ロートル技術屋の日記

東京都内の天体望遠鏡ショップの変遷

先日、秋葉原に行きました。
パーツやジャンクの販売店があったところばかり回っていて秋葉原には天体望遠鏡ショップがあることをすっかり忘れていました。

最近はネットオークションやフリマアプリ、リサイクルショップで安く程度の良い中古品を見つけては買っているので実店舗に行く必要がなくなっているのが忘れていた原因です。
新品はお高いので…。

私が主に使っているセレストロンのシュミットカセグレン望遠鏡C8はヤフオクでビクセンのSP赤道儀+接眼レンズ類付きで送料込み約40,000円、ビクセンのR200SSニュートン反射望遠鏡はGP赤道儀+1軸モータードライブ+極軸望遠鏡+接眼レンズ多数が付いてハードオフで30,000円で購入しました。
どちらも販売されていた当時に新品で購入すると250,0000円以上する物です。
ミラーや補正板などは埃をかぶって汚れていましたが洗浄することできれいになりました。
中古の場合、購入後の整備が必要ですが、レンズやミラーに傷やカケ、コートの剥がれなどが無ければ新品と遜色ない状態にできますので新品を購入する気になれないのです。
ネットオークションやフリマアプリ、リサイクルショップのおかげで運が良ければ本当に安く手に入れることが出来るようになっています。

私の知っている/調べられた範囲で東京都内の天体望遠鏡販売店の変遷をまとめて見ます。

アトム(閉店)からスターベース東京(現存)へ
40年近く前は電気街から少し離れた御徒町よりのところにアトムという天体望遠鏡販売店がありました。
当時のアトムは天文ガイドなどの天文雑誌に大々的に広告を出していてオリジナルの双眼鏡やパーツを販売していました。
若いころ何度か行ったことがありました。
残念ながら1995年に倒産したようです。
現在は同じ場所に高橋製作所の店舗、スターベース東京があります。


高橋製作所のホームページのヒストリーに1995年10月東京店開店とありました。
アトムでも高橋製作所の製品を販売していたのでアトムが倒産した後、破産整理に関係して少ししてから同じ場所に開店したのでしょうね。

ネイチャーショップKYOEI(現存)
昔あった交通博物館の近くにある天体望遠鏡販売店ネイチャーショップKYOEI東京店(協栄産業株式会社)は今も健在です。


こちらは時々訪問してカメラアダプターや接眼レンズなどのパーツを購入しました。
学生でお金が無い時代、東京に出た折に当時としては大枚の16,500円をはたいて購入したビクセンの36.4mmねじ込み式のエルフレ32mmは今も大切に使っています。


さすがに40年以上経過しているのでビニール袋は変色していますがレンズそのものはきれいです。

今は見かけ視界が広い接眼レンズが当たり前になっていますが、当時、一般的だったケルナーやオルソスコピックの接眼レンズは見かけ視界40度が普通でエルフレの60度はとても広く感じました。

誠報社→スターショップ(閉店)
昔は水道橋に誠報社という天体望遠鏡販売店がありました。
こちらも何度か足を運んだことがあります。
誠報社からスターショップ に名前が変わった後、2016年に閉店したようです。

ネイチャーショップ ニュートン(閉店)
新宿にもネイチャーショップ ニュートンがありました。
こちらも1度行ったことがありました。
他店に比べると品ぞろえが少ない印象で、望遠鏡よりも壁に貼る星の形をした夜光シールなどのグッズを多く置いていたように記憶しています。
2005年3月に八重洲口店がオープンし、一年後に新宿店がなくなりました。
2008年の12月に八重洲口店も閉店しネイチャーショップ ニュートンはなくなりました。

コプティック星座館(閉店?)
新宿にはもう1件、コプティック星座館という店がありました。
一度行ったことがあり、トミーテック製品であるBORGのパーツがたくさんありました。
いつからなのかわかりませんが清原光学という光学機器メーカーが親会社だったようです。
BORGは清原光学で製造しているということのようです。
2009年に清原光学本社の横に移転したそうで、2017年に訪問された方のブログ記事があり、そちらのコメント欄によると2019年にはコプティック星座館の建物がなくなっていたようです。
(Google Mapのストリートビューで見ると建物がありません)


清原光学本社の移転とともに閉店したのかもしれません。

シュミット(現存)
比較的新しい店としてシュミットが新宿区西落合にあります。


シュミットは世界最大の望遠鏡メーカーSky-Watcher(スカイウォッチャー) の日本総代理店である株式会社サイトロンジャパンの店舗です。
Sky-Watcher以外の望遠鏡も販売しています。
店舗に行ったことはありませんが勤務先で流用した望遠鏡を通信販売で購入したことがあります。
ついでがある時に寄ってみたいと思っていますがまだ実現していません。

アストロショップ スカイバード(現存)
都心から離れた国分寺市に天体望遠鏡専門店 アストロショップ スカイバード があるようです。


都心に出るときの通過駅から行けるのですが、存在を知らなかったため私は行ったことがありません。
ホームページのイベント情報が更新されているので今も営業されているようです。

ジズコ(現存するも太陽観測に特化?)
昔、神奈川県にあったMeadeの日本総代理店をしていたミック・インターナショナルが倒産した際にMeade製品を引き継いだジズコという販売店がありました。
現在も存在しているようですが太陽観測用のフィルターや小物パーツに特化しているようです。


御三家(閉店)
もっと古くにはダウエルブランドの成東商会、スリービーチ、パノップ光学という天体望遠鏡メーカーがありました。
私は3社とも行ったことがありません。
1970年代の天文ガイドという天文雑誌に広告が載っていました。
確かパノップ光学は後から広告を掲載するようになったと思います。
華奢な架台とあまり性能の良くない光学系の組み合わせで天文ファンからは安かろう悪かろうの「御三家」と呼ばれています。
(すべてが悪いわけではなく、中には性能の良いオリジナル接眼レンズなども存在していたようです。)
自作用の部品を販売していたので部品購入をされた方が多いのではないでしょうか。
今は検索しても出てこないため3社とも無くなっているような感じですが、スリービーチブランドの望遠レンズ(一眼レフカメラ用)はまだ販売されているものがあるようで謎です。
3社とも2007年までは存在していたようです。


まとめ
ということで現在も営業している東京都内の天体望遠鏡販売店は

スターベース東京(秋葉原)
ネイチャーショップKYOEI東京店(秋葉原)
シュミット(都営大江戸線 落合南長崎駅 )
アストロショップ スカイバード (JR西国分寺駅)

の4店ということになります。

大手カメラ販売店やホームセンターでも天体望遠鏡を販売しているところがありますが、これらの店では販売しているだけで店員の中に天体望遠鏡の知識がある人はほとんどいないと思います。
また、細かいパーツなどは扱っていません。

東京近郊で天体望遠鏡を検討されるときは上記の専門の販売店で相談されることをお勧めします。

繰り返しになりますが、私はネットオークションやフリマアプリ、リサイクルショップで安く程度の良い中古品ばかり買っているので天体望遠鏡販売店からは足が遠のいています。
でも、行ってみると楽しいだろうなぁ。
今度都心に行ったときは立ち寄ってみようと思います。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「星」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事