「ホスピスに『女優』と期限付きの『彼氏』」
私はホスピスにずっと彼氏が来てくれないかなって思っていた。18才だから大学受験が終わる頃にはもう生きていない。「棺は何入れようか?」友人は高校を中退して「女優」になっていた。撮影日じゃない日だけ見舞いに来てくれた。「作品を入れてくれない?」「沢山あるからな」そんな話をしていた。春はもう終わりを告げた。人気はあるらしい。まあ、これだけ美人だとね。私は彼氏がもう来るはずのない事を覚悟した。しかし、友人は面白い。メールで男優紹介してあげるよ。そんな気持ちじゃないし。今は薬を飲んでいるよ。黒い喪服を着て「焼かれる」つもり。寂しい人生だね。そうだね。彼氏とのメールを送りたいけど、邪魔になりたくない。病気の事を教えたけど、それでも、葬儀には行くと言っていた。きっと嘘。多分別れの捨て台詞。「死者」には興味がないか。学校を中退をした。哀しいけど。皆前を向いている。だから辞めた。
ゲームで暇を潰した。一枚の写真がある。彼氏との最期のデートの写真。ずっと会いたいけど。友人はオリジナルのシェイクを売っている男友達がいるらしい。大学生で暇つぶしにあったら?そう言っている。「シェイク欲しいし、命が尽きるまでは付き合いたいな」「分かった。向こうのバイトが休みの日に紹介してあげるよ」「格好いい人?」「君よりは顔がいいよ」欠陥商品でも寂しくなければ、それでいい。そして、いきなり出会ってすぐに付き合う事にした。予想よりも遥かにいい男だ。「シェイク飲む?」「是非」どうせ振られた身だ。だから、嫌な言い方をすれば誰でも良かった。誰よりも独りで泣くのは夜になったら。学校では髪は茶髪に染めた。あの頃は沢山お洒落になる事を夢見た。でも、今は普通の女に観えるらしい。70ぐらいまでは生きたかった。やる事は沢山あったんだ。棺に誰にも観えない夢を書こうと思った。結構いい男でしょう?私には勿体ないね。そんな事を言いながら。彼女は黒い髪に染めている。大人っぽく見える。「逝く時はその前にメールをしてね。一緒にいて一番話が合う友人だし」「まあ、確かに見舞いに来てくれるぐらいだからね」君が逝ったら、国に掛け合い。モザイクは要らないと政府に訴えてみるから。凄い数になりそう。君らしいね。レンタルで借りれるから、いいと思うよ。なんて事を話す。彼女だけ大声で。昼だからいいけど。恋人の証が欲しい。今の彼氏と写真を撮った。本当は『元彼』が見舞いに来てくれたら嬉しい。でも、同情を狙っても、冷たくされそう。冬になり、やはり待ち人は来てくれないらしい。センター試験がある日に逝った。そして、暗闇が明けて、花火が上がった。最期の思い出が観れた。誓う事はこれからは友人が来てくれるのを待つ。私に逝く前にお歳暮を贈った女だから、来てくれるかも知れないなと思った。モザイクが要らないだけの公約で政治家になれそうだ。夢のある話だなって思った。彼氏は全員此処には来ない。何故か今までの人生の『ハイライト』が観える。いいなと思った。
私はホスピスにずっと彼氏が来てくれないかなって思っていた。18才だから大学受験が終わる頃にはもう生きていない。「棺は何入れようか?」友人は高校を中退して「女優」になっていた。撮影日じゃない日だけ見舞いに来てくれた。「作品を入れてくれない?」「沢山あるからな」そんな話をしていた。春はもう終わりを告げた。人気はあるらしい。まあ、これだけ美人だとね。私は彼氏がもう来るはずのない事を覚悟した。しかし、友人は面白い。メールで男優紹介してあげるよ。そんな気持ちじゃないし。今は薬を飲んでいるよ。黒い喪服を着て「焼かれる」つもり。寂しい人生だね。そうだね。彼氏とのメールを送りたいけど、邪魔になりたくない。病気の事を教えたけど、それでも、葬儀には行くと言っていた。きっと嘘。多分別れの捨て台詞。「死者」には興味がないか。学校を中退をした。哀しいけど。皆前を向いている。だから辞めた。
ゲームで暇を潰した。一枚の写真がある。彼氏との最期のデートの写真。ずっと会いたいけど。友人はオリジナルのシェイクを売っている男友達がいるらしい。大学生で暇つぶしにあったら?そう言っている。「シェイク欲しいし、命が尽きるまでは付き合いたいな」「分かった。向こうのバイトが休みの日に紹介してあげるよ」「格好いい人?」「君よりは顔がいいよ」欠陥商品でも寂しくなければ、それでいい。そして、いきなり出会ってすぐに付き合う事にした。予想よりも遥かにいい男だ。「シェイク飲む?」「是非」どうせ振られた身だ。だから、嫌な言い方をすれば誰でも良かった。誰よりも独りで泣くのは夜になったら。学校では髪は茶髪に染めた。あの頃は沢山お洒落になる事を夢見た。でも、今は普通の女に観えるらしい。70ぐらいまでは生きたかった。やる事は沢山あったんだ。棺に誰にも観えない夢を書こうと思った。結構いい男でしょう?私には勿体ないね。そんな事を言いながら。彼女は黒い髪に染めている。大人っぽく見える。「逝く時はその前にメールをしてね。一緒にいて一番話が合う友人だし」「まあ、確かに見舞いに来てくれるぐらいだからね」君が逝ったら、国に掛け合い。モザイクは要らないと政府に訴えてみるから。凄い数になりそう。君らしいね。レンタルで借りれるから、いいと思うよ。なんて事を話す。彼女だけ大声で。昼だからいいけど。恋人の証が欲しい。今の彼氏と写真を撮った。本当は『元彼』が見舞いに来てくれたら嬉しい。でも、同情を狙っても、冷たくされそう。冬になり、やはり待ち人は来てくれないらしい。センター試験がある日に逝った。そして、暗闇が明けて、花火が上がった。最期の思い出が観れた。誓う事はこれからは友人が来てくれるのを待つ。私に逝く前にお歳暮を贈った女だから、来てくれるかも知れないなと思った。モザイクが要らないだけの公約で政治家になれそうだ。夢のある話だなって思った。彼氏は全員此処には来ない。何故か今までの人生の『ハイライト』が観える。いいなと思った。