アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

『Saaho』世界中で大ヒット中!

2019-09-03 | インド映画

やっと香港から戻りました。結構いろいろ大変で、空港封鎖の余波やらおまけにすごい風で飛行機の離陸が遅れるなど、よれよれ状態で帰国しました。で、帰国後の諸連絡をやっと終えたところで、『Saaho』のことをちょっと書いておかねば、と思った次第です。『Saaho』の意味ですが、Wikiが書き換えられていて、「May victory be yours(あなたが勝利するように)」となっていました。「Saaho re Baahubali」の「Saaho」ですよね、きっと。


香港で『Saaho』を見たのは、地下鉄観塘線の終点黄埔駅近くにあるシネコン嘉禾黄埔(ゴールデン・ハーベスト・ウォンポー)。黄埔は和記黄埔(Hutchinson Whampoa/ハチソン・ワンポア)というイギリス系のコングロマリットが開発した住宅地「黄埔花園」がある所で、そのマークともなっている船が駅前にどっかと居座っています。「黄埔花園」は高さ16階建てのマンション88棟からなり、その1階は商店がいろいろ入っている、生活にはすごく便利な所です。建ったのは1985~91年とのことで、もうだいぶ古びているのですが、近年地下鉄が延伸して黄埔駅ができたことでますます人気が高まったらしく、ここだけで約4万人の住人がいるそうです。その中にあるシネコン嘉禾黄埔も年期を感じさせる映画館でした。正面の小さな入り口が、シネコンに上がるためのエスカレーター口です。


『Saaho』の上映は午後4時5分からで、500席ぐらいあるスクリーン3は約4割の入り。後ろの方の220HKドル(約3,000円)の席は割と埋まっているのですが、私が座った200香港ドル(約2,700円)の席はまばらな埋まり具合、一番安い前の3列は誰もいませんでした。スクリーンは大きくて、見応えがありますが、確かにこれでは前の列は見るのが大変です。そんな中で始まった『Saaho』は、ざっと筋を書くとこんな感じの作品でした。

Prabhas in Saaho (2019)

架空の都市ワージー。暗黒街の実力者が顔をそろえています。その中でトップはロイ(ジャッキー・シュロフ)と呼ばれる初老の男で、誰も彼には逆らえませんでした。ところが帰途、ロイが交通事故を装って殺されてしまいます。以前のボスの息子デーウラージ(チャンキー・パーンデー)が新たなボスを宣言しますが、ロイの息子(アルン・ヴィジャイ)が異を唱えます。どちらが新たなボスとも決まらぬまま、それぞれの思惑を秘めて暗黒街の実力者会議は散会しますが、ロイの息子は父の復讐に燃えていました。

Prabhas and Shraddha Kapoor in Saaho (2019)

その頃ムンバイでは、200億ルピーという大規模な盗みが起こり、ムンバイ警察の責任者シンデー(プラカーシュ・ベーラワディ)は警部デヴィド(ムルリー・シャルマー)に命じて、早期の解決を図らせます。そのために特殊捜査を担当するアショーク・チャクラヴァルティー(プラバース)が配属されてきて、同僚の女性警部アムリター(シュラッダー・カプール)やゴースワミ(ヴェンネラ・キショール)らと共に捜査にあたります。その時、暗黒街の実力者で妙な動きをする女性(マンディラ・ベーディー)をつけてみると、「ブラックボックス」と呼ばれるものの存在が明らかになりました。やがて捜査の糸はどんどんからまっていき、その一方でアショークとアムリターが恋に落ちていると...とんでもないどんでん返しが待っていました!

Prabhas in Saaho (2019)

登場人物がものすごく多くて、おまけに筋が複雑で、よくわからなかった、というのが正直なところです。わかったのは、最後の再びのどんでん返しで、プラバースの演じた人物の正体が判明したことぐらい。こう言っては何ですが、映画のストーリーよりも何よりも、プラバースをいかにカッコよく撮るか、ということに重点を置いた映画と言ってよく、ファッションモデルのようなプラバースのカットが随所に挟まれていて、ファンならため息もの。特に最後のシーンは、「どこの紳士服ブランドのCMですか?」という感じでした。『バーフバリ』を意識したシーンもあり、神話的な『バーフバリ』ではその絵はOKだけど、現代を描く作品では非科学的でNGだぞ、とか思いながら見ていました。どこかの映画評に「ゲームの絵づら」とか出ていましたが、ほんとに「プラバース・ゲーム」という感じです。

Saaho poster.jpg

でもこれが全世界でヒットしていて、たちまち製作費の35億ルピー(約60億円)は回収、さらなる興収記録に突き進んでいます。まあ、ソング&ダンスシーンはそれぞれに見応えがあったし、プラバースのいろんな顔も姿も見られたし、2,700円はちょっと惜しかったけどずっと見たいと思っていたからいいか、という感じでした。日本語字幕がついたら、もっとストーリーが整理できるかなあ...。日本公開に期待しましょう。最後に予告編を付けておきます。

SAAHO Trailer | Prabhas, Shraddha Kapoor, Neil Nitin Mukesh | Bhushan Kumar | Sujeeth | Vamsi Pramod

あ、そうそう、映画は続編を作る気満々の終わり方でした。続編を作るなら、もっとしっかりした脚本を書いてね、スジート監督。S.S.ラージャマウリ監督、後輩をちょっと指導してあげて下さいよ~。せっかくのいい素材が...(後略)。




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2 コメント

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オカエリなさい (エドモント)
2019-09-04 18:38:47
香港からの帰国便に無事搭乗出来たようで何よりです。
オカエリなさい。各国で映画三昧の充実した旅だったようで、羨ましいです。
『Saaho』も見てみたいのですが、『銀河補習班』も見てみたいです。
>> 嘉禾黄埔
 懐かしい名前の映画館が出て来ました。
佐敦、油麻地地区からだと、小巴で山を越えて行けた場所だったので、かなり以前に数回だけ見に行ったことのある映画館です。
その頃は超級市場"吉之島"(ジャスコ)があったと記憶しています。
ところで、バンコク滞在時はタイ国作品はご覧にはなりませんでしたか?
『Pro may』というタイトルの作品は、上映されていませんでしたか?


エドモント様 (cinetama)
2019-09-04 20:18:25
コメント、ありがとうございました。

タイ映画『Pro may』は上映中でしたが、ゴルフ版『ダンガル』という感じだったので、ゴルフがぜ~んぜんわからない私はパスしたのでした。
予告編はこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=YPXC7b75Ajo
注目に値する作品だったのでしょうか?
それなら残念!

黄埔は、以前はバスか小巴でしか行けない所でしたが、油麻地から地下鉄観塘線が延びたお陰で、油麻地-何文田-黄埔と楽に行けるようになりました。
今度香港へいらしたら、地下鉄で行ってみて下さい。
とはいえ、当面週末にかかる香港への旅行は、避けた方がよさそうです。

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