題詠blog2007

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040:ボタン

2006-12-27 | 031-040の歌
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040:ボタン (ねこちぐら)
たとうならほんのボタンの掛け違え有りがち過ぎる恋の終わりは

040:ボタン(zoe) (すりきれ)
牛乳キャップはマリちゃんの服につければボタンになります

040:ボタン(西中眞二郎) (しなやかに、したたかに、無責任に・・・西中眞二郎雑記帳)
当世風ギャルと見し子がエレベーターのボタンを押して吾を待ち呉るる

040:ボタン(智理北杜) (智理北杜)
気持ちだけは若くあれども四十路前 チェックのボタンダウンは恥ずかし...

040:ボタン(船坂圭之介) (kei's anex room)
片隅に落ちしボタンの煌めきて亡き妻の服思ひ出し居り

040:ボタン(柴やん) (明日はきっといいことがある)
ワイシャツのボタンを切り抜き集める母は裁縫の達人であり

040:ボタン(みずき) (空)
一つだけ外すボタンの高鳴りに燃ゆる思ひをもう捨てられぬ

040:ボタン(はこべ) (梅の咲くころから)
朝の道草の中にはひかるものシャツから落ちた貝ボタンなり

040:ボタン(ふしょー) (DEATH IS A LONELY BUSINESS)
ダメージが大きすぎたか手遅れか押しても無駄か復旧ボタン

040:ボタン(五七調アトリエ雅亭) (題詠専用ブログ)
先輩の第二ボタンが欲しかったほんの少しの勇気が欲しい

040:ボタン(此花壱悟) (此花帖)
山道に散らばっているとりどりのボタンを踏んで争ってゐる

040:ボタン(稚春) (青いキリンの番外編)
動かない君のチェックのワイシャツのボタンをゆっくり外していった

040:ボタン(髭彦) (雪の朝ぼくは突然歌いたくなった)
うつせみの花にしあるやくれなゐも淡きボタンのたをやかに咲く

040:ボタン(坂本樹) (ひこうき雲)
かぜのなかずっとボタンをさがしてるわたしゆるされたくはないのに

040:ボタン(オガワ瑠璃) (ことばの調理 ~ レシピ100 ~)
気が付けばボタン一つでつまずいて料理上手は夢のまた夢

040:ボタン (新井蜜) (暗黒星雲)
ボタン散って転がっていく教室の床にピンクのワコールのブラ

040:ボタン(畠山拓郎) (想いまっすぐに)
快感で壊れた脳が無意識に壊れたボタンを連打する夜

040:ボタン(駒沢直) (題詠blog2007参加用。)
この恋を成就させたらミサイルのボタンを押そう教会の鐘

040:ボタン(春畑 茜) (アールグレイ日和)
胸もとにひとつボタンの光るあり桃花(たうくわ)に触れし記憶のやうに

040:ボタン(本田鈴雨) (鈴雨日記)
ボタン三つ 少女のわれに母選りし薔薇のかたちの珊瑚の色よ

040:ボタン(はな) (はなことば)
帰宅して服を脱ぐとき音もなく落ちるボタンに健気さを知る

040:ボタン (治視) (cherish!)
テンショがあがるボタンを押しました 哀しいことがあった次の日

040:ボタン (治視)再投稿 (cherish!)
テンションがあがるボタンを押しました 哀しいことがあった次の日

040:ボタン(惠無) (なんでもない一日)
やわらかいボタンの花を写し取る 制服がやっと馴染んできた頃

040:ボタン(小春川英夫) (さるさるパパ)
マフラーもボタンもはずして歩く朝 桜並木はもう冷たくない

040:ボタン(新津康) (NOTHING WORKS)
貝ボタンの割れたカーディガン。あの人は誰に繕ってもらうの。...

040:ボタン(フィジー) (逢えなくてもI Love You)
胸のボタン一つ二つと順番に外せば君の隠し事見える

040:ボタン(よさ) (やわらかい螺旋)
ミサイルの発射ボタンと引き換えに君が持ってる愛を下さい

040:ボタン(暮夜 宴) (青い蝶)
浦安の黒いネズミに会いに行くボタンダウンのシャツのあなたと

040:ボタン(蓮野 唯) (万象の奇夜)
大嫌いな裁縫もあなたのボタンをつけるなら苦もなくやれる

040:ボタン(川内青泉) (青泉の部屋)
このところ時々ボタンかけ忘れかかってないよと指摘される我

040:ボタン(原田 町) (カトレア日記)
古着からボタンを外し仕舞ひをくふたたび使ふ日もあらなくに

040:ボタン(ドール) (花物語?)
こっそりと逃げ出し海に帰ったと ボタンにされた白蝶貝は

040:ボタン(野州) (易熱易冷~題詠blog編)
質草に入れるもの無き夜に思ふ中田ボタンの借金上手

040:ボタン(yuko) (tankaの森)
ボタンつけを上手にできる男っていいなと思う うん、そう思う

040:ボタン(磯野カヅオ) (その時の主人公の気持ちを三十一文字で述べよ。)
気忙しく腕を通したコートから爆ぜたボタンは戻らないまま

040:ボタン(帯一鐘信) (シンガー短歌ライター)
 知らぬ間に俺たちボタンかけちがいシャツを脱がせるSongForYou

040:ボタン(ダンディー) (旅を愛する男)
寒の朝大きなボタン花の咲き重し重しと枝のささやき

040:ボタン(野樹かずみ) (告げ忘れたこと)
うつむいて上着のボタンをかける子のいっしょうけんめいがためらいに似る

040:ボタン(新野みどり) (明日は明日の風が吹く)
ジャケットのボタンを留めて前を見る出勤前の小さな儀式

040:ボタン(香-キョウ-) (Sky on Blue)
鏡前 お気に入り服ポーズ決め ボタンはずれたことも気付かず

040:ボタン(田崎うに) (楽し気に落ちてゆく雪)
真実を確かめたいとキツツキはついついボタンを押し過ぎていて

040:ボタン(小早川忠義) (ただよし)
生くるがに多くのことを知る末に自爆ボタンの場所まで知りぬ

040:ボタン(野良ゆうき) (野良犬的)
指先に触れたボタンに指先をのっけたままで引きつる笑顔

040:ボタン(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
真っ白なシャツのボタンがすこしずつなくなることに気がつかなくて

040:ボタン(青野ことり) (こ と り の ( 目 ))
むかし母のブラウスだった春色のくるみボタンのやさしい形

040:ボタン (すずめ) (すずめの詩)
失恋はいつもボタンの掛け違え三十路で通う着付け教室

040:ボタン (佐原 岬) (memo)
あの夜に窓から投げて捨てたはずなのに未だに手にあるボタン

040:ボタン(五十嵐きよみ) (99本の薔薇の花束)
 洋服のボタンの位置の違いほど性差は単純ではないけれど

040:ボタン(天国ななお) (お月様は許さない)
いきおいでマウスのボタン押したけど放す勇気がなかったんです

040:ボタン(白辺いづみ) (Iduming☆World)
中学の第二ボタンのあの人は死んだんだってさ若葉風吹く

040:ボタン(夏実麦太朗) (麦太朗の鍛高短歌4)
やり直し出来ないことも無いけれど掛け間違えた始めのボタン

040:ボタン(中村成志) (はいほー通信 短歌編)
長崎のひとに似ている二番目のボタンをはずす浅黒い指

040:ボタン(本田あや) (明晃晃)
赤いボタン触れないように 右側に首を傾げて受け入れている

040:ボタン(百田きりん) (きりんメモ)
役に立つとか無駄だとかはねのけてくるみボタンの係になるね

40.ボタン(文月万里) (Kagerou つれづれ)
お気に入りのコートのボタンが見つからず代わりにひとつ付けてはみたが

040:ボタン(Yosh) (☆生短歌☆)
核兵器のボタンが先とは限らざる 突然押される後生のボタン

040:ボタン(橘 こよみ) (aglio-e-olio)
赤いボタンだらけのあたしだけど、あのねことねずみみたいに暮らそう

040:ボタン(橘 こよみ)再投稿 (aglio-e-olio)
赤いボタンだらけのあたしだけど、あのねことこねずみみたいに暮らそ

040:ボタン(星桔梗) (風船がわれるまで 2)
嫌な(やな)思いバタンボタンと落としてくそんな力を身に付けていく

040:ボタン(nnote) (題詠blog2007,nnote)
頑なな少女の欠片ばらばらと撒いて見ている褪せないボタン

040:ボタン(ぱぴこ) (テクテク)
取れかけて初めて気付く数ミリの思いがけないボタンの個性

040:ボタン(みゆ) (*** はなたんか ***)
草いきれ目眩を誘う夏の午後 吾を保ちてボタンを外す

040:ボタン(遠藤しなもん) (忘れちゃった。)
Bボタン押しっぱなしで走らせることにたいして意味はないけど

040:ボタン (紫月雲) (resume 1970-2007)
いろいろのボタン並べて占える子の指選ぶ道の険しき

040:ボタン(稲荷辺長太) (マシンガンスキップ アドリブマニュアル)
1階のボタンを押さずに乗っていた数十秒も寿命の一部

040:ボタン(愛観) (◆◇ひ と ひ ら こ と ば ◇◆ ~題詠100首と短歌詩~)
纏う布 優しく留めることもない飾りボタンの色褪せた赤

040:ボタン(aruka) (外灯都市)
朝ねぼうしていた神が人類のリセット・ボタンをおもわず押した

040:ボタン(川瀬菜穂) (あしたのわたしは)
ボタンの掛け違いはしょっちゅうあるそれもサプライズでおもしろい

040:ボタン(振戸りく) (夢のまた夢)
とれかけのボタンのようにたよりない絆だけれどないよりはいい

040:ボタン(葉子) (三十一文字の声)
丁寧に縫われた服はあまり見ぬボタンまでもがミシンでだだだ

040:ボタン(ワンコ山田) (歩道を走る自転車のこども)
掛け違えたボタンぶんぶんごまになり永遠が指に絡みつく

040:ボタン(こはく) (プラシーボ)
あじさいの詩集に綴じたひとひらのボタンも摘んでしまうあなたは

040:ボタン(花夢) (花夢)
あのひとのシャツのボタンを爪ではじくと音楽みたいにはじまる

040:ボタン(つきしろ) (あめふりぼし)
かけちがいのボタンにきづかないふりで虹のおわりをながめていたの

040:ボタン(おとくにすぎな) (すぎな野原をあるいてゆけば)
ボタンにはならない貝を銀色の波がならべる波のかたちに

040:ボタン(素人屋) (素人屋雑貨店)
「でたまき」は伊達巻「ハタン」はボタン「ぬ」は犬と娘の二歳語録に

040:ボタン(黄菜子) (月待ち人の窓辺)
金色のボタンのついたチョッキ着るウサギを探すアリスの目となり

040:ボタン(ももや ままこ) (★SARU×3★)
校庭で欠けたボタンが横たわり途切れた糸を冷たく呪う

040:ボタン(みなと琳) (奇会都市)
推しても敲いても役に立たないボタンならいっそ壊してください

040:ボタン(橘みちよ) (夜間飛行)
三月は冬のなごりのボタン雪合格通知をまだ受け取らず

040:ボタン(きじとら猫) (きじとら小部屋)
型番が違ったらしく動かないボタン電池の数字を憎む

040:ボタン(短歌製造機メカ麦3号) (短歌製造機blog)
あなたから言われる言葉ボタン付け街のみんなが俺のガソリン(オペ:亀野あみ)

040:ボタン(寺田 ゆたか) ( “たまゆらのいのち”)
金ボタン一つを惜しむ鴎外の心しぬばゆベルリンの灯に

040:ボタン(村本希理子) (きりころじっく2)
この光沢はシルクなるらむYシャツのボタンの穴より垂れさがる糸

040:ボタン(ひわ) (十三夜)
大きめのボタンに糸を通したら輪にして回しぶんっと引っぱる

040:ボタン(佐原みつる) (あるいは歌をうたうのだろう)
なにひとつ思い出せない夜がありボタン電池を舌に転がす

040:ボタン(萌香) (空の青さをみつめていても)
ひとつずつ外されていくボタンから強がることを解き放された

040:ボタン(霰) (徒花日記)
のぼりかけの螺旋階段の途中からひとつ余ったボタンを落とす

040:ボタン(市川周) (ミルミルを飲みながら)
「開」「閉」のボタンまどわず押す君はおろしやからの哀しき乙女

040:ボタン (pocoapoco)
胸元のボタンを一つはずしたり ゆつたりかまへ長期戦なり

040:ボタン(あみー) (正直なたましい)
後悔の念が深かったからこそリセットボタンがなくてよかった

040:ボタン(澁谷 波未子) (沈思黙考)
掛け違えこんがらがった順番を 戻す如くにボタンを外す...

040:ボタン(小籠良夜) (《冥の逸脱》)
身仕度のさなかに気づく唐衣カフスボタンの片方が無し

040:ボタン(遠野アリス) (ジムノペディ)
そしてまた冴え冴えとした朝が来る 緑のボタンはもう押さない

040:ボタン(きくこ) (きくこ)
背を向けてボタン留めてと請う人の失せにし時ぞはや遠く去り

040:ボタン(ME1) (FILL mobile)
  大空に耳羽ばたかせ飛ぶダンボ タンバリンまで雲泳いでく

040:ボタン(描町フ三ヲ) (水面走行)
待っている開くボタンを長押しであなたはきっとここに来るから

040:ボタン(A.I) (Private Window)
ボタン箱にはとりどりのボタンあり この子はいちご味だと思う

040:ボタン(カー・イーブン) (ほぼ31音)
かけ違えられたボタンの新鮮な気分で遊ぶ学級閉鎖

040:ボタン(萱野芙蓉) (Willow Pillow)
貝ボタンほのかに光るみづうみの色に暮れゆく夏服のうへ

040:ボタン(月原真幸) (さ か む け の ゆ び き り 。)
小さめのボタンホールをこじ開けてねじ込む痛みのような採血

040:ボタン(桑原憂太郎) (桑原憂太郎の短歌Blog)
ワイシヤツの第一ボタンを留めてやりそのときA男は我を凝視す

040:ボタン(やすまる) (やすまる)
こぼれたらお耳をからげてすっぽんぽん今年のぼたんはよくないボタン

040:ボタン (里坂季夜) (コトノハオウコク)
刺繍入りくるみボタンをひとつだけ残しあの日のブラウス捨てる

040:ボタン(さかいまみ) (恋するキモチ。)
ブラウスのボタンをはずす指先に妄想ばかりが先走る君

040:ボタン(うめさん) (今日のうた)
綿シャツのボタンはづして走り来る真夏の君の肌まぶしかりき

040:ボタン(上田のカリメロ) (ほわほわの森)
未来をも左右すること 人指のボタン一つの文明社会

040:ボタン(逢森凪) (みそじのみそひともじ(再))
神様が世界のボタンをかけ直す時期が来てると語り部たちは

040:ボタン  (翔子) (花こみち)
   嫁菌を一掃し終え蝉時雨行く着く先はボタンの墓場

040:ボタン (一夜) (短歌るBlog)
「押さないで」書かれたボタン押してみる 不倫の恋はそんな始まり

040:ボタン(佐倉すみ) (ありがとベティ)
とくとくとあの日の鼓動が染み込んだ胸のボタンに再びキスを

040:ボタン(岡元らいら) (3+1-題詠blog2007-)
あの虹もこのボタンも円周率は同じなんだよ君は信じる?

040:ボタン(青山ジュンコ) (take it easy)
行き違いひとつボタンを掛け違えそれに気付かず溝が深まる

040:ボタン(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
なくしてはいけない跡をくるむためボタンをとめる 掛け違えても

040:ボタン(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
なくしてはいけない跡をくるむためボタンをとめる 掛け違えても

040:ボタン(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
なくしてはいけない跡をくるむためボタンをとめる 掛け違えても

040:ボタン(末松さくや) (旅人の空(待ち人の雪別館))
なくしてはいけない跡をくるむためボタンをとめる 掛け違えても

040:ボタン (乱切りくじら)
取れかけたボタンを千切る噛み砕く誰もあたしを理解させない

040:ボタン(遠山那由) (百億粒の灰の鳴る空)
ワンコール・ワーカーの僕が欲しいのはケータイじゃない「自爆ボタン」だ

040:ボタン(睡蓮。) (睡蓮。の隠れ家ブログ)
何もかも壊して逃げたい時もある爆破ボタンを押させないでね

040:ボタン(椎名時慈) (タンカデカンタ)
いくつものボタンを留めて全身に戸締りをするお宝なキミ

040:ボタン(スズキロク) (夏休みはもう終わり)
何度でもわざと掛け違えるボタン 君はいっこうに気付きません

040:ボタン(史之春風) (はちぶんめblog)
このボタン押せば押したら押した時(やっておしまい)はいポチッとな

040:ボタン(大辻隆弘) (大辻隆弘 題詠100首のために)
林太郎鷗外漁吏が戦場の酸鼻にひとつ拾ひしボタン

040:ボタン(ちえりー) (あんな話こんな話)
第2より下のボタンをなくしてはカッターシャツもだらしないだけ

040:ボタン(小埜マコト) (カルアミルクを飲みながら)
甥っ子はとっても甘えん坊だからわざとボタンをかけちがえてる

040:ボタン(+イチゴ+) (+ イ チ ゴ ノ ウ タ +)
原色のボタンをとめる小さな手 ぱちんと合わせてしあわせふえた

040:ボタン(藤原 湾) (湾の創作の日々。)
一つ飛び 二つ目も飛び 残された ボタン一つが 寂しげにあり

040:ボタン(桶田 沙美) (31Words Runner #011)
ブレザーのほつれたボタンに糸通す指先は針のように細く

040:ボタン(滝秋 邑嘉) (エンバラスド・クウェアティ)
きっとただ肘がボタンにふれただけ ただこの檻が開いただけだと

040:ボタン(みずすまし) (水紋)
あの頃の二人はいつも向き合って互いのボタンひとつ間違う

040:ボタン(川鉄ネオン) (今週の俺が俺が)
間の抜けた着メロふいに鳴りだして止まる指先最後のボタン

040:ボタン(橋都まこと) (笑ってどこでもサヴァイヴァル)
水爆を発射するべく待っているボタンよ決して押さるるなかれ

040:ボタン(今泉洋子) (sironeko)
アイロンはボタンダウンの群青のあなたの海をすいすい泳ぐ

040:ボタン(紫歌) (歌つくろう)
似たやうで同じではないボタンさがし妥協ラインはどこにしませう

040:ボタン(みち。) (幸福アレルギー。)
恋をして、がんじがらめにとめていたボタンがゆっくりはずされていく

040:ボタン(空色ぴりか) (題詠100首2007/空色ぴりか)
海に行くときにかならず着るドレス貝のボタンがきらきらきらと

040:ボタン(pakari) (魔法文明)
ちっぽけなボタンひとつをちぎれないこんな体位をとってるひとが

040:ボタン(詩月めぐ) (かじられちゃったお月様)
とれかけたボタンは君と僕みたい着け直すのか取れるを待つのか

040:ボタン(佐藤羽美) (hinautamemo)
エレベーター「開くボタン」を押されればべろりと夜を吐き出すふづき

040:ぼたん(兎六) (一人暮らしの日記)
姪っ子の主な仕事はステレオの電源ボタンを押すことらしい

040:ボタン(はせがわゆづ) (迷走ランドセル)
掛け違えたボタンはそのまま 街に出る ふたりはどこでまちがったんだろう

040:ボタン(西巻 真) (題詠100首のためのブログ)
袈裟掛けに斬られる夢を見たあとにボタンを一つずつ外した

040:ボタン(水野彗星) (彗星不動産)
エリエリはいつもボタンを押しながらエレベーターで暮らしていたの

040:ボタン (題詠100首blog-あいっちのうたあそび。)
迷いなくボタンを押すよ 二、三日消えてこの世に戻れるならば

040:ボタン(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
エレベーターの階数ボタン押すひとの爪が綺麗だ さよなら京都

040:ボタン(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
エレベーターの階数ボタン押すひとの爪が綺麗だ さよなら京都

040:ボタン(近藤かすみ) (気まぐれ徒然かすみ草)
エレベーターの階数ボタン押すひとの爪が綺麗だ さよなら京都

040:ボタン(やや) (言の葉たち)
制服の第二ボタンを手にすればまるごとの君うばいたくなる

040:ボタン(animoy2) (I (愛)短歌)
ボタンつけしてる姿はおかあさんぽいねと笑う我の愛娘(まなこ)は

040:ボタン(内田かおり) (題詠2006深い海から)
冷静に話しつ君はゆっくりと第一ボタンを外しておりぬ

040:ボタン(*ビッケ*) (とっても短い今日の歌)
とりあえず過去10分を忘れさすボタンが君にあればいいのに

040:ボタン( 夜さり) (夕さり夜さり)
ぼうたんの雌蕊(めしべ)の黄(きい)が眩しくて核のボタンを押してしまつた

040:ボタン(しろ) (星月夜)
公園の大きなボタンの木の根元人待つ素振りで秋を迎へぬ

040:ボタン(K.Aiko) (「夢幻館」-別館-)
好きな人 夫のボタン縫い付ける 取れないようにシッカリ付ける

040:ボタン(David Lam) (でたらめなうたどもよ!)
取れかけたくるみボタンを弄り待つ高田馬場の駅頭寒し 

040:ボタン(里木ゆたか) (木犀の灯り)
泣き顔のごときボタンを夜かけて直す我が顔さていかならん

040:ボタン(瑞紀) (歌信風(かしんふう))
来るものは迎撃せよと教わりてロケットパンチのボタン押すなり

040:ボタン(長谷川智) (烏のつぶやきα)
上下するボタンにつまづくモンシロチョウうらやましいなうれしかろうな

 040:ボタン (minto) (あすとろさいと)
末つ子はカボタンと言ひ家中に笑顔振りまき今に至れり

040:ボタン(萩 はるか) (Betty's second Bar)
少しだけ挑発しよう錆色のボタンに替えた紺のジャケット

040:ボタン(水野月人) (新月の夜に)
取れかけのボタンを契り外に投げあれが誰だという話です

040:ボタン(ひぐらしひなつ) (エデンの廃園)
一通の手紙書き終え失ったくるみボタンを秋の日に恋う

040:ボタン(笹井宏之) (【温帯空虚】)
押しボタン式のあなたをうかつにも押しっぱなしで街へでかけた

040:ボタン(木下奏) (ブログ・キ・カーデ - 木下奏 blog)
一個目のボタンが一つ転げ落ち浮気相手のアナタが残る

040:ボタン(moco) (LyricHolic)
ボタン孔係は失踪中なのです セルロイドの目が遠くを見てる

040:ボタン(寒竹茄子夫) (鮎と銀杏)
手に残るボタンを握り夢のなか駈けゆく予感よぎる冬の日

040:ボタン(たか志) (象と空)
情報のボタンを押せばサラサラとあの人の愛カラダに深く

040:ボタン(宵月冴音) (新銀星亭~Nova Villa Argentee D'Etoile~)
手の中であまく転がす樫の木のぼたんが溶けて飴となるまで

040:ボタン(夏瀬佐知子) (夏瀬佐知子の小説のつもり日記)
ジージャンのボタンをひとつ失くしたら全部種類を替えて着ていた

040:ボタン(みにごん) (MINI'S LIFE blog)
甥っ子の進む気配が見られないパジャマのボタンにうっとりしてる

040:ボタン(平岡ゆめ) (le petit cahier)
今までにボタンをいくつ落としたか覚えていない人生である

040:ボタン (砺波湊) (トナミミナト2007)
白蝶貝のボタンを拾い上げるとき玄関マットはひとひらの波

040:ボタン(浅葱)  (空耳の森*番外地)
3つめのボタンを君が掛け違え すれ違いという未来がよぎる

040:ボタン(小野伊都子) ( cahier bleu)
そっと置く言葉はボタン電池です はまったとたん動き出す明日

040:ボタン(里原志穂) (空の下で)
とりとめのない時間内不揃いのボタン数えるふりをしている

040:ボタン (JEUX INTERDITS)
ボタン穴どこかで一つ掛け違えそこからほつれだしていく糸

040:ボタン(野田 薫) (COLORFUL∞PILE)
ブラウスのボタンはずれて膝をつく もうすぐ私の役目が終わる