クリムが天国に旅立ちました。
肥大した腫瘍が自壊し始めてから10日
手術台に上がった時には既に手の施し様がなく
安楽死での看取りとなりました。
…こんな筈ではなかった。
術前検査でクリムの数値はほぼ正常
食欲は変わらず旺盛で
排泄も自らの意思と脚で済ませ
家人の帰宅には大喜びで尻尾を振って出迎え
最後まで共に出掛けたがる素振りでした。
それなのに…
術台に横たわるクリムを見つめながら
「無事に手術を遂行出来る可能性は低く
仮に予後があっても快方の見込みは無く
時間と共に苦痛が増す」
そんな執刀医の宣告に耳を傾けて
それでもなお時間を繋ぐ
そんな選択は、私には出来ませんでした。
冷たくなったクリムを自宅に連れ帰り
安らかな時間を共に過ごすつもりが
拠りどころを失った気持ちは彷徨うばかりで
やるせない時間が過ぎて行きました。
そんな一夜が明け、火葬の手配を済ませて
クリムとの最期の時間を過ごす頃には
気持ちも少し落ち着き
幸せだったクリムとの時間を振り返りながら
家人と話す事が出来ました。
クリムは苦痛から解放されて自由になり
たとえ姿は見えずとも
変わらず私たちに寄り添ってくれているのだと
そう考えるように努め
煩雑な日常に向き合って行こうと思います。
クリムを共に愛し見守って下さった皆様に
心より感謝致します。
ありがとうございました。