題詠blog2009

こちらは「題詠blog2009」の会場です。どなたでも自由にご参加いただけます。

074:肩

2008-12-20 | 071-080の歌
「074:肩」の歌は、こちらにトラックバックしてください。

074:肩(松木秀) (わたしよきみの風景であれ)
なで肩のキャラばかりいるオンラインゲームたったの五分で飽きた...

074:肩(jonny) (迂闊な夜の真ん中で)
月光があなたの肩を抱く夜はやむなく僕は星と語ろう

074:肩(鳥羽省三) (見沼田圃の畔から)
比べ来し僕らの髪も肩過ぎぬ明日は1000円カットに行かむ

074:肩(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
肩甲骨左右に順次上下して夏の母親乳母車押す

074:肩(アンタレス) (思い出ずるままに)
肩落とし帰り来るわれ見守りぬ進む病の結果思いて

074:肩(みずき) (空)
肩かけに櫻(はな)ひとひらの筆みだれ何故に棺に君あふむける

074:肩(船坂圭之介) (kei's anex room)
くらし侘ぶ老いのその肩しみじみと杳き日思ひかすか震へつ

074:肩(夏実麦太朗) (麦太朗の題詠短歌)
まっすぐに肩のラインを整えて記念写真にまるく納まる

074:肩(佐藤紀子) (encantada)
がつくりと肩を落として坐りこむ700歳でも死ねぬ太郎は(浦島太郎物語)

074:肩(庭鳥) (庭鳥小屋へようこそ)
パシュミナのストールは言う己巻く肩の冷たさその小ささを

074:肩(八朔) (I am still here ... われひとりゐて)
生真面目な人に匿れて毒を吐く魑魅魍魎を怨誹せぬ肩 

074:肩(梅田啓子) (今日のうた)
右肩の赤く腫れゐるこの真夜は抱かれたき思ひの蘇りくる

074:肩(小早川忠義) (Just as I am Returns)
我が肩に触るべからず退くを唆す手か頭垢払ふ手か

074:肩(みつき) (みそひと :: misohito ::)
とどめおくことかなわざる春の雪 見送る君の肩に舞い落つ

074:肩(森山あかり) (言葉の花かご)
ネットではすれ違う肩見えなくて衝突したり寂しがったり

074:肩(うたまろ) (五と七と五と七と七)
頬に雨 肩に冷たい霧が降る あなたの夜にいれてください

074:肩(じゅじゅ。) (rahasia2 ~題詠blog2009~)
春風がキミの肩抱くやわらかな芝生の上でひざまくらして

074:肩 (穴井苑子) (猫のように純情)
肩代わりしまくりダメな人間に育てあげられない甲斐性なし

074:肩(ジテンふみお) (雲のない日は)
拓郎に騙されないで もう僕は肩まで髪をのばす気がない

074:肩(マトイテイ) (ようこそ 纏亭へ)
その肩に掛かってるけど未来など大したこと無い大丈夫です

074:肩 (minto) (@100@)
肩紐の細きドレスを身に纏ひティアラをつけし晴れの舞台は

074:肩(ことり) (歌)
右肩あがりに書いてゆきましょう黄色い蝶々が春と書くとき

074:肩(ぽたぽん) (今日には今日を 明日には明日を)
本当の名前で呼ばれたことのないわたしは路肩でそれでも生きる

074:肩(迦里迦) (香飄)
肩揚げのおでんち着た子が雨に来て纏はる だれでもよいよ遊ばう(*おでんち=ちゃんちゃんこ)

074:肩(チッピッピ) (うたよみブログ)
気がつけば肩肘張らず生きているあなたはあなた私は私

074:肩(七五三ひな) (ひなの雑記と言葉遊び)
幼き日父にねだりし肩ぐるまコロンの匂い今も恋しき

074:肩 (ゆり) (森の歌 ~怪人二十面相~)
未完成 後姿の手を上げた肩の辺りの窪み具合が

074:肩(はこべ) (梅の咲くころから)
その人の肩にはなびら舞い降りて 出勤するは春の珍事で

074:肩 行方祐美 (フーガのように)
肩凝りの厳しい夜は無印の三段まくらに頭を落とせ

074:肩(木下奏) (ブログ・キ・カーデ - 木下奏 blog)
なで肩の人を見てると何故だろうキュンとなるのは私もなで肩

074:肩(陸王) (Always Walking with Yu)
肩触れることより明日の雪のこと話弾んで雨の日は好き

074:肩 (あいうえおあお)
肩透かし変化をされて叩き込み四つに組みたい突っ張らないで

074:肩(畠山拓郎) (あいうえおあお)
肩透かし変化をされて叩き込み四つに組みたい突っ張らないで

074:肩(柴田匡志) (スタートライン)
最下位に肩を落として挨拶に来し選手らを鼓舞して見送る

074:肩(伊藤夏人) (やわらかいと納豆2009)
肩たたきマシンも三日で飽きちゃって懲りずに君を呼び出すアタシ

074:肩(理阿弥) (車止めピロー)
吾が胸をひとりで抱く態(なり)をして肩の後ろの寂し毛を抜く

074:肩(Yosh) (☆生短歌☆)
「良い種を蒔いたつもりが肩透かし」、と思ってるうちが他因自果なり

074:肩 (新井蜜) (暗黒星雲)
干してある白いジーンズ肩組んで歩いたときの君が穿いてた

074:肩(ふみまろ) (光る風の記憶)
肩までの弧をなじませる熱ありて月のとびらのとけるはじまり

074:肩(わだたかし) (ファミレス短歌)
肩こりの理由を深く考えたせいで余計に肩がこりだす

(Ordinary days)
肩叩き孫の手電動上司の手自分で叩くテレビ体操

074:肩(羽うさぎ) (羽うさぎの日記帳)
光にも闇にもなれる僕たちは肩に見えない羽をひろげて

074:肩(のびのび) (のび短歌)
僕の上で肩甲骨を上下させ見えない翼で飛ぼうとする君 参照記事:074:肩

074:肩(ひいらぎ) (ひいらぎのゆっくり短歌日記)
肩越しに見えた景色は今はもうどこにもなくて君もいなくて

074:肩(野州) (易熱易冷~ねっしやすくさめやすく、短歌編)
濡れながら仔細を知らず雨の夜肩は震へてわが胸押しき

074:肩(ウクレレ) (十線譜)
鎖骨から肩に流れるゆるやかなカーブの夢のつづきを見たい

074:肩(秋月あまね) (予定された調和が見つかりませんでした。)
上の子は小学校にあがると言うあなたの肩はあくまで薄い

074:肩(フウ) (easygoing.)
もたれたい気持ちだけをあなたの肩にそっと置いていきますわたし

074:肩(KARI-RING) (ほとりほとりと藍色の海)
「助けて」と言えば誰かが苦しむと肩をまるめてきみはつぶやく

074:肩(たざわよしなお) (世界を翻訳するための試み)
画材の詰まるトートバッグの肩紐がちぎれかけつつゐる児の猫背

074:肩(天野ねい) (三十一文字の毒薬)
肩を抱く手付きに「過去にどれだけの…」なんて嫉妬が膨らんでゆく

074:肩(詩月めぐ) (かじられちゃったお月様)
いからせた肩ぶっつけてすれ違う 他人より我と言わんばかりに

074:肩 (ひたぶる君を)
あまやかにわたしの肩に歯をたててマーキングせり男はあはれ

074:肩(龍庵) (題詠blog2009 龍庵)
溺れてる君が夢中で掴まった肩だったのが僕だっただけ

074:肩(こうめ) (はこにわ相聞歌)
肩の向きわずかにずれて歩いてる画家と弁護士影と光と

074:肩(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
肩越しに私も覗く 君の背に乳房の熱が染み込むように 074:肩(題詠100首2009)

074:肩 (井手蜂子) (蜂歌/Hello,Mr.Darkness.)
真直ぐに肩で揃えた黒髪をいつかこの手で切り落とすとき

074:肩(蓮野 唯) (万象の奇夜)
マスクして肩を落として歩いている群れなすヒトがはるかに恐い

074:肩(tafots) (1年で1000首をつくる)
帰り路のいもうといつもこめかみの窪みを肩に乗せて眠りし

074:肩(EXY) (オレブロ★パラダイス♪)
肩車 パパにまたがり 高くなる これが大人の 視線なんだね

074:肩(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
根つめて翻訳なせる吾妹子(わぎもこ)の肩をもまずに一日(ひとひ)終はらず

074:肩(さかいたつろう) (流星文庫)
歴代の彼女たちがこの肩で見ていた夢に近づけた夏

074:肩(新田瑛) (新田瑛のブログ2)
未来への扉をくぐる 肩口をくすぐる南風に誘われ

074:肩(西野明日香) (水の中のASIAへ(短歌な毎日))
触れることなき肩多くこの世には計り知れない人生がある

064:肩 (七十路ばば独り言)
我が背丈越して得意な孫娘肩にすがらせ背負いしものを

074:肩(藻上旅人) (創作のおと)
振り返る度にかなしみ膨らんで奴の肩越し君をみている

074:肩(春待) (三感四音)
路肩には小さなネジバナ薄紅の夏を目指してゆっくりと咲く

074:肩(冥亭) (《冥亭倶楽部》 the snow-ball planet)
肩越しに見つ墓場には魂きわるゾンビ踊らず螢ゆくのみ

074:肩(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
ひだり肩に突き出るとげよ偽らずザクとしてザクとして誇れ

074:肩(原田 町) (カトレア日記)
肩凝りをこぼせば腰痛うったえてトクホン貼りあう偕老同穴

074:肩(じゃみぃ) (じゃみぃのうた)
幼児を大きなおっちゃん肩車あっちこっとと言われるままに

074:肩(すいこ) (すいこのうたおきば)
あのですね肩に頭を乗せるのはいいけどアゴで肩を揉むなよ

074:肩(イマイ) (ゆびおり短歌)
風は鳴る 夜の深さは増してきて肩から腕へ流れる体温

074:肩(nnote) (白い箱から)
さようなら木霊する明日あのひとの肩の向こうの夕陽だけ見る

074:肩(かりやす) (彼方探訪)
首飾りもスカートも回るゆがみ持つわれは右肩下げて立ちたり

074:肩(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
結びきれず空が離した水滴があなたの肩を濡らす八月

074:肩(佐藤羽美) (hinautamemo)
ねえタツさんそろそろうちへ帰りましょう雪絵の肩にかかる木漏れ日

074:肩(天鈿女聖) (うずめの花ビラ)
鎖骨から肩甲骨にのびているラインを見てるアタシは馬鹿か

074:肩 (みなと) (海馬)
よく冷えたビール小瓶の肩をつうと水滴はしる 瓶の底まで

074:肩(流水) (流水(るすい)の短歌Caf'e)
今はもう細くはないがブラウスの襟から覗くその肩が好き

074:肩(藤野唯) (Sugarmint)
いつかまた静かな雨のふる夜は私の肩を抱きたがってね

074:肩(木下一) (ワイワイやってる暇はねえ!)
参照記事:074:肩 肩書きの後に()で書き足した 守っています君のパンティ

074:肩(祢莉) (suger drop)
夏祭り肩ふれあってまた離れ手を繋ぐ機をずっと探して

074:肩(五十嵐きよみ) (NOMA-IGAオペラ日記)
天使への昇級試験を待つような肩甲骨が浜辺にならぶ

074:肩(虫武一俊) (無足場ワンダーランド)
なで肩がこっちを責めていかり肩が空ろに笑う面接だった

074:肩(あみー) (正直なたましい)
両肩にかかる重みは自分から進んで持った荷物のはずだ

074:肩(間遠 浪) (少女らせん)
コスチューム、都合よくふく風があり肩の上下にふたつの世界

074:肩(帯一鐘信) (シンガー短歌ライター)
ブラジャーの肩ヒモをみるおっさんが鼻毛をくっと引っぱっている

074:肩 (村木美月) (うたりずむ)
肩越しに眺めた景色焼きついて困らせた日の空の青さよ

074:肩(こすぎ) (たんかんぽんかんみかん)
意地はって肩にのせてたパットの分 相合い傘からはみ出て歩く

074:肩(青野ことり) (こ と り ご と)
いまごろはどこを旅しているのだろう 柔らかかったわたくしの肩

074:肩(ほたる) (ほたるノオト)
ノースリーブの肩から覗く刻印が同じカタチの共犯者だった

074:肩(都季) (31pieces)
思い出は溢れるように匂い立つ肩を並べて歩いた道にも

074:肩(月下燕) (a swallow under the moonlight)
後ろから肩を咬むのが好きだったうっすらと血が滲むくらいに

074:肩(酒井景二朗) (F.S.D.)
肩書きで飾られた席を立つときに男は大きなため息をついた

074:肩(吉里) (梢は歌う)
あれやこれ考えるけど模索中出口はなくて肩のみ重し 

074:肩(振戸りく) (夢のまた夢)
楽しそうにしていたかった 少なくともふたりの肩が触れるあいだは

074:肩(にいざき なん) (改題「休まないで歩けとチーターが言ったから」)
水平線は君の肩へと繋がって もう届かない  遠く    遠くへ

074:肩(市川周) (ミルミルを飲みながら)
てんとうを肩にのせたるヤクザかな(きりがよいので七七はなし)

074:肩(南 葦太) (「謙虚」という字を書けぬほど)
その肩にその指先にその頬に 触れてく風に嫉妬していた

074:肩(石畑由紀子) (裏デッサン。短歌・題詠マラソンを走っています。亀スピードで。)
顔のない男がわらう 肩ごしの陽に射貫かれて退路は消えて

074:肩(珠弾) (seven seas tac)
青空の市場に立ったのぼり旗 あっしの肩につかまりなせえ

074:肩(村上はじめ) (雑感)
肩ごしに見つめた姿焼きつけて夢でも逢えたら 望みを託す

074:肩(美木) (ヒネモスアフタヌーン2)
お疲れが肩から背中に出ています今日もありがと明日もよろしく

074:肩(櫻井ひなた) (ひなごと☆23→24)
父の日の肩たたき券お嫁さんになってもずっと有効だから

074:肩(斗南まこと) (野ウサギのように)
やさしさは捨ててしまった もう二度と会わない人の肩に降る雪

074:肩(しおり) (ヒロの独り言)
幼子と繋ぐ貴方の左手は夕べわたしの肩を抱いてた

074:肩(花夢) (花夢)
運命の人を見つける鬼ごっこ「肩を叩いたら気づいてね」

074:肩(遥遥) (たんかのきりかた2)
肩ひもがずれてくるのをかきあげるしぐさのままで世界が止まる

074:肩(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
その肩の守護霊どけてくれますか 私がもたれかかりますので

074:肩(磯野カヅオ) (その時の主人公の気持ちを三十一文字で述べよ。)
オクターブ差のある声で「靴が鳴る」交互に歌ふ肩車かな

073:肩(こゆり) (おかっぱ短歌)
君の髪が肩まで伸びても伸びなくても結婚しよう古い神社で

074:肩(Re:) (プリズム)
肩越しに見える星空どうみても幸せそうに揺れていました

074:肩(本田鈴雨) (鈴雨日記)
わがもてるすべての上衣に肩パッドつけし80年代なりき

074:肩(emi) (時計をはずして)
必要ではなくなったその人の肩の形に見えるマネキン

074:肩(ちょろ玉) (ちょろ玉のコトダマラソン)
右肩の激痛かくして投げたこと知らないふりしてくれてサンキュー

074:肩(nene) (セイント☆オゼウサン かばんの中身ご開帳編)
肩ごしに振り返れそこにあるはずの姿はもうないこと 思い知れ ○命令形で終わってみたかっただけです他意はございません

074:肩(松原なぎ) (日向水(題詠blog2009))
軒先の肩なだらかに雨ふらせつたわるものを信じてもいい

074:肩(橘 みちよ) (夜間飛行)
君を痴漢とまちがひ逃げて追ひつかれ雪明かりの道肩を抱かれき

074:肩 (キャサリン)(コーラス♪(´・ω・`)カレンダー♪)
人間の高橋睦郎(ムツオ)小魚を口移しする肩のケルビムへ

074:肩(おっ) (だいえいの短歌専門店)
自転車も三輪車さえ知らなくて肩車だけあればよかった

074:肩(穂ノ木芽央) (白紙委任状)
肩胛骨の判らぬ季節めぐりきて何処に触れよか迷ふ指先

074:肩(扱丈博) (取扱)
肩だけになったおとこが右肩を持ち上げながら向かう投票所

074:肩(岡本雅哉) (なまじっか…)
風の日はひとのすきまをさがしつつ肩をすくめてとがらせている

074:肩(暮夜 宴) (青い蝶)
肩越しの恋人きみをそう呼べば愛と見紛う真昼の情事

074:肩(桑原憂太郎) (憂太郎の短歌Blog)
我の肩に両手を添へる女生徒の手首に見えるリストカツト痕

074:肩(水風抱月) (朧月夜に風の吹く。)
ギター背負う肩胛骨のそのあたり 翼はあるよ 『Rock』と言う名だ

074:肩(キヨ) (ぼくはこんなことが好き。)
肩ならば怒られたりはしないだろう 疲れたあなたに愛押し付ける

074:肩(都) (miya-momoの日記)
その肩にちょっとは重みをかけてよい? 今日はなんだか荷物が重くて

074:肩(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
その肩にもたれた頃もなつかしくたまには揉んで差し上げようか?

074:肩(久哲) (久哲の適当緑化計画。)
壁際にふたりは影を貼り付けて そして微熱の肩先と月

2009題詠blog074:肩(はづき生) (生さんま定食)
肩と肩ふれあつて拳ふれあつて男たちふれあふ機会は多し

074:肩(湯山昌樹) (短歌 富士山麓より)
四十余年肩ひじ張って生きてきた もはや生き方変えようもなし...

074:肩(紫月雲) (resume 1970-2009)
なで肩のシルエットさも淋しげに還ってゆけり夕陽の中へ

074:肩(だや (それから人鳥の朝食を買いに)
撫肩の男が多い文系の大学院は眼鏡もあまた

074:肩(空山くも太郎) (ケータイ短歌 備忘録)
腕まくら体重かからぬようにして肩をうかした君抱き寄せる

074:肩(sora) (追憶~娘へ)
なで肩に細き首のせ佇つ人のうしろ姿をじつと見てゐる

074:肩(TIARA) (**JEWELRYBOX**)
傷ついて細くふるえるその肩を壊さぬように夜に包んだ

074:肩(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
恋人は左肩より消えてゆく映画のラストシーンのやうに

074:肩 (お気楽堂) (楽歌三昧)
肩の荷もなければあとは死ぬことがたったひとつの仕事のように

074:肩(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
肩幅を目測で編む秋の日に正捕手だった夏伝え聞く

074:肩(駒沢直) (題詠blog参加用。)
つややかな肩に唇押し当てて冷と温とが混ざり合う夜

074:肩(只野ハル)再投稿 (Ordinary days)
肩叩き孫の手電動上司の手自分で叩くテレビ体操

074:肩(ぷよよん) (冷静と情熱のあいだ)
すれ違う肩ごしにあるパフュームと人の生との一撃の風

074:肩(村本希理子) (きりころじっく2)
まだ細き肩を並べて大根は秋の畑の園児のやうに

074:肩 (夢雪) (浪漫)
そっと肩に頭を預けてうたたねすけだるく過ぎる時間よ永遠(とは)に

074:肩(O.F.) (O.F.)
来年は肩の筋肉鍛えよう 片っ端から肩の筋肉

074:肩(bubbles-goto) (BIBBLy HoUR)
片方の靴から小石取れるまで肩を貸してた冬のグランド

074:肩(Ni-Cd) (反実仮想)
肩紐を噛んでしまってふたりきり気まずくなって日付が変わる

074:肩(今泉洋子) (sironeko)
秋雨の降る夜はむしやうに寂しくてあなたの肩にそつと手をおく

074:肩(星桔梗) (風船がわれるまで ?)
ひとり立ちして孝行をしてくれたやっと下ろせる肩の荷ひとつ

074:肩(葉月きらら) (組曲を奏でるように・・・)
路肩へと車を寄せて点滅をしたハザードが終わりを告げる

074:肩(さと) (すばらしい日々)
ふと撫でた 撫で肩は母似 こり性は父似 鏡に話しかける

074:肩 (一夜) (短歌るBlog)
肩越しに伸びる手の先求めるは 掴めぬ夢の陽炎揺れて

074:肩(ほきいぬ) (カラフル★ダイアリーズ)
僕たちの時間が終わるその前に肩を引き寄せすごく十秒

074:肩 (寺田ゆたか) (永訣のうた)
妻の背を流しつつ憶ふ右肩の小さき黒子(ほくろ)に口づけしこと

074:肩(月原真幸) (さかむけのゆびきり。)
肩越しに見た朝焼けの屋上はひとりぼっちのにおいがしてた

074:肩(惠無) (なんでもない一日)
編みかけて忘れられてた毛糸玉 肩幅広い彼と一緒に

074:肩(kei) (シプレノート)
壊れないように撫でてね私は肩甲骨で呼吸をするの

074:肩(小林ちい) (ゆれる残像)
肩越しに見る天井は揺れていて声にならない夜をのみこむ

074:肩(やすまる) (やすまる)
なで肩へショルダーバッグは斜めがけ落ち葉に打たれ霜月を抜ける

074:肩(茶葉四葉) (ゆざまし)
ばっさりと肩まで届いた髪切られ あぁいつだって前の方が好き

074:肩(健太郎) (モノクローム文芸館)
ユニクロのウインドウ越しに映り込むあなたの肩を追いかける空 題詠blog2009「074:肩」

074:肩(ノサカ レイ) (のーずのーず)
きみの肩に顔うずめれば柔軟剤香るよきみの家族の香り

074:肩(yunta) (詠 ~ツキノチカラ うたのもり~ )
真夜中に肩の痛みで目が覚めてこれが噂の四十肩かと

074:肩(香-キョウ-) (Sky on Blue)
腰までの髪をバッサリ 肩までの長さにしたら 空も飛べそう

074:肩(緒川景子) (ezomijikauta)
放課後はいるはずのないわたしたち 壊れた肩をだまってみてた

074:肩(鯨井五香) (くじら(独唱))
ランドセルおろした肩にずっしりとシーラカンスの歯形が痛む

074:肩(田中彼方) (簡単短歌「題詠だ」)
「パイルダー・オン!」でふわりと肩車。でっかい影がのしのし歩く。

074:肩(ひじり純子) (純情短歌)
唐突に肩に置かれたあなたの手 払いもせずに話し続ける

074:肩(桶田 沙美) (31Words Runner)
君が泣くその肩に手をかけようとしてかけられぬ、友達として

074:肩(笹本奈緒) (ニダンカイサセツ)
目薬が肩ぬらしてもなお君はこちらを振り向くのをやめない

074:肩(田中ましろ) (ましたん)
唇は首から肩へ降りてゆき頂点目指す高速遊具

074:肩(佐山みはる) (月待ち人の窓辺(題詠Blog))
軍服の肩章にぶく光らせてナポレオン一世の腹のふとぶと

074:肩(千坂麻緒) (薔薇十字蕩尽短歌)
右よりも左の肩が凝ってます知らない場所をほぐされてゆく    

074:肩 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
好ましい経年変化は深い声・体温・丸い肩の輪郭

074:肩(内田かおり) (深い海から)
銀杏葉は肩に一枚そのままで黄の温もりに小さく佇む

074:肩(志井一) (日記ホプキンス)
肩こりのしない体質 それはそれで人生損をしてる気もする

074:肩(ろくもじ) (タンカコタンカ 題詠篇)
ずるいのはあなたなんでしょ?肩越しにあたしのいない校庭みてさ

074:肩(わらじ虫) (楽園 by わらじ虫。)
肩幅で君をみつける特技とか養いながら5限目物理

074:肩(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
その肩に触れないままで終わらせる恋もある 春の窓を磨いて

074:肩(ぱん) (向日葵 と 月)
肩こりに気付いてくれた君はいま私の肩を吸いこんでいる

074:肩(柚木 良) (舌のうえには答えがでてる)
 肩だけが取り柄で球を拾ってる ピッチャーなんか絶対いやだ

074:肩(青山みのり) (わざとじゃないもん!)
さびしさは肩につながる感情で湿布セロハンすずらんの隅

74:肩(HY) (天然通信)
肩揉みをして欲しいのに結局は試験疲れの子の肩を揉み

074:肩(星川郁乃) (Air Station)
肩書きを持たないこととひきかえの自由 架空の国を治めて

074:肩(久野はすみ) (ぺんぺん100%)
その肩のくぼみに添うよう作られしわれの頭蓋か カンナが光る

074:肩(はせがわゆづ) (迷走ランドセル)
触れていた指先ばかり思い出す 肩口に残ったいつかの微熱

074:肩 みぎわ (たづたづし)
幾つもの貌が貼り付くあの女(ひと)の華奢には遠き鎖骨・肩骨

074:肩(みち。) (滑空アルペジオ。)
祈ることやめて見上げた空を行くわたしの肩にはとまらない鳥

074:肩(ME1) (FILL mobile)
生きる覇気、失いました。絶望が肩越しに笑む。末期の禁断