アジア映画巡礼

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王を称えよ!『バーフバリ』ラーナー・ダッグバーティ舞台挨拶

2018-12-04 | インド映画

行ってきました、『バーフバリ 王の凱旋』完全版絶叫上映&ラーナー・ダッグバーティ舞台挨拶。あれ? チケット買い損ねたはずじゃ、と思った拙ブログ愛読者のあなたは記憶力抜群ですね。そうなんです、争奪戦に敗れてくやしまぎれに投稿したら、親切な方から「友達が2枚持っていて、1枚譲ってもいいと言っている」と連絡が入り、見事チケットをゲットできました。Aさん、Sさん、ありがとうございました。また、もうお1人、「1枚余っていますけど」と声を掛けて下さった方もあり、ご親切に感激しました。


そんなわけで午後4時10分から、久しぶりに『バーフバリ 王の凱旋』完全版を見たのですが、今回譲って頂いた席は前半分の最後の列で、かつど真ん中だったため、映画がすごくきれいに見えてびっくり。新宿ピカデリーのスクリーン1で、至福の時を過ごしました。よく考えると、私はいつも端っこの席で見てたんですねー。今度から、新宿ピカデリーの大画面、スクリーン1では真ん中の席を取ることにします。今回も入場者プレゼントがあって、上のようなシールをいただきました。満員の会場には、コスプレをしている方、サリー姿の方、すごくきれいなサルワール・カミーズ姿の方(気合いバリバリですね)、そしてお着物姿の方等々、バラーラーデーヴァ王に謁見するための装いをなさった方が溢れていました。いつも前説をして下さる絶叫上映グループのお一人も、振り袖姿でした。(いつぞやこのブログ記事でご迷惑をお掛けした「願掛けデーヴァセーナ様」姿のナッコさんにも、入場時にお詫びができてホッ)


そして、上映終了後、いよいよラーナー・ダッグバーティの登場です。上手から、あのごついバラーラデーヴァ王が...と思っていたら、とってもスマートな青年が登場。

えー、こんなに細身の人だったのですね。『Bangalore Naatkal(バンガロール・デイズ/タミル語版)』(2016)の時のイメージに近いです、メガネはないけど。全身写真を見ると、そのスマートさがわかります。モデル並みのかっこよさです。

通訳はこの日も松下由美さんです。お二人並ぶと、頭ひとつ、高さが違いますね。


ラーナー:皆さん、ありがとう。ここに来られて、とっても嬉しいです。(声がいっぱい飛んで、彼の発言が聞こえません)ワ~ォ、すごく興奮しています。

司会:ここで、皆様から寄せられたご質問をお尋ねしていきますね。東京コミコンにいらして、2日間日本のファンと交流なさっていかがでしたか?

ラーナー:実はコミコンは、インドやアメリカで何度か行ったことがあります。でも今回、日本は初めてで、日本でのコミコンは初体験です。日本の皆さんは、マンガやマンガのキャラクターが大好きだと聞いていましたので、ライブで日本のコミコンを体験でき、楽しめたのがよかったですね。たくさんの皆さんと話ができて、一緒に写真を撮ったりすることができました。そして『バーフバリ』も、会場で大きく取り上げて下さっていて嬉しかったです。私の今までのキャリアにおいて、ここまで圧倒される経験は初めてでした。本当に、ありがとうございました。


司会:ラーナーさんは普段、マンガをご覧になるのですか?

ラーナー:マンガは大好きです。勉強はそっちのけで読んでいました。俳優になってからは、役作りのためにはマンガであれ、書籍であれ、人間観察であれ、すべてが役立つ知識になりますから。マンガなら「アマル・チットラ・カター(不滅の絵物語)」が、今回の作品『バーフバリ』にも直接的な影響を与えています。

司会:今回で3回目の舞台挨拶ですが、いかがですか?

ラーナー:これまでは小さなスクリーンだったので、大きなスクリーンになって興奮しています。インドでは、こういう絶叫上映を企画するまでもなく、観客はみんな上映中に声を出したりしているんですが、日本の皆さんは映画の楽しみ方を知っているなあ、と思いますね。公開された作品を、こんな風に素晴らしい楽しみ方で見て下さるなんて、本当にありがとう、と言いたいです。

司会:この雰囲気を、インドの方々にも伝えてほしいですね。

ラーナー:写真もいっぱい撮りましたし、動画もありますから、インドで見せて日本ではこんな風に見てくれている、と伝えます。


司会:バラーラデーヴァ役は、どのように受けたんでしょうか?

ラーナー:最初は、プロデューサーのショーブ(・ヤーララガッダ)から話を聞いたんです。以前彼の作品に出たことがあるし、友人でもあるんですが、その彼から、プラバース主演のこういう作品があるんだけど、と言われて、(S.S.)ラージャマウリ監督と会って話し合うことになりました。監督とは初対面だったのですが、彼は初めて会った時に映画のストーリーを語るのではなくて、地図を取り出して広げたんですね。それで、これがマヒシュマティ王国だ、三方が山に囲まれていて、残る一方からは水が流れ落ちている。その滝の下には人々が住んでいて...とか説明されて、それを聞いただけで心を奪われました。ぜひこの役を演じたい、と思いました。悪役を演じるのはこれが初めてだったんですが、演じることにとても興味があったんです。それでOKすると、もう初日から、8か月にわたる苛酷なトレーニングが始まったんです。朝7時から夜6時までトレーニングを重ね、こうして『バーフバリ』が出来上がったわけです。


司会:この役について、どう思いましたか?

ラーナー:構想を聞いた時、こんなに壮大なプロジェクトの作品を作るのか、と驚きましたね。テルグ語映画、いや、インドでもかつてない大作です。最初は2年で完成する予定が5年かかることになりましたが、それほど長く撮っているという感じはありませんでした。今は、『バーフバリ』とはこのような映画である、とわかっていますけれど、当時はどんな作品が出来上がるのか、想像もつきませんでした。今振り返ってみても、私の俳優人生の中で最も貴重な5年間だったな、と思います。


司会:完成した『バーフバリ』を見た時、驚かれましたか?

ラーナー:こんな映画は、誰だって見たことがないでしょう。これまで作られたことのないような作品ですからね。俳優として、これまで誰も経験したことのないような作品に関われるということは、とてもやりがいがありました。そんな風に映画作りに邁進してきたので、出来上がった作品を見てもそんなには驚きませんでしたね。ただ、想像もつかなかったのは、こんな風に、ここで、皆さんの前に立っていることです。私にとっては、夢のようなことですね。


司会:では最後に、テルグ語でセリフをひとつお願いします。

ラーナー:それでは、お気に入りのセリフを言いましょう。一番パワフルなセリフで、カッタッパに向かって言うセリフなんです。「(セリフ)」(この時のテルグ語のセリフが、どこのセリフか、とうとうわからず。実は、セリフを捜して『バーフバリ』のDVD2枚を見たりしていたので、アップが遅くなりました。「1」の牛と戦ったあとのシーンや、「2」のアマレンドラがカッタッパに殺されたあとにやってきたバラーラデーヴァが言うセリフに、「カッタッパ」という単語が出てくるのですが、どちらも違っていました...)

この後はフォト・セッションになりました。この日は、何と、絶叫上映チームの方が王の玉座を作ってきて下さっていて、それが舞台の真ん中に登場します。そしてラーナーには、背中に「羅南(ラーナー)」と印したはんてんが贈られます。よく似合っていて、いなせですねえ。前の字は「芭羅亜(バラー)」でしょうか、身ごろと袖には何か絵が描いてあるようです。

で、玉座に座るのかと思いきや、ラーナーは玉座の前をあっちに行ったり、こっちに行ったり。どうやら、「右!」とか言われる指示を、「玉座の右側」という風に取ったらしく、玉座とのツーショットを撮っている感じになってしまいました。会場からも「座らないの~?」という声が。

「ライト!」

「センター!」

「レフト!」

あまりにきれいで、座る物とは思わなかったのかも知れません。王様の役をしたのに、王様慣れしていないというか、謙虚な俳優さんです。そして、自分のスマホで会場を自撮り。


その写真は、ラーナーのインスタグラムに。毎回撮っていたみたいですね。というわけで、素のラーナー・ダッグバーティを満喫した約20分だったのでした。来て下さって、ありがとうございました、我らがバラーラデーヴァ王!

いっぱい写真を撮ったので、お隣の席の方はシャッター音がうるさかったと思います。ごめんなさい。おいでになれなかった皆様、ラーナーの素顔をご堪能いただければ幸いです。



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