櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演2024年7/13〜14 ◉コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

コトバ・カラダ・エネルギー:オイリュトミークラスの様子

2009-04-09 | レッスン・WSノート
ダー、ダー、ダー、ダー、ダー、スコ、ダー、ダー!
こんな出だしで始まる詩を踊り始めた。
宮澤賢治『原体剣舞連』、代表作の一つ。スカッとした言葉のサウンドが、唄うように広がり、リズムを刻んで高まってゆく。リズムとともに血肉が沸き、大地と空に心が解き放たれてゆく、祭りの気配、魂振りの情景。
大声で読む。胸を開いて踏み歩く。そんな稽古を交えながら、振付けを始める。

オイリュトミーでは「言葉」をエネルギーの放出と位置づけて踊る。
アイウエオ。たった5つのサウンドだけど、そこに僕らは無数の明暗や抑揚や色彩や力感をのせる。そしてクッキリとした「子音」に結びついて心は言葉となってゆく。語る・しゃべる・話す。実際、僕らは内面の熱を呼気にのせて喉を振わせ、空気を振わせている。そんな営みを全身運動で捉え直す、言葉が生み出す空気の変容を全身に反映させて踊る。語るエネルギーや熱を体現する踊り、それが「言語オイリュトミー」だ。言葉と音楽は、人と人のみならず、心の内側と外側の世界を深く結びつける呼吸のような役割をもっている。僕らはそれぞれの言葉を語り、つながりあおうとする。語り尽くせぬ感情をなんとか伝えようと、音を奏でる。それらに寄り添うようにして踊りがある。

本来の自然界には、ただひとつとしてつながっていないものは無い、つながり結びつきあうことによって生命がなりたっているのだと、創案者R・シュタイナーは言う、また、その背景には東西のエソテリックな知に関わる膨大な解読を含む研究者たちの努力がある。それらを反映して、オイリュトミーには、さまざまな「型」がある。音楽の各要素、自然宇宙の働きに思いを馳せる「エレメント」や「星々の踊り」、「魂の仕草」では感情表現の豊かさを身につける、などなど・・・。繰り返し練習するうちに身に染み込む。いつしか踊ることは世界の広がりをイメージしたり自分自身を見つめ直す作業へと深まってゆく。オイリュトミーには、体を動かしながら、あらためて僕らが住まう世界を捉え直そうという、ワークとしての側面もある。

※4/15:言語オイリュトミー(空間ダイナミズム、作品振付け)、4/22・29:音楽オイリュトミー(音楽トレーニング、作品振付け)
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【2009年クラス募集】
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