みづ日記

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お着物プチ講座  肌襦袢編

2009-02-07 | お着物ゴト
巷で噂の(ぴーいちろうさん発信のw)”肌襦袢”について、今日は少しお話したいと思います。

肌襦袢とは、長襦袢の下に着る、下着です。
まんまですね。
肌襦袢と一言で言っても、実は上下別で、キャミソール的役割を果たす”肌襦袢”と言われる上半身を包むもの、スリップ的役割で下半身を包む”裾よけ”と言うものに分かれます。

”じゅばん”と呼ばれることになったのはポルトガル語がルーツで、日本に来た南蛮人が”ジバオ”というチョッキのような上着を着ていたことがヒントになったそうで、丈の短い肌着を”襦袢”と呼ぶようになったそうです。
今でこそまとめて肌襦袢と呼ばれていますが、本来は素肌に直接着て袖が無いものを肌襦袢、その上に着る袖の有るものが半襦袢と呼ばれていたそうです。
現在ではこの半襦袢の上に長襦袢を着ますが、江戸時代中ごろまでは、一般家庭では長襦袢は着ず、長襦袢を着るのは遊郭のお姐サマ方だけだったそうです。
なぜならば、長襦袢というもの自体が遊郭から生まれたものだったので、”そんなものは賤しい勤めをするものが着るもの”とされていたからなのです。
長襦袢姿が色っぽいと映る理由も、これで納得ですよね。
確かに上下別で、しかも真っ白で腰にタオルなんてぐるぐる巻きにされている姿は、なんど見てもこっぱずかしいし、できれば、
というか、
誰にも見せたくは無いものです。
(試験でなんどこんな格好をしたことか・・・。)
かたや長襦袢。
色もとりどりで、女の子にとってはテンションの上がるもの。
下地の肌襦袢段階ではなく、襦袢を羽織る瞬間に背筋が伸びる思いをした女子も多いと思います。
私もその1人で、何度着てても、どちらかと言うと気合はここから入ります。
私も着物を学びたての頃は、着物や帯にばかり目や意識が行ってしまっていたもので、”長襦袢なんて~”的におろそかにしていたものでした。
そしてそのたびに先生に怒られたものでした。
長襦袢をキレイに着こなす人は、キモノもキレイに着れるんです。
襟とか・・ね。
最近は何でかw長襦袢に目が行きます。
それは、

見えるから!

実は結構見えているんです、長襦袢。
袖口、身八つ口(女性は起伏が多い為、着物の袖の部分と胴の部分がたてにあいています。その胴側の切り込みのようなところ。男性ものは縫い閉じてあります。)、振りもそうだし、歩くときには裾からチラチラ見えるんです。
長襦袢と着物の色がちゃんとコーディネートされていたりなんかすると、この人やるなぁ~なんて思います。

あぁ、話ずれちゃったw
長襦袢についてはまた今度ww
(最近ハマっているので、話が長くなっちゃうしwww)


次に”裾よけ”。
昔は”湯文字(ゆもじ)”というものを使っていて、女褌(おんなふんどし)とも呼ばれていました。
ただ、褌の形をしている訳でなく、腰にぐるぐると巻きつけているだけ。
二布(ふたぬの)、脚布(きゃくふ)とも呼ばれていたそうです。
そのうち、下半身を保護する”湯文字”と、その上から装飾的に巻くものが分化し、”裾よけ”と呼ばれるようになったそうです。
これは関西の呼び名で、関東では”蹴出し(けだし)”と呼んでいたんだそう。
はんなりな”裾よけ”と、邪魔だから蹴って出すヤンキーな”蹴出し”。
同じものでも呼び名で印象も変わってしまうから、なんか面白いw
現在では一般的に”裾よけ”と呼んでいます。

今では文化もずいぶん進んでいるので、呉服屋さんに行って、「肌襦袢クダサイ。」と言うと上下つながっている薄いローブ状のものを出してきてくれますが、これは”浴衣下”といいます。(ちなみに私の学校では”キャミソール”と言います。)
上下合わせて着るのは、ずれちゃったりなんかして、なかなか慣れが必要となるので、お着物初心者の方はこちらをおススメします。
これは店員さんの気遣いですので、
「おぃ!こらー!これ違うやんけ!」
と怒らずに。。。

とまぁ、こんなかんじです。
勿論汗取り、防寒、補正、裾さばきを良くする役目もあるので、現代の着物文化になくてはならないアイテムなのでした。

ちなみに、今現在の着付けでは、下は穿いていてもらいますが、上は外してもらいます。紐がワイヤーにあたって苦しくなったり、ストラップがあたったりナドナド・・。
洋服の為に作られているものなので、和服には、全く!向かないんですよね。
初めて着付けてもらったときは、さすがにビックリするんですが、慣れればそれはそれでいいものです。←何がだww
そして、肌襦袢を着ないで着物を着ても長襦袢を着るので、先生曰く、「着れないこともない」そうです。
そうなった場合、タオルや綿花(わた)で補正もしますが、もちろんスースーしちゃうし、何よりもご本人が落ち着かないと思われます。

しかしさすがはひなこサマ。
レスが的確ww
読んでまさにその通りなので、返す言葉もなくなってしまったょwww



※番外 晒編

語源は調べてもたどり着けなかったんだけど、”晒”というのは、一般的には木綿の布を指し、”巻く”という用途の上での名前みたいなので、そのまま呼ぶようになったんだと推測します。
武士が腹を切られたときに、内臓が飛び出さないように巻いていたんだとか・・・
コワ~ガクガク(((n;‘Д‘))η
何にせよ、”晒し”てはいけませんね。





*参考*
色っぽいキモノ  著・井嶋ナギ  河出書房新社


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5 コメント

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ふむふむ (Y。)
2009-02-07 17:24:42
起伏かぁ(-o-;)
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ガ━━((゜Д゜;))━━ン ()
2009-02-07 20:15:33
長すぎて読み切れない。
( ̄^ ̄)ゝ
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最近は (せんぱい)
2009-02-07 20:31:04
『ななふん』なる物が出回っているので、みづきちゃんのお誕生日に用意します(上下セットで)

別件。武士が腹ぐるぐる巻きにしたままだと、自力で絶命するだけの深手は無理なので、介錯役の武士が首を落としてあげるのです。
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勉強になります。 (ぴーいちろう)
2009-02-09 23:40:25
さすが、みづきちゃんも良く勉強してるね。立派です。
今度、ナガジュバンデーみたいなイベントしませんか?
遊郭みたいになっちゃうかな?
そしたら、俺はバカ殿様のコスプレで行くでござる。
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会社の近くは (Pさま)
2009-02-10 19:00:51
アザブジュバーンですが。
多分、ぴーいちろうさんとニアミスしてマス。
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