあと2回くらいお店が変わったけれど長続きせず、今は空き店舗になってるなぁ…などと、思い出?が走馬燈のように流れ去っていった。
「みんな、お腹は大丈夫かな」などと、夫が小声で心配する中、「大丈夫だよ。以前、冷蔵会社でバイトしていた時に『冷凍食品に賞味期限はない』って言ってたよ」と言い返す私。
「それは、ちゃんとした-30℃くらいの冷凍庫でしょ。だいたい、この家に引っ越してきた時(4年前)に、一回解凍していたんじゃないの。」と夫に指摘され、「あ、そうか」と妙に納得する。それでも、お皿に残ったキッシュを、我慢して完食する夫に、子どもたちが「パパ、無理せんでいいよー」と心配そうに声をかける。「いいの。いいの。コレで、入院するような目に遭ったら、ネットで『 鬼嫁にこんな厳しい仕打ちに遭ってます 』と投稿するから」と訳のわからないことを言う。口惜しいので、私も全部完食してやった。(対抗してどうするっ!?)
その後、夫の心配をよそに、みんなお腹を壊すことはなかったが、もしこれで、死にかけるようなことになっていたら、過失致死罪に問われていたのかも…と、とても不安になった。
この場を借りて懺悔します。
家族の皆さん、ごめんなさい。
くれぐれも、よい子の皆さんは真似しないように…。 (って、当たり前かっ!)
追伸--その後、残りのパイシートは泣く泣く捨てました(もったいなかった…)。今も冷凍庫の片隅に鎮座していたパイシートの存在が残っているようで、何だか寂しい気がします。(あの高級感が…)
先日、お味噌とお米をもらいに行った実家で、「あれも持って帰んない」と父が畑を指すので、大量の野菜を車に積んで帰ってきた。レジ袋一杯にブロッコリー。わが家では、シンプルに塩ゆでしてマヨネーズにつけ食べるのが好きだけど、こんなに山盛りでは、さすがに食欲が失せる。
そこで、「ブロッコリー レシピ」で検索していたら、ブロッコリーとウィンナーのキッシュという簡単そうな料理サイトにたどり着く。材料は、何とかなりそう。いつの頃からか、わが家の冷凍庫の片隅に高級冷凍パイシートが眠っていた。確かに、パイシチューを作ろうと思って、そのまま温存?していたのだと思う。いよいよ冷凍パイシートが日の目を見る時がやって来た!とばかりに、早速冷凍庫から出して解凍する。パッケージには、室温15分程度で柔らかくなると書いてある。その間に、卵液を作ったりしていたが、15分を過ぎても、一向に柔らかくならない。30分待ってもダメ。1時間は過ぎただろうと思う頃に、すこーしだけ柔らかくなったので、無理矢理パイ皿にギュッギュッと敷きつめる。そして、卵液と山盛りのブロッコリーとウィンナーを流し込み、これまた冷凍していた溶けるチーズをふんだんに振りかけて焼き上げた。
その晩の夕食。
「すごーーいっ!!」
「今日は、なんの日?」
と子どもも夫も口々に驚くくらい、ゴージャスな黄金のパイキッシュが食卓の真ん中にデーンと置かれた。
6つ切りにして、一切れ一切れ、小皿につぎ分ける。
みんな目の輝きと鼻息の荒さが、期待度の高さを表していた。
「いただきまーす」
と手を合わせて食事開始。
私は、幼児の海凪にご飯を食べさせるために、バタバタしていた。
「おいしーーっ!」
と最初に声をあげていた家族が、だんだんと無口になっていった。やがて、最初に完食した空矢が、目の前のコップのお茶をグビグビッと飲み干しながら、
「うわぁっ、マズかったーーーっ!」
と大声を上げて、両手で口を押さえて思いっきり顔をしかめた。
その横で、やはり無理矢理完食した大地が、ノンビリと
「なーんだ。クウちゃんもマズかったんだ。大地だけかと思ったよ」
そして、とどめの夫のひと言。
「クウちゃん、エライね。パパは恐ろしくて『マズイ』とは言えなかったよ」
「えーーっ!?」と不満げに、目の前のキッシュを食べてみると、確かにマズイ。卵液の部分は美味しいのに、パイの部分が妙に酸化したような違和感の残る味。慌てて、残りのパイシートを入れていた箱を取り出して、製造日を確認したら、1995年7月になっていた。
「1995年!」
「12年前やんっ!!」
「大地が産まれる前やんっ!!」
(この一言に、驚き倍増 )
そうだった。記憶が一気によみがえってきた。
確か、新婚当時、何かのお祝いの日にでも使おうと、冷食半額の日に、高級冷凍パイシートを買ったのだった。その後、パイシートを買ったスーパーはつぶれ、そのあと2回くらいお店が変わったけれど長続きせず、今は空き店舗になってるなぁ…などと、思い出?が走馬燈のように流れ去っていった。
「みんな、お腹は大丈夫かな」などと、夫が小声で心配する中、「大丈夫だよ。以前、冷蔵会社でバイトしていた時に『冷凍食品に賞味期限はない』って言ってたよ」と言い返す私。
「それは、ちゃんとした-30℃くらいの冷凍庫でしょ。だいたい、この家に引っ越してきた時(4年前)に、一回解凍していたんじゃないの。」と夫に指摘され、「あ、そうか」と妙に納得する。それでも、お皿に残ったキッシュを、我慢して完食する夫に、子どもたちが「パパ、無理せんでいいよー」と心配そうに声をかける。「いいの。いいの。コレで、入院するような目に遭ったら、ネットで『 鬼嫁にこんな厳しい仕打ちに遭ってます 』と投稿するから」と訳のわからないことを言う。口惜しいので、私も全部完食してやった。(対抗してどうするっ!?)
その後、夫の心配をよそに、みんなお腹を壊すことはなかったが、もしこれで、死にかけるようなことになっていたら、過失致死罪に問われていたのかも…と、とても不安になった。
この場を借りて懺悔します。
家族の皆さん、ごめんなさい。
くれぐれも、よい子の皆さんは真似しないように…。 (って、当たり前かっ!)
追伸--その後、残りのパイシートは泣く泣く捨てました(もったいなかった…)。今も冷凍庫の片隅に鎮座していたパイシートの存在が残っているようで、何だか寂しい気がします。(あの高級感が…)
さてぴよぴよですが子供にとっても親にとってもとにかく暖かい所です…あたしも卒園して2年経つけど今だにママ達と集まってランチしながら学校入学や保育園入園などの情報交換しています!どんどん利用した方が良いと思うよ…そこに行くとあたしはとっても楽しかったし救われてました…障害児を持った親同士とってもいろんな事年齢を超えて話せるよ…(^-^)
楽しい文章でいつも笑ってしまいます。
私の友人のせりふ「そんなことで驚いていたらあかん。うちなんか昭和が出てくるよ」だって。
いつも、コメントありがとうございます。ジャーナルの子育てカレンダーの下には、連絡先を載せているので、いつでもご連絡下さい。と言っても、いないことが多いです。(^_^;) その場合は、留守電に連絡先をお願いします。折り返し、お電話します。
■kinoさん
> 美味しいものを食べさせてあげてください・・
じゃなくて、市販のパイ以外の部分は美味しかったんですよ。プンプン。だから、この場合、「生命の危険のないモノを食べさせてあげて…」になるんですよ。きっと。(毎日、手作りのパンを焼くminaさんに怒られそう…)
キッシュなんて、私は作ったことさえないです。やっぱりさきさんは料理うまそう☆旦那にも、お前作れないやろ?って(ノд<。)゜。
実はね、昭和モノもあるんですよ。洋ナシの缶詰、鮭の中骨入り缶詰、定番の蟹缶…。その昔、『エリア88』というマンガの中で「膨らんでいない缶詰は、まだ食える」というようなセリフがあり、それを信じて大事に取っていますよ。サビの浮いたような缶詰たち。いつ、開ける日が来るのか…。パンドラの箱状態です。ドキドキ。
◆善mamaさま
えらーい!!ちゃんと、賞味期限守っているのねぇ。うちでは、小5の長男が授業で習って来てからは、しばらく、賞味期限の切れた調味料達を並べて「これも過ぎているね」と、厳しくチェックしていました。そう言う時は、「いいの、いいの。美味しく食べられる保証が、その期日であって、それ以後も味は落ちるけど食べられるんだから…と説明して、食べていました(笑)
キッシュなんて言うと、すごそうですが、要するに、市販のパイシートを皿に敷いて、ホワイトソースか卵液を流し込んで、オーブンで焼くだけです。手がかかっていそうで、かなり贅沢に見える一品ですよ。(オススメです)
しかし、構想12年、作成時間2時間程度、材料費千円チョットというハリウッド映画並み(どこがじゃっ!)のような忘れられない料理となりました。
また、面白い家族の話お待ちしています。
もう感動して・・拍手!(*゜▽゜ノノ゛☆パチパチ
そして・・お子さんたちの心遣いにブラボーです。
また覗かせてくださいね!
それにしても・・凄い!('-'*)
takaさんのブログ拝見しました。お芝居観劇が大好きなんですね♪私も昨年末に、アイーダを観に行きましたが、四季の会の友人がチケットの手配をしてくれたおかげで、最前列の真ん前で観て首が痛くなりました。(>_<)
彼女は、すでに中央の席で数回観ていて、全体の動きを把握出来たから、今度は真ん前で役者の表情が観たいという思惑が有ったのらしいですが、付き合わされた私は大変でした。確かに、主役の方がボロッと本当に泣かれる場面を間近で観られて感動はしましたが…。役者としてのプロ意識を感じさせられました。すごかったです。