国が発注のトンネル工事で塵肺(じんぱい)になったのは、
国がゼネコンに粉塵(ふんじん)対策を講じさせるのを怠ったためだとして、
元作業員と遺族計約960人が国に損害賠償を求め、提訴した
「トンネル塵肺訴訟」は、今日、国と原告側が和解した。
和解によって、原告側は
1人当たり330万円、計約32億円に上る賠償請求を取り下げる。
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原告団長の船山友衛さんは、
政府と合意に達することになり感無量だ。
全国各地でトンネルを建設し、日本の発展を支えた誇りを持っていたが、
多くの仲間が裁判を起こし、亡くなっていった。
原告の願いはただ一つ、
今後一人も塵肺で苦しむ患者を出してほしくないということだ。
総理には約束が履行されるよう、ご指導をお願いしたい」と話された。
安倍首相は
「患者の皆様は病気を抱え、大変苦しい思いをしてこられた。
それを支える家族の皆様の心情を思うとき、早期に解決をしなければならないと判断した。
原告団の気持ちを無駄にすることのないよう、しっかりと塵肺の防止策を進めたい。
こうしたことが起こらないような日本にしていきたい」と述べ
再発防止を約束し、出席者一人一人と握手をし、約4年7カ月ぶりに全面解決した。
なお、国と原告側は、
塵肺患者の救済基金設立などに向けて、将来的な課題として取り組むという。
塵肺は多量の粉塵を長期間吸い込んだことなどが原因で、肺機能に障害が起こり、
激しい呼吸困難やせきを引き起こす。
塵肺防止のため、規制権限を行使する義務が国にあったかどうかが最大の争点だった。
国への訴訟とは別に、元作業員ら約1400人がゼネコンに損害賠償を求め提訴し、
ゼネコン側が症状に応じて和解金を支払うことで順次終結している。
6月18日 産経web-s 大阪夕刊より引用
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和解の模様は、19時のニュースでみました。
永年の念い(おもい)が通じたことで、原告側のみなさんも、政府関係者も泣いていました。
国に賠償金を求める訴訟は、数多くありますが
原告団長の船山友衛氏のお話は、
労働者の儀のために訴訟したのであって、賠償金欲しさではないという
胸の内がひしひしと伝わり、TVを見ていて目頭が熱くなりました。
和解内容の
公共工事での粉塵濃度測定を義務化する、
換気、防塵マスクの装着を義務化する
労働時間を8時間以内に短縮するなどは、もう当たり前の労働条件のはずで、
なにを今更と憤りを覚えますが、、、
劣悪な環境の中で、過酷な労働に耐え、それでも誇りを失わず、日本の発展に貢献して頂いた
皆様がいることに、わたしは これまでまったく無関心でした。
ブログを書くようになり、いままで素通りしていた このような訴訟に目を向けることが出来るようになりました。
ありがとうございました。
原告側のみなさま、本当に、本当にご苦労様でございました。
金じゃないけど、金で解決しかないこともあるもんね。
金に換算するのが
裁判です
保険です
賠償です
昨秋に水俣の資料館に行って おっしゃるとおりのような感じを受けました