Sophieの窓

日本とアメリカの二つの国籍を持つ娘、ソフィーの成長を見守りる母親のつぶやきをお届けします。

冬過ぎて

2010-03-16 | Weblog
ソフィーは、もうすぐ5歳。

魔の2歳とか反抗期の3歳とかいうけれど、私にとっては4歳後半が一番厳しかったような気がする。(先のことはもちろん分からないけれど、今のところ。)
何回同じこと言っても聞き分けがなかったり、同じ失敗を繰り返すというのに、私の言動の都合の悪いことはしっかり覚えていて矛盾を突いたり、私の欠点など、真似て欲しくないことを真似てみたり。ほんとうに疲れ果て、これほど子育てがしんどいと思った時期もなかった。

今年になってずっと雨や曇りの日が続き、ソフィーと一緒に散歩したり、どこかへお出かけする回数がぐっと減った。そんな鬱陶しい天気のせいで、ソフィーも私もよけいにストレスが積もり、家の中で二人きりで過ごす時間が、以前のようにゆったりした楽しい時間でなくなり、憂鬱な時間へと変わった。やたら苛立ち腹立つ自分をもてあまし、そんな自分に後ろめたい気持ちも加わり、自己嫌悪の日々がつづいた。

数ヶ月前のことだが、昔のソフィーのビデオが出てきて、ソフィーと一緒に見てみた。ソフィーもそのビデオが気に入り、「もう一回、小さいソフィー見る」とか言ってねだるので、何度か繰り返し見た。
「あのときは、かわいかったなぁ。」なんて、つい言ってしまった。

後日、壁にかかった絵(私が3年ほど前に描いたソフィーの絵)をぼんやり見ながら
「ソフィー、小さいときはかわいかったの?」と彼女は聞いた。
「小さいときもかわいかったけれど、今もかわいいよ」と答えたが、納得しないのか、数日にわたって同じ質問を繰り返した。

ごめんね、ソフィー。

こうして二人で密に過ごす時間は、あと一年弱。小学校に上がれば、そんな時間はぐっと減って、いやでもソフィーは学校や友達が中心の生活に入っていくだろう。
今の時期は今しかないのに、早く早くといたずらに、ソフィーの背中を押し続けてきたのかもしれない。

ソフィーが、私の言うことを聞かないのは、今は思い存分甘えるべき時期なのに、十分に甘えさせてやらない私に対する反抗だったのかもしれない。

いつか晴れた日、手に持った棒切れを空にさして、
「空にとどくよー!」と言ったソフィーをいつまでも覚えていようと思う。

でも、過去や未来のソフィーではなく、今のソフィーを見つめなおそうと思う。そうしてちゃんと見つめるていると、いつでも何か新しい兆しがあり、それをしっかり受け止めるとき、ソフィーの輝くような笑顔があるのだから。

ようやくここのところ、春らしいうららかな日がはじまってきた。昨日、夏時間も始まりぐっと日も高くなった。また散歩するのが気持ちよい季節となったようだ。