偶然、ネットでとある書き込みを目にしました。
「ある漫画家にファンレターを送ったら返事が来た、嬉しい」、と。
……。
…………。
やっべぇって思いましたね。
私、一度も返信を送ったことがないから。
と、いうのも、私も子供の頃から、漫画家の先生にファンレターを送ったことがあるのですが、一度も返信は無かったのです。「ファンレターとは応援する気持ちを伝えるもの。返事を期待するものではない。そもそも相手は人気作家、きっと何百通も届いていることだろう」と、自分で納得していたのです。
でも、世の作家さんの中には、きちんとお返事する方も少なくないのですね……。
マズい。
今更だけれど、送ってもいいものだろうか。
そもそも私のところには、そんなにたくさんのファンレターは届きません。ええまぁ、売れてませんから。一冊の単行本に対して、二ヵ月以内に届くのが5通程度、でしょうか。それならば、とってもお洒落で品のいい便箋を奮発してさりげなくコロンの香りを染み込ませた上で直筆のお返事をしたためるのもアリかもしれません。
けれど、少し躊躇してしまうのも事実です。
何故なら、そのたった5通の中の半分が、「この人に返事を送っていいのだろうか」と躊躇する内容だからです。
(すみません、以下の体験談についてはかなりフェイクを入れて書かせていただきます)
とある大人の方から届いたお手紙は、便箋何枚にも渡るとても熱心なものでした。
私は当然とてもどきどきわくわくとして、お手紙を開きました。
けれど、そこに書かれていた内容は、少年犯罪と心理学についてのその方の持論でした。
…………?/(^o^)\
いやあの、拙作は犯罪のハの字も無い、おバカ系ハイテンション・ラブコメディなのですが……。
長々と書かれた時事的な話題や実在した事件の判例の末、手紙の最後に、ようやく私の作品への感想がほんのりと付け足されていました。
「木挽先生の書かれるキャラクターはとても性格がいいので、こういった犯罪は犯さないでしょうね」
……あ、はい……。
また、とある方は、コミケで出したエロ同人誌の感想を編集部宛に送ってきました。いやいや待って、それはサイトのメールフォームから送ろうよ。編集部は一応、中身をあらためてから作家に転送するからね? 律儀に送ってくださった編集さんにはなんとも頭が上がりません……。
いずれの方も、どんな内容であっても、わざわざそれをしたため郵送してくれるという事は、私の作品を気に入ってくれたことは間違いありません。とても大切な読者様です。
また、編集部に届くファンレターは人気のバロメータです。次回、またその出版社に起用していただく為の大変強力な追い風になります。本当に本当に有難いことです。
ただ、私が恐れているのは、プライベートな内容に返信をした際、更にプライベートなお手紙が届き、いつの間にか編集部を通した文通になってしまわないか、また、そのやりとりが私(の精神的、作業時間的なところ)を圧迫しないか、当人に「私はこの先生とお友達なんだ!」と勘違いされないか、という三点なのです。
読者様を疑うようで申し訳ありませんが、オタク歴が長いため、同人活動において上記三点に近い体験をあれやこれや実際にしているもので、どうしても身構えてしまう私がいます。本当に申し訳ない。
とはいえ、「この人には返信するけど、この人はスルー」などという事は絶対にしたくありません。どの方も大事な大事な読者様です。彼らの存在に、今までどれだけ支えられてきたかわかりません。もう死にたいと思った時、お手紙の入った引き出しを、何度開けたことでしょう。まだいける。大丈夫。自分を応援してくれる人がいる。その事実に、何度救われたことでしょう。
そこで色々考えた結果、ハガキを送ることにいたしました。オタクっぽさを感じさせない、季節の綺麗な写真と、何行かの直筆。家族にもオタバレしなそうな無難なあいさつ文。けれど、確かに「あなたのお手紙受け取りました」と伝わる内容。そんな感じのグリーティングカードを、今更で恐縮ではありますが、送ってみたいと思います。
年賀状がいいでしょうか。……いや、ご不幸があった場合失礼になってしまいますから、クリスマスカードがいいでしょうか。……それだと、キリスト教以外の方には不快に思われてしまうでしょうか。いっそハロウィンカードとかどうだ。駄目か。
「ある漫画家にファンレターを送ったら返事が来た、嬉しい」、と。
……。
…………。
やっべぇって思いましたね。
私、一度も返信を送ったことがないから。
と、いうのも、私も子供の頃から、漫画家の先生にファンレターを送ったことがあるのですが、一度も返信は無かったのです。「ファンレターとは応援する気持ちを伝えるもの。返事を期待するものではない。そもそも相手は人気作家、きっと何百通も届いていることだろう」と、自分で納得していたのです。
でも、世の作家さんの中には、きちんとお返事する方も少なくないのですね……。
マズい。
今更だけれど、送ってもいいものだろうか。
そもそも私のところには、そんなにたくさんのファンレターは届きません。ええまぁ、売れてませんから。一冊の単行本に対して、二ヵ月以内に届くのが5通程度、でしょうか。それならば、とってもお洒落で品のいい便箋を奮発してさりげなくコロンの香りを染み込ませた上で直筆のお返事をしたためるのもアリかもしれません。
けれど、少し躊躇してしまうのも事実です。
何故なら、そのたった5通の中の半分が、「この人に返事を送っていいのだろうか」と躊躇する内容だからです。
(すみません、以下の体験談についてはかなりフェイクを入れて書かせていただきます)
とある大人の方から届いたお手紙は、便箋何枚にも渡るとても熱心なものでした。
私は当然とてもどきどきわくわくとして、お手紙を開きました。
けれど、そこに書かれていた内容は、少年犯罪と心理学についてのその方の持論でした。
…………?/(^o^)\
いやあの、拙作は犯罪のハの字も無い、おバカ系ハイテンション・ラブコメディなのですが……。
長々と書かれた時事的な話題や実在した事件の判例の末、手紙の最後に、ようやく私の作品への感想がほんのりと付け足されていました。
「木挽先生の書かれるキャラクターはとても性格がいいので、こういった犯罪は犯さないでしょうね」
……あ、はい……。
また、とある方は、コミケで出したエロ同人誌の感想を編集部宛に送ってきました。いやいや待って、それはサイトのメールフォームから送ろうよ。編集部は一応、中身をあらためてから作家に転送するからね? 律儀に送ってくださった編集さんにはなんとも頭が上がりません……。
いずれの方も、どんな内容であっても、わざわざそれをしたため郵送してくれるという事は、私の作品を気に入ってくれたことは間違いありません。とても大切な読者様です。
また、編集部に届くファンレターは人気のバロメータです。次回、またその出版社に起用していただく為の大変強力な追い風になります。本当に本当に有難いことです。
ただ、私が恐れているのは、プライベートな内容に返信をした際、更にプライベートなお手紙が届き、いつの間にか編集部を通した文通になってしまわないか、また、そのやりとりが私(の精神的、作業時間的なところ)を圧迫しないか、当人に「私はこの先生とお友達なんだ!」と勘違いされないか、という三点なのです。
読者様を疑うようで申し訳ありませんが、オタク歴が長いため、同人活動において上記三点に近い体験をあれやこれや実際にしているもので、どうしても身構えてしまう私がいます。本当に申し訳ない。
とはいえ、「この人には返信するけど、この人はスルー」などという事は絶対にしたくありません。どの方も大事な大事な読者様です。彼らの存在に、今までどれだけ支えられてきたかわかりません。もう死にたいと思った時、お手紙の入った引き出しを、何度開けたことでしょう。まだいける。大丈夫。自分を応援してくれる人がいる。その事実に、何度救われたことでしょう。
そこで色々考えた結果、ハガキを送ることにいたしました。オタクっぽさを感じさせない、季節の綺麗な写真と、何行かの直筆。家族にもオタバレしなそうな無難なあいさつ文。けれど、確かに「あなたのお手紙受け取りました」と伝わる内容。そんな感じのグリーティングカードを、今更で恐縮ではありますが、送ってみたいと思います。
年賀状がいいでしょうか。……いや、ご不幸があった場合失礼になってしまいますから、クリスマスカードがいいでしょうか。……それだと、キリスト教以外の方には不快に思われてしまうでしょうか。いっそハロウィンカードとかどうだ。駄目か。
たまたまこの記事を見つけた者です。
色々なお手紙がくるんですね(*´艸`)
作品と関係無さすぎるお手紙の話に笑ってしまいました。
辛い時にファンレターの入っている引き出しを開けるという下りを読んで、自分はこれからも好きな作品の作者さんにはどんどんファンレターを送ろう!と改めて思いました。
もし文通状態になると精神や時間を圧迫したり、友達だと思われてしまう可能性があること、全くその通りでしょうね。
私は自分が万が一にもそういう重いファンや勘違いしたファンになってしまわないようにと、特別好きな創作者さんへのお手紙には、自分の住所は市までしか書かないようにしています。これからもそうしようと思いました。
葉書に簡単なお返事、家族に見られても恥ずかしくない配慮までされていて完璧だと思いました。