おもちゃの海 洗濯ものの山

中学生から幼児まで、4人の子育て真っ最中のある母親の何気ないつぶやき(でも、誰かに聞いて欲しい)…。

初めてのお産

2005年10月13日 17時38分56秒 | Weblog
ママ同士の会話でもっとも盛り上がるのは
『年齢』と『出産ネタ』。
「○歳に見えな~い!」という話題はさておき
出産については「台に上がって30分」と言う人から
「三日三晩、微弱陣痛で苦しんだあげく帝王切開…」など
聞くだけでつらくなりそうなケースまで十人十色です。

出産には、人それぞれドラマがあります。
我が家の場合、上の子2人は立ち会い出産。
安易に「立ち会いに入る?」と入室を勧めてくれる産院でしたから
生真面目な夫は、もちろん入室したがるし
当時、看護師が不足していたので、1人で分娩台で待たされる時間が長くて
そんな時は夫が側にいてくれるだけで心強かったのですが…。

「子宮口はまだ3㎝ですね。」と
確認だけして、足早に去っていく看護師さん。
「いてててっ!さっきの何倍も痛いっ!」とうめいても
素人の夫は何をすればいいのかわからず
持ち込んだ『妊娠出産大百科』を片手に
「3秒おきにひっひっふー」などと、かたわらで読んでくれる始末。
腰ではなく下腹が痛くなるタイプだったので
本の中の腰をさするというアドバイスも無効に思えて
だんだん、役に立たない彼の存在自体が憎らしくなってきました。
「早く、看護師さん呼んできてっ」と
頼んでも、冒頭の繰り返し。

ようやく、午前中の診察が終わって、入室してきた医師が
「そろそろやねぇ。」とノンキにビデオ撮影用の三脚を設定し出す頃には
「なんでもいいから、早く出してぇっ!」と心の中で絶叫していました。

「次の波でいくよーっ」と急に目覚めたような医師のかけ声。
伝説のビッグウェーブを待つサーファーかよ!?と思いつつ、
必死の形相でいきみます。
BGMは、お腹につけた機械から聞こえる赤ちゃんのバッバッバッという心音。
(これは、かなり妊婦にプレッシャーをかける)

私の当時の愛読書「妊娠・出産大百科」には、いきむ時の顔は
(痛みに逃げないように)目をカーッと見開いて
(叫んで力が抜けないように)口はギュッと閉じる
とありました。

…これって、今いくよちゃん状態!? 
そんな事を考えてしまうと、どうしても最後に力が抜けてしまいます。
「赤ちゃんが苦しがってるよーっ!!」と
次第に怒り出す鬼コーチのような医師。

お見合い結婚だし、いきんだ顔を夫に見られたら百年の恋も冷めてしまうと
「頼むけん、顔だけは見ないでね」と
お前は女優かっ!と、自分で突っ込みたくなるようなセリフを吐く。

しかし、やっぱり上手にいきめず
明らかに赤ちゃんの心音がおかしくなってきた頃、先生があきらめ顔で
「吸引で出します」と一言。

どうでもいいから、早く出して、この痛みから解放してと
願っていたので、「どうぞ、どうぞ、お願いします」と
頼み込む。

どうやって出したかわかりませんが、夫曰わく
紙コップのようなものの先端がパカッと開くようになっていて
それで赤ちゃんの頭にひっつけて圧で引き出したみたいとのこと。

元気な産声をあげて、誕生した我が子。
痛みからの開放で安心し、元気に産まれてきたことに感謝し、
涙があふれて止まりませんでした。

ストレッチャーに乗せられ、病室にもどります。
6時間の安静状態から解放され
お産のダメージの残るボロボロの体で新生児室の前まで歩いて行くと
産まれたたばかりの我が子の微妙に伸びたエイリアン状態の頭が
すぐに目に入りました。
しわしわで、干物のようで、とても可愛くない新生児。
「ひどい…」
と思わず呟いていました。

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2 コメント

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so long message !! (kiyomi . c)
2005-10-15 06:12:46
me 2.., i got feel alien since moved in my body..he he he... however i admire u . cuz u gave birth to 4 of kids !!
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ブログ開設おめでとう (tukituri)
2005-10-16 23:48:40
遅ればせながら、みております。すごいねぇ。ちょくちょく見にきまーす。がんばってね!   
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