ロートル技術屋の日記

21年前、初めての海外出張でハロウィンを知りました

21年前、1998年秋、仕事で初めて海外出張をしました。

行き先はアメリカ ニューヨーク州のロングアイランドにある研究所です。

お客様に納入した装置を使って実験をするとのことで、何かあった時のサポートをして欲しいということで行く事になりました。

ニューヨークと言うと普通はマンハッタンの都会を想像しますがロングアイランドはマンハッタンの東側の島で田舎です。

JFK空港でレンタカーを借りて高速道路で向かう道中、かえでが紅葉していてとてもきれいでした。

現地に到着しお客様の方で手配していただいていたはずのゲストハウスがいっぱいで宿泊できないというトラブル発生。

同行していたドイツに留学されていたAさんが英語で交渉し、学生が宿泊する寮に泊まることになりました。

宿泊費は1泊1ドル(当時のレートで約120円)と格安でした。(当時は領収書不要の会社支給の宿泊費との差額が大きかったのでお土産をたくさん買って還元しました)

部屋はとても広かったのですが、風呂、トイレはなく、共同のシャワーとトイレを利用しました。

食事も自力で何とかしなければならず、夜は外食するかテイクアウトを買ってきて共通スペースのダイニングで食べました。

Aさんがアウトドア派でしたので朝食は調理場で卵やハムを調理してサンドイッチにして食べました。

社会人になってからそれほど親しくない人と1週間の共同生活をしたのは後にも先にもこの時だけです。

Aさんが多用していたので、手に入れたものを分けることを「シェア」と言うのをこの時学びました。

でも、私は知ったかぶりになる可能性があるので日本語で表現できる外国語(カタカナ言葉)をできるだけ使わないようにしています。覚えはしましたが使った事はありません。

仕事の方は紆余曲折あり、行かなかったら大変なことになっていた状況ですが何とかなりました。

一番困ったのは電源です。皆さんがコンセントで使っている100Vはとても安定してノイズも少ないです。これが外国に行くと電圧は変わるはノイズは多いはで日本で正常だった装置が誤動作を起こすことがあります。私たちの装置はノイズに悩まされました。

日曜日が間に入っていたのでマンハッタンに出かけました。ミュージカルの「Cat's」が流行っていたので見たのですが時差ボケもあり半分寝ていました。Aさんがまとめてチケットを買ってくださっいました。その時のお釣りに偽札が入っていてその後の食事の際に発覚しました。

日本では考えられませんが、当時は偽札が当たりまえに出て来るらしく、店のレジに見分けるための特殊なペンが置いてありました。お札にこのペンで線を引くと本物と偽物で色が違うということで確かに違っていましたし、よく見るとジョージ・ワシントンの表情が違っていました。

言葉が通じないので私なら泣き寝入りするところですが、さすが留学経験者、チケット売り場に行って本物と交換してもらいました。

何とか仕事を終え帰国することになりました。帰りはお客さんと別れて一人で帰らなければなりません。英語は苦手でネイティブの方が何を言っているか聞き取れないし話そうにも単語が出てこない状況です。リムジン(日本のハイヤーみたいなもの)を予約してもらっていたので乗り込みました。料金を払った後、運転手が何か言っていたのですがよくわかりませんでした。乗合になっていたようで「途中で寄り道して別のお客さんを乗せるよ」と言っていたようです。

研究所の周りは住宅がないので気が付かなかったのですが、別のお客さんを乗せるときに住宅街に入っていくと家々に飾りがしてありました。そう、ハロウィンだったのです。例のかぼちゃも見かけました。

心配しながらも無事、JFK空港に到着し何とか出国手続きをこなして帰国できました。

帰国後、調べてアメリカにはハロウィンの習慣があったのだと初めて知りました。

でも、ハロウィンの主役は子供たちです。ハロウィンで大人もパーティーを開くことがあるようですが、子供たちが近所を回ってお菓子をもらうというのが本来の姿とされています。

日本で騒いでいた若者たちはハロウィンがどういうものかわかっているのでしょうかね。今年は落ち着いていたようですが渋谷で騒いでいた若者達がアメリカに行って勘違いをすると過去に起きた銃殺事件の二の舞になりそうで心配です。

日本の騒ぎは、本来の姿を理解せず、なんでもかんでもブームをあおり商売に結びつけてしまう日本の企業経営者、面白そうな話なら何でも取り上げてしまうマスコミ、それを鵜呑みにする視聴者/読者に問題があると思っています。

ともかく、なかなか経験できないことを数多く体験できた出張でした。

当時はまだデジカメが普及しておらずフィルムのカメラが主流でした。写真を撮っていたのですが、しまい込んでしまって見つかりません。そのうち見つかったら追加でアップしようかと思っています。

ここまで読んでいただいた方には年寄りの思い出話にお付き合いいただいた事にお礼申し上げます。


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