題詠blog2007

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035:昭和

2006-12-27 | 031-040の歌
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035:昭和 (ねこちぐら)
街の灯の冷たき夜更けは肩越しに昭和が優しく我れを慰む

035:昭和(zoe) (すりきれ)
みどりいろの昭和牛乳の剥がれ易いラベルが瓶に波打っていた

035:昭和(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
昭和終わる夜に友らと呑みしこと既にかすかな記憶となりぬ

035:昭和(智理北杜) (智理北杜)
またひとつ時代の変化が身に沁みる 昭和生まれが今年卒業...

035:昭和(船坂圭之介) (kei's anex room)
わが友の無頼に逝きし過の日より遠く消えたり美(は)しき昭和は

035:昭和(柴やん) (明日はきっといいことがある)
昭和天皇崩御して雨の中霊柩車はゆっくりゆっくりと沿道も涙

035:昭和(みずき) (空)
昭和から続く日溜まり 意識とふ不思議な世界ひそと踏みたる

035:昭和(はこべ) (梅の咲くころから)
春の午後昭和公園散歩する初老の夫婦背が語るもの

035:昭和(ふしょー) (DEATH IS A LONELY BUSINESS)
過去勤務債務清算進捗簿明治大正昭和前半

035:昭和(畠山拓郎) (想いまっすぐに)
病との闘いだけの平成で昭和の頃の夢はミラージュ

035:昭和(五七調アトリエ雅亭) (題詠専用ブログ)
古き良き昭和の時代懐かしきレトロチックで味わい深し

035:昭和(此花壱悟) (此花帖)
純ちゃんの『昭和享年』聴いている卒ぬ卒ぬ云って逝かなんだ日々

035:昭和(稚春) (青いキリンの番外編)
ねえ早くボーダーラインを引いちゃって昭和と平成分けるみたいに

035:昭和(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
ひとことに昭和とくくれぬ歴史をばくくりて逝きしをのこありける

035:昭和 行方祐美 (やまとことのは)
あの夏の煙の昭和新山を見上げて落としたきっと言葉が

035:昭和(坂本樹) (ひこうき雲)
もう二度と降らない雪をうつくしいものへと変えてしまう昭和も

035:昭和(オガワ瑠璃) (ことばの調理 ~ レシピ100 ~)
昭和去る今日も今日とて是までと変わらぬ味を慣れるまで作り

035:昭和 (新井蜜) (暗黒星雲)
夢にみる昭和三年三月の雛の祭りの赤い毛氈

035:昭和(惠無) (なんでもない一日)
懐かしい昭和と言えど長かった 母と私じゃ違う一日

035:昭和(春畑 茜) (アールグレイ日和)
たそがれの昭和食堂まへを過ぎわが乗るバスは右へ曲りぬ

035:昭和(本田鈴雨) (鈴雨日記)
縁先にあそぶ幼き昭和の子 きみにも吾にもアルバムに居て

035:昭和(はな) (はなことば)
私よりちょっと大人の君が見た昭和はどんな夕焼けでしたか

035:昭和(駒沢直) (題詠blog2007参加用。)
万博という祝祭が駆り立てた昭和のバカは終わっていない

035:昭和 (治視) (cherish!)
昭和だけ切り取ってみて気づいたよ あたしは2年しかいなかった

035:昭和(新津康) (NOTHING WORKS)
戦後が昭和だと思っていたなら、どうやらそれは違う見たいだ。...

035:昭和(新津康)再投稿 (NOTHING WORKS)
戦後が昭和だと思っていたなら、どうやらそれは違うみたいだ。...

036:湯(新津康) (NOTHING WORKS)
たった一人のための湯船。吹雪の日に銭湯に入る贅沢。...

035:昭和(よさ) (やわらかい螺旋)
そのむかし昭和が終わる日に生まれ今なくそうとしている命

035:昭和(フィジー) (逢えなくてもI Love You)
今もまだ昭和の香り漂わす昔見ていた映画のポスター

035:昭和(原田 町) (カトレア日記)
今年から「昭和の日」とぞ連休の始まりとしか思えぬ日にて

035:昭和(原田 町)再投稿 (カトレア日記)
今年から「昭和の日」とぞ連休の始まりとしか思へぬ日にて

034:昭和(小春川英夫) (さるさるパパ)
さようなら、昭和50年の百円玉。ハロー、平成2年の一円玉。

035:昭和(蓮野 唯) (万象の奇夜)
昭和生まれと呼ばれることを恐れてからもう十九年

035:昭和(暮夜 宴) (青い蝶)
カルピスが初恋の味だったこと昭和生まれのぶち猫のこと

035:昭和(ドール) (花物語?)
狂いたること知らぬげに咲いている昭和八十二年の桜

035:昭和(yuko) (tankaの森)
美容院に行ったと思うわずかただ一週間の昭和享年

035:昭和(新野みどり) (明日は明日の風が吹く)
幼い日過ごした昭和は穏やかな幻影の如く心に残る

035:昭和(川内青泉) (青泉の部屋)
空襲・地震・水害・豪雪と続きし我が昭和は終わりたり

035:昭和(野樹かずみ) (告げ忘れたこと)
貨物列車の通過は長しこの黒い列車は昭和の向こうより来る

035:昭和(野州) (易熱易冷~題詠blog編)
そのかみの暴走族が蛇行せし昭和通りを犬わたりたり

035:昭和(帯一鐘信) (シンガー短歌ライター)
 昭和基地映すテレビでエロビデオ観るこの部屋の外は平成

035:昭和(磯野カヅオ) (その時の主人公の気持ちを三十一文字で述べよ。)
秋終わり初恋終わり年終わり性の始まり昭和の終わり

035:昭和(田崎うに) (楽し気に落ちてゆく雪)
松脂で昭和時代を閉じ込めた琥珀をマサイの秘密にしよう

035:昭和(白辺いづみ) (Iduming☆World)
雨が降る昭和通りはまっすぐで君の顔しか思い出せない

035:昭和(ダンディー) (旅を愛する男)
少子化と無縁の時代昭和には産む機械などあったのだろうか

035:昭和(香-キョウ-) (Sky on Blue)
ハイカラなイメージのある昭和時代 kと思いきや黒も基調で

035:昭和(香-キョウ-)再投稿 (Sky on Blue)
ハイカラなイメージのある昭和時代 かと思いきや黒も基調で

35.昭和(文月万里) (Kagerou つれづれ)
ヒロヒトの御世の恋ほしと大王の生れし日をば「昭和の日」と為す(4月29日はいつから昭和の日に改名されたのですか)

035:昭和(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
昭和シェル石油のきいろい貝殻の化石のでてくる三万年後

035:昭和(青野ことり) (こ と り の ( 目 ))
さざめきが形となって過ぎてゆく昭和と名づけられた橋の上

035:昭和(こはく) (プラシーボ)
ニッポンのいま右側にかたむいて平成くんが昭和を変える

035:昭和(小早川忠義) (ただよし)
昭和からの短歌の歴史を自覚せねば歌人とみなしくれぬか さもよし

035:昭和(野良ゆうき) (野良犬的)
ぬかるんだ道を昭和の野良犬は涼しい顔で彷徨っていた

035:昭和 (すずめ) (すずめの詩)
旧き好き昭和をしのび平静に余生過ごさむ異国日本で

035:昭和(つきしろ) (あめふりぼし)
あおかった土地を捨ててくぼくたちは昭和のことを誰も知らない

035:昭和 (紫月雲) (resume 1970-2007)
悩ましき三十六歳を組成する昭和半分平成半分

035:昭和(天国ななお) (お月様は許さない)
昭和の昭 平成の平 どちらにもマルをつけずに西暦を書く

035:昭和(橘 こよみ) (aglio-e-olio)
雨の日の結婚式に旅人は昭和の二重らせんをたどる

035:昭和(五十嵐きよみ) (99本の薔薇の花束)
 歳の差はあきらか私の人生の大事はおおかた昭和にあった

035:昭和(夏実麦太朗) (麦太朗の鍛高短歌4)
錆び付いた手押しポンプをのぞき込む昭和のかけらを捜してしまう

035:昭和(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
しいちゃんが〔ここは小声で〕昭和ってそんな茶色な季節だったの

035:昭和 (佐原 岬) (memo)
昭和には生まれていない女の子テレビで笑うスターのあの子

035:昭和(Yosh) (☆生短歌☆)
昭和という時代は善くも悪くもなし 殺し殺され 生まれて死んで

035:昭和(ぱぴこ) (テクテク)
押入れのカセットテープ若かりし父と母とが恋した昭和

035:昭和(百田きりん) (きりんメモ)
何も見せてくれないレンズに笑いかけ母も私も昭和からきた

035:昭和(nnote) (題詠blog2007,nnote)
思い出も切り売りをする分身の子熊は昭和レトロのおもちゃ

035:昭和(本田あや) (明晃晃)
昭和っぽいが褒め言葉になる 21世紀を今日も生きていく

035:昭和(ももや ままこ) (★SARU×3★)
夕暮れに昭和の風が吹いている生まれ育った町の路地裏

035:昭和(みゆ) (*** はなたんか ***)
柏餅頬張りながらふと気づく なぜか祝日昭和の日

035:昭和(星桔梗) (風船がわれるまで 2)
母なりの思いで大正末年を昭和元年生まれと言い張る

035:昭和(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
宍道湖も昭和新山もスコップに神を宿した僕らのしわざ

035:昭和  (翔子) (花こみち)
  芍薬のはなびら落ちる狭き庭昭和の総括いまだ成らざる

035:昭和(稲荷辺長太) (マシンガンスキップ アドリブマニュアル)
新しいカノジョの実家で嗅いだのは昭和で煮しめた時間のぬるさ

035:昭和(愛観) (◆◇ひ と ひ ら こ と ば ◇◆ ~題詠100首と短歌詩~)
気がつけば昭和は半分以下となり 我の過ごした いのちの時間

035:昭和(夏瀬佐知子) (夏瀬佐知子の小説のつもり日記)
時代とう波の違いに乗り切れず未だ漂う昭和生まれか

035:昭和(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
ピカチュウがライチュウになる勢いで昭和も進化したんだ、でしょう?

035:昭和(素人屋) (素人屋雑貨店)
満開のポピーが揺れる心揺れる五月の昭和記念公園

035:昭和(きじとら猫) (きじとら小部屋)
教科書に散りばめられた昭和とは私が踏んだ昭和と同じ

035:昭和(aruka) (外灯都市)
階段は昭和のひかりにみたされて両眼をとじたきみが立ってる

035:昭和(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
発行が昭和であると確かめるため奥付のページを開く

035:昭和(振戸りく) (夢のまた夢)
堅苦しい挨拶ばかり続くけど昭和はすでに終わっています

035:昭和(花夢) (花夢)
昭和53年生まれO型の乙女座との相性は良くない

035:昭和(川瀬菜穂) (あしたのわたしは)
天皇誕生日みどりの日昭和の日翻弄されてかわいそうな日

035:昭和(葉子) (三十一文字の声)
沈鬱に昭和が終わるあの最中ノルウェイの森夢中で読んだ

035:昭和(橘みちよ) (夜間飛行)
終りなど思ひもせずに君の手をとりしは昭和ただなかの夜

035:昭和(ひわ) (十三夜)
元号はホントに変わるものだった昭和も終わるものだったんだ

035:昭和(逢森凪) (みそじのみそひともじ(再))
またひとつ昭和が消える往年の俳優逝きて時代は回る

035:昭和(萌香) (空の青さをみつめていても)
思い出のぼんやりしてる昭和にはいつまで若い父の面影

035:昭和(おとくにすぎな) (すぎな野原をあるいてゆけば)
明治橋大正町昭和通がつながっていて帰らない町

035:昭和(黄菜子) (月待ち人の窓辺)
南極では冬至祭らし 昭和基地の6・22はいかにいますや

035:昭和(黄菜子)再投稿 (月待ち人の窓辺)
南極は冬至祭らし 昭和基地の6・22はいかにいますや

035:昭和(あみー) (正直なたましい)
昭和61年のマリリンをうたうドットの名前の女

035:昭和(村本希理子) (きりころじっく2)
国長橋わたリて昭和町を過ぐ丸型ポストをさがし来たりて

035:昭和(寺田 ゆたか) ( “たまゆらのいのち”)
「昭和湯」は路地裏にまだ残りゐて 浪速下町記憶への旅

035:公園(市川周) (ミルミルを飲みながら)
公園のベンチでみじかい夢をみる昭和を知らぬ猫に囲まれ

035:昭和(市川周 すいません) (ミルミルを飲みながら)
公園のベンチでみじかい夢をみる昭和を知らぬ猫に囲まれ

035:昭和(カー・イーブン) (ほぼ31音)
「昭和枯れすすき」を聴く気力はなくて最高ですとやたら叫んだ

035:昭和(霰) (徒花日記)
みずいろのそらとことりが大好きだった7年間のわたしの昭和

035:昭和(短歌製造機メカ麦3号) (短歌製造機blog)
男からもらったけれど祝おうかあしが10本昭和に生まれ(オペ:亀野あみ)

035:昭和 (佐藤紀子) (pocoapoco)
パソコン通信初めたばかりで便利なりき昭和時代の末のことだが

035:昭和(澁谷 波未子) (沈思黙考)
亡くなりし祖母の人生(ひとよ)を想ひ来し 明治大正昭和平成...

035:昭和 (FILL mobile)
 昭和色既に世界はフィルターを通して見える景色しかない

035:昭和(ME1)(再投稿) (FILL mobile)
 昭和色既に世界はフィルターを通して見える景色しかない

035:昭和(スズキロク) (夏休みはもう終わり)
遠くなる昭和のように消えかかる もうすぐ痛まなくなる予定

035:昭和(小籠良夜) (《冥の逸脱》)
昭和なる四十五年の「月の石」崇めしは天帝の胆石

035:昭和(繭) (アブストラクトマイライフ別館)
臓物の煮崩るる臭気(かざ)なき路地の白さよ昭和の鴉帰らせよ

035:昭和(遠野アリス) (ジムノペディ)
切なさに右手と夕日を見つめれば知らない昭和にノスタルジィ

035:昭和(きくこ) (きくこ)
転変す昭和を生きた人ありき強く悲しくまたしなやかに

035:昭和(上田のカリメロ) (ほわほわの森)
生まれ年聞かれた時に思い出す 昭和という意味その重きこと

035:昭和(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
文机に伯父はひつそり蒐集す昭和六十四年の硬貨

035:昭和(月原真幸) (さ か む け の ゆ び き り 。)
ピンぼけの記憶と昔話とで構成される私の昭和

035:昭和 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
クリスピークリームドーナツ待ちながら昭和話の咲く雨の午後

035:昭和 (里坂季夜) (コトノハオウコク)
クリスピークリームドーナツ待ちながら昭和話の咲く雨の午後

035:昭和(描町フ三ヲ) (水面走行)
真実はきっと私を傷つける昭和末期に君は生まれた

035:昭和(やすまる) (やすまる)
千切れてはかたまりたがる灰色がぼたぼた昭和をこぼしてあるく

035:昭和(桑原憂太郎) (桑原憂太郎の短歌Blog)
午後9時を過ぎし駅裏西口で昭和生まれの教へ子に逢ふ

035:昭和(A.I) (Private Window)
昭和めく軽トラックが引越しの荷物を運ぶ春の農道

035:昭和(さかいまみ) (恋するキモチ。)
昭和には出会ってなくてそれぞれが交差するなど思いもよらず

035:昭和(佐倉すみ) (ありがとベティ)
ポケモンも知らないうちに増えていて昭和生まれは151

035:昭和(+イチゴ+) (+ イ チ ゴ ノ ウ タ +)
平成に下から押し上げられながら 昭和生まれよまだ老け込むな

035:昭和(うめさん) (今日のうた)
昭和の字に日の丸思ほゆ平成に何を思はむ二歳の孫は

035:昭和 (一夜) (短歌るBlog)
「母さんは頭が古い」そりゃそうだ 昭和の生まれ隠す術無し

035:昭和(岡元らいら) (3+1-題詠blog2007-)
あんなにも言いにくかった「昭和シェル石油」がこんなになめらかな日は

035:昭和(ちえりー) (あんな話こんな話)
美空ひばり 昭和の歌姫 平成の元年に死す 私は知らず

035:昭和(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
平成と昭和  ふたつの外側の平和 流れてゆかない大河 

035:昭和(椎名時慈) (タンカデカンタ)
ひっそりと昭和の終わる最後の日めでたく君は生まれたのだよ

035:昭和(青山ジュンコ) (take it easy)
平成の若者達に負けませんまだいけるはず昭和の女

035:昭和(史之春風) (はちぶんめblog)
彼の言うセカンドライフに足りぬのは昭和元禄いざなぎ景気

035:昭和(y*) (Perl Python)
右五本左四本折りながら昭和生まれの君を恨んだ

035:昭和(遠山那由) (百億粒の灰の鳴る空)
郷愁は根拠なき夢、あてどなき希望、今夜も昭和を恋うる

035:昭和(桶田 沙美) (31Words Runner #011)
下町のにょっこり煙突銭湯は昭和時代ののすたるじいを

035:昭和(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
昭和とか言ってもピンとこないでしょ 70年代育ちなんです

035:昭和(わたつみいさな。) (乱切りくじら)
僕たちは一瞬だって出逢わずに昭和を過ぎた ここで逢うため

035:昭和(滝秋 邑嘉) (エンバラスド・クウェアティ)
またいつか過去と呼ぶ日が来るまでは未来の昭和に立ちつくそうか

035:昭和(兎六) (一人暮らしの日記)
Sに○つけて躊躇に似たしぐさ昭和何年生まれだっけか

035:昭和(みずすまし) (水紋)
 寡黙にて優しき言葉吐きもせず 昭和ひとけた頑固一徹

035:昭和(大辻隆弘) (大辻隆弘 題詠100首のために)
昭和荘とふかすれたる文字は見ゆ雨に濁れる沼のむかうに

035:昭和(みち。) (幸福アレルギー。)
終わってくでも続いてく昭和から投げ渡された無数のバトン

035:昭和(里木ゆたか) (木犀の灯り)
大正に生まれし祖母の老ゆるごと昭和の人といつか呼ばるや

035:昭和 (今週の俺が俺が)
なんにでもなれるような気がしてたへなちょこな夢ハタチの昭和

035:昭和(今泉洋子) (sironeko)
百円のお好み焼き屋の湯気の奥昭和がぽろり転がつてゐた

035:昭和(小埜マコト) (カルアミルクを飲みながら)
昭和からあるような看板の上にサトエリのポスター貼ってみる

035:昭和(橋都まこと) (笑ってどこでもサヴァイヴァル)
ライバルは大正・昭和・平成と生き抜いてきた祖母の詠む歌

035:昭和(藤原 湾) (湾の創作の日々。)
Hey!Say!の 歌を聞いて ため息だ どうせわたしは 昭和生まれと

035:(紫歌) (歌つくろう)
日曜日君と一緒にピザ作るなくてはならぬ昭和強力粉

35:昭和(空色ぴりか) (題詠100首2007/空色ぴりか)
昭和基地で飼われていたという豚は雪をこわがったりしただろうか

035:昭和(pakari) (魔法文明)
死ぬことはうつくしいこと母さんも昭和もすでに死んだのだろう

035:昭和(詩月めぐ) (かじられちゃったお月様)
昭和ってセピア色した写真みたい優しく温かすこし哀しく

035:昭和(内田かおり) (題詠2006深い海から)
モノクロの昭和を思う淋しさよ戦うものを常に見ており

035:昭和(はせがわゆづ) (迷走ランドセル)
色褪せた記憶を瞼の裏で思う昭和に置き忘れてきた約束の

035:昭和(みなと琳) (奇会都市)
元号を訊くだけ無駄だと分からないの? 昭和を生きた大宅世継よ

035:昭和(佐藤羽美) (hinautamemo)
昭和五十五年三月おがさわら産院は詩の林となりき

035:昭和(やや) (言の葉たち)
じいちゃんが家長の席を陣取った昭和過ぎゆき 青すぎる空                         photo by 空色地図

035:昭和 (題詠100首blog-あいっちのうたあそび。)
下句におさまりやすき年号の明治・大正・昭和・平成

035:昭和(西巻 真) (題詠100首のためのブログ)
ゆうやみに終戦を告ぐ灯のごとくひかりおり昭和シェル石油の貝

035:昭和(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
なにげなく人の年齢数ふとき昭和八十二年と思ふ

035:昭和(水野彗星) (彗星不動産)
店員が可愛い昭和食堂でキノコをたべてキノコになろう

035:昭和 (お気楽堂) (楽歌三昧)
昭和記念公園の地下でひっそりと点滅しているLED群

035:昭和( 夜さり)  (夕さり夜さり)
精神の残光ひときは輝かせ昭和終はりぬ後の抜け殻

035:昭和(K.Aiko) (「夢幻館」-別館-)
傷跡は癒えずに風化するらしい 昭和 遠のく遠のく背中

035:昭和(animoy2) (I (愛)短歌)
終戦のありし昔の昭和でも我の産まれし昭和あたらし

035:昭和(しろ) (星月夜)
『ホットロード』の和希は受けずわれは受けしア・テストも昭和もなくなりぬ

035:昭和(*ビッケ*) (とっても短い今日の歌)
昭和には生まれたけれど平成の昭和ブームはちと恥ずかしい

035:昭和(瑞紀) (歌信風(かしんふう))
ホームランはそうそう出ないアイスの棒割れるまで噛む昭和の子供

035:昭和(David Lam) (でたらめなうたどもよ!)
『喝采』は昭和四十七年で 九歳の吾に何が分かろう 

035:昭和(長谷川智) (烏のつぶやきα)
「そのギャグがわかるって昭和だよね」ってお前も昭和生まれだろ

035:昭和(萩 はるか) (Betty's second Bar)
色あせた昭和の写真思春期の膨れっ面を生きなおしたい

 035:昭和 (minto) (あすとろさいと)
平成と昭和の間に生まれたる子どももやがて二十歳になりぬ

035:昭和 (     Popん?TANKA)
水鳥の清きざわめきしんしんと昭和に降れり たとえば薄暮

035:昭和 (新月の夜に)
子が眠りこっそりゲーム借りてするスゲエ時代と昭和の子供

035:昭和(杉山理紀) (2007R57577)
黄緑のプラスチックのバラの葉の昭和の後が続いていない

035:昭和(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
記念館の隅に再現されている昭和 もうこわれずにいようね

035:昭和(笹井宏之) (【温帯空虚】)
くちぶえのとびきり似合う風が吹き昭和通りはいま夕ぐれに

035:昭和(木下奏) (ブログ・キ・カーデ - 木下奏 blog)
昭和には生まれたけれども平成に生まれたアナタとDSをする

035:昭和(moco) (LyricHolic)
もし今度生まれ変わるなら、そうだなあ、昭和通りの飼い猫がいい

035:昭和(たか志) (象と空)
コスモスは昭和の花よ寂しくて華やいでいてあなたに近い

035:昭和(寒竹茄子夫) (鮎と銀杏)
昭和湯のあかり淋しき晩秋の果て浴場に髪すすぎをり

035:昭和(みにごん) (MINI'S LIFE blog)
花びらのような八重歯が咲く笑顔 昭和の記憶を持たぬ乙女よ

035:昭和(宵月冴音) (新銀星亭~Nova Villa Argentee D'Etoile~)
東京の全てが「白」に包まれて昭和維新のその朝の雪

035:昭和(里原志穂) (空の下で)
灰色の階段の端座り込む人形の名は昭和の子

035:昭和(平岡ゆめ) (le petit cahier)
過ぎ去れば痛みは徐々に忘れられ昭和の澱を讃えていたり

035:昭和(ハルジオン) (ハルジオン デイズ)
昭和から届く手紙は色あせて制服のきみ遥かにわらう

035:昭和 (冬の向日葵)
なんだって発見だったあの頃の懐かしくあり昭和の匂い

035:昭和 (砺波湊) (トナミミナト2007)
終電をバンザイで送る酔っ払い昭和八十二年、晩秋

035:昭和(浅葱) (空耳の森*番外地)
数日で終わりし昭和晩年の硬貨記念に握りしめおり

035:昭和(小野伊都子) ( cahier bleu)
古着屋で昭和歌謡の色をしたワンピース買う 大須は曇り

035:昭和 (JEUX INTERDITS)
街並みに昭和の影を垣間見て過ぎた時代の長さを思う

035:昭和(野田 薫) (COLORFUL∞PILE)
昭和から平成になる日のことをぼんやりと覚えている あの不幸