櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

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ことばをつくるひと、宇田川榕菴:櫻井郁也ダンスノート3/25,2020

2020-03-25 | ダンスノート(からだ、くらし)

つけっぱなしのテレビにちらっと映った宇田川榕菴(うだがわようあん)という人のことが、気になっている。

コーヒーに珈琲という字をあてたのが、この人なのだとかそんなことをやっていたみたい。で、榕菴は江戸時代の蘭学者なのだけど、この人がこしらえた造語に、僕らはずいぶん世話になっているみたいなのだ。

宇田川榕菴。なんと彼は、「物質」という言葉を造った人だという。

これは、ものすごいことだと思う。逆想すれば、榕菴以前のひとびとには物質という言葉が無かったということだ。物質という言葉が無かった、というのは、物質という概念もまた無かったということに近いのだろうか。う~む。いまとなっては想像しにくい状況である。

「酸素」という言葉も榕菴がつくった言葉だという。「水素」「炭素」「窒素」もしかり。そして「細胞」も「結晶」も「法則」も「圧力」も、いづれも彼の造語なのだ。

もう、びっくりである。

ものすごいクリエイティビティーだと思う。

言葉を造るというのは、人の思考回路を大きく変化させることなのではないか。

もしや、それは人間の認識や考えに対する、一種の革命行為なのではないだろうか。

なんて、思えてくる。

 

これはなんだろう?これを何と呼ぶべきか?

呼びようのない何かが、目の前に出現する。

そのことごとくに対して、誰かが興味を深め、考え、言葉をいっぱい造りだしてきた。

その恩恵にあずかって、僕らは何かを考えたり何かと関わりを深くしてきたのだろう。

 

思えば、言葉というものは最初からあるものではない。

言葉というのは、全て、

ひとつひとつ、誰かが造ってきた一種の作品だったのではないかなあ、

と、思えてくる。

 

 

 

 

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