伝統ヨガとFRPの資格が取れたので、そこに集中して専念するのが筋であるが
心の中にはまだ空洞が感じられる。それは言葉で表せば”不安の概念”みたいなものかなと思っている。
”不安の概念”は実存主義の祖キルケゴールの代表的な著書であるが、彼は人間は本来「不安」に支え
られた存在であると語っている。それは人間存在は常に不安定な存在であることを意味している。元々人間は社会的動物
であり、動く生き物なので、不安定であるのが当然といえば当然であるともいえる。
しかし、ピラティスのエクササイズをする中で安定感が感じられないと、それはまだ未完成ということになる。
安定したエクササイズを行うために必要なのがインナーマッスルといわれている。われわれはインナーマッスルを日頃意識していないし
それを意識的に使っていない。特に大腰筋・腸骨筋(腸腰筋)、多裂筋、ひらめ筋は姿勢維持のためのに重要なインナーマッスルと
学んだ。これらのインナーマッスルを有効に生かすことで、自分の動きが滑らかになり、効率的な体の使い方ができるという予感がある。
それを象徴的に現しているのが、私の中では「一本歯下駄」といえるものなのである。
ただ何となく物事を見ている人には「迷い道」に見えるかもしれないが、私の実感として一本歯下駄での動きはインナーマッスルを安定させる有効な手段だと思っている。
「歩く」という行為は実に不安定な動きである。何故なら、片足で立ってからの移動を伴うからである。片足で立ったとき安定して立てるためには何が必要なのかということ
を考えると、それはやはりインナー特に腸腰筋がしっかり使われていることが大切であると思う。そしてそれを実感として感じることが少し出来るようになった。
まだ多くではないが、いろんな方が一本歯について語っている。その中で私が出会った人は、小平 天という人物である。
この度、個人レッスンを受ける機会に恵まれた。氏は激動する現代のただ中に存在しながら、世俗に染まらない独自の世界と超人的ともいえる身体機能を維持されている。
今まで一本歯に乗って走れなかったが、一回の施術で走れるようになったことは驚きであり喜びでもあった。その時の状況が最初の映像である。