アジア映画巡礼

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チェンナイの日々

2019-03-21 | インド映画

チェンナイでも、いろいろ親切にしてもらっています。ムンバイ編で書いた、汗まみれになったサリーブラウスは洗濯してもダメで、布地を買って仕立ててもらおうと歩いてTナガルのサリー屋がいっぱい並ぶノース(北)・ウスマン通り行ってみました。人が次々入っていく小さめのビルがあって、つられて入ってみると、1階というか地階が布地売り場になっている、RmKVというお店でした。下写真の左側のお店です。


ここは店員さんが本当に親切で、建物の構造がちょっと複雑なこともあって、この布地売り場までつきっきりで案内してくれました。男性の店員さんは、みんなこの制服を着ていて、お年を召した方が多いせいもあり、皆さんとってもダンディーなたたずまいです。


布地売り場は、私がいつも上着用の布を買っていたクマーラン・サリー店とは違い、いろんな種類の布地が揃っています。クマーランのはいかにも絹、というぴかぴかのものがほとんどだったので、もっと早くここに来ていたら、と残念でした。色も微妙に違うものをいっぱい取りそろえてあります。日本の舞台衣装関係者なら、目が輝くのではないでしょうか。

サリーブラウス用に私が買った絹地は、1メーター685ルピー(約1,100円)。結構しますが、そんなものでしょう。さて、会計も終わって帰ろうとして、ピン留めしていたサリーの肩の部分がはずれているのに気づき、階段のすみっこでそっと直そうとしていたら、目ざとく見つけた受付にいる女店員さんが寄ってきて、「やってあげる」と言ってくれます。そして、普段は私が着ない着方(下からすくい上げる形でドレープを作るやり方)でまとめてくれ、ビシッと着付けてくれました。彼女の着付けは1日中着崩れせず、さすが、サリーのプロ、と舌を巻きました。下写真の左が、着付けてくれた女店員さんです。チェンナイは大体、この着方が多いのですね。女店員さん、ありがとうございました。

というわけでサリーを着てあっちこっち動いています。今日は、チェンナイ滞在中のメインお出かけイベントというか、昨年以来の約束だったラージーヴ・メーナン監督のお宅にうかがってきました。昨秋の東京国際映画祭(TIFF)で上映された『世界はリズムで満ちている』(2018)の監督です。インドでは今年の2月に公開されたのですが、その後メーナン監督は撮影監督としての仕事が入っていて、昨日まで日本にロケに行っていたのだとか。お宅はアルワールペートにあって、素晴らしい建築のお宅でした。


敷地も広いのですが、そこをうまく使って、半地下、1階、中二階、二階と、それぞれに応接スペースが設けられています。「パーティーを開くことも多いので、こうしたのよ」とのラターさんのお話ですが、それぞれの応接スペースには、カメラマンでもある監督の撮った写真や(アッサムの虎を数匹撮った写真など、すごくフォルムのきれいな作品でした)や現代美術、伝統美術作品が調和よく配されていて、まるでギャラリーみたいです。これまでいろんなお宅にうかがいましたが、最高に趣味のいいお宅、という感じでした。


監督の今回の撮影は、名古屋を中心に富山県にも行ったりしたそうで、雪の中のわら屋根の家や、昔ながらの和風建築の写真を見せて下さいました。後者は、監督によると「サムライの家」とのことです。あと、相撲レスラー!も出演する作品だそうで、すでに引退して、こういう映像作品に出たりしている元力士と撮った写真も見せてもらいました。監督ご夫妻はTIFFのことを印象的に憶えておられて、「ヴィジャイのファンの人が来てくれたよね」「2回とも上映に来て下さったんじゃなかった?」とか、思い出話で盛り上がりました。監督ご夫妻から、日本の観客の皆さんにどうぞよろしく、とのことです。今回は配給さんが付きませんでしたが、次作を撮られたらまたぜひエントリーして、来て下さいね。

この日は、『世界はリズムで満ちている』の字幕のタミル語監修をしてくれた深尾淳一さんや、あと何人か日本人の在住者の方も招かれて、奥様が作って下さったおいしいケーララ料理をいただきました。やっぱりインドでは、家庭料理が最高ですね。次回作も期待しています、ラージーヴ・メーナン監督! 最後に、『世界はリズムで満ちている』をご覧になれなかった方のために、予告編を付けておきます。

Sarvam Thaalamayam | Tamil Trailer | AR Rahman | Rajiv Menon | GV Prakash | Latest Tamil Trailer



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