新宿予選（その１．５）

今回の予選が始まった時トミタさんはうわごとのように呟いた。
「・・・これで今回も優勝したらこのゲームは結局ヤツのためにあったってことだ・・・」
「・・・この１０年間はヤツが光り輝くための１０年だったのさ・・・」


ヤツの名は「Ｅ．Ｋ．Ｄ」。ＯＭＧでも５．２でも賞賛を浴び続けたチャロンの申し子。
５．４以降ぷっつりとオラタンをやらなくなって久しかった彼がこの全国のために舞い戻ってきた。
調整不足の感は否めないもののオラタンの過去を知っているものが一様に抱く予感のようなもの。
「ヤツならば何かやってくれるかもしれないっ・・・」



そして始まった２回戦。第一試合。
ＥＫＤは小平警備隊ことぺるしゃさんと当たる。
古豪同士の対決に感慨深いものを感じつつそんな果てしない殺し合いの上に立つのはどちらなのだろうか。
全てはこの名前が出た時に決まっていた。
・・・
・・・
「UNDER SEA PLANT」
ここに神の子と呼ばれた光り輝くテムジン使いは永い役目を終え横たわることとなったのであった。

あのあどけない表情で世間を席捲し、ミラーを潜り抜けて全国に信者を作った伝説の男、ＥＫＤ。
ここに眠る。




つづく。




眠れないので予選外伝。