コスモスブログ

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清岡惣一ビンテージ写真展

2008-12-03 23:00:22 | ブログ

インフラレッド(赤外)風景による写真展

過日ブログにてご案内いたしましたが、もう一度お知らせいたします。コスモス店主新山の父親 新山清急逝のあと清岡さんには大変お世話になりました。いつもひょうひょうとしていて、マイペースで生活されておられました。非常に几帳面な性格でアバウトなことには烈火のごとく反発されたと聞いています。新山清とは性格が異なっていたため、お互いに相手を理解し良い関係が戦前から続けられたのではないかとおもいます。昭和27年新山清は妻、息子(新山洋一)とともに上京します。これも清岡さんから、そろそろ東京も戦後の混乱から落ち着き始め写真の環境も整いつつあるとの助言と思われます。ことあるごとに清岡さんの名前は聞いていました。清岡さんについて、いろいろなことを知っていますが、細かいことなので、省きます。新山清の紙焼きは大変と清岡さんも言っていましたが、清岡さんの紙焼きもこれまた大変なものです。だれもできない卓越した技術をもっておられました。

作品に対してはシビアーであり、発表もほとんどせず、76才で亡くなりました。なくなる7日前、ペンタックス社の鶴田常男さんと装丁家の白岩登三靖氏を枕元に呼び、数百枚のオリジナルプリントを前に写真集を創りたい旨を話したそうです。1年3ヶ月あと写真集が出来上がりました。アメリカニューヨークでの写真展も白岩さんのご尽力でなされ、大評判であったときいています。普段お酒は飲まず、コーヒー、タバコ、現像、紙焼きのときは演歌いがいの音楽をがんがんかけ作品つくりに没頭されていたそうです。

今回インフラレッド(赤外写真)の作品を展示いたします。期間がみじかいので、お見逃しないようにおねがいいたします。また残り少ない写真集を遺族の方から特別に出していただきました。税込みで5,000円です。アンセルアダムスとは違った日本作家による心象風景を見ることができます。赤外のよさを堪能できます。

写真をよく知っている皆様はもちろん、若いひとにも是非見てもらいたい写真です。きっと今後のためになると確信しています。お伝えいただけばさいわいです。

コスモス店主 新山