アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

今年も、NHK文化センター青山教室で連続講座を開きます!

2023-10-02 | インド映画

10月に入ってはや2日、すっかり涼しくなりましたね。6月から9月まで続いた忙しさもやっと一段落、「今週はどこにも出かけなくてもいいんだっけ?」とちょっと心配になったりしながら、来週の土曜日から始まるNHK文化センター青山教室の講座、<さらに! インド映画を読み解く>の準備などをぼちぼち始めています。今回も、10月・12月・2月の3回連続講座なのですが、今回は3回目の2月にはゲストを迎えて、対談方式でやってみようと考えています。そして久々に、ですが、配信と教室参加両方のハイブリッド方式で実施、ということで、以下のような内容になりました。よろしければ、ぜひご参加下さい。

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<さらに! インド映画を読み解く>

2022年10月21日に日本公開された『RRR』(2021)は、公開約2ヶ月で『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995)が1998年に打ち立てた4億円強という興収記録を抜き去り、約10ヶ月のロングランを続けて23億円に迫る興収を挙げました。『RRR』のヒット以降も、『K.G.F:CHAPTER 1&2』(2018&2022)、『ランガスタラム』(2018)、そして『PATHAAN/パターン』(2023)、さらには南インド映画4作品が上映されるプログラム「熱風!! 南インド映画の世界」と、インド映画の大作の公開が続き、今年は例年以上にインド映画が注目される年となっています。昨年に続いて、今年もインド映画の動向を追いかけます。

第1回:10月14日(土)13:00~14:30

 「『RRR』と『K.G.F:CHAPTER 1&2』 」

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 起爆剤となった『RRR』は、何がそんなにも日本人観客の心を捉えたのでしょうか。インドで『RRR』と2022年興収トップを争った『K.G.F:CHAPTER 2』とも比較しながら、両作品の魅力の違いを分析してみたいと思います。また、『RRR』のPR戦略やメディアミックス展開についてもチェック、日本におけるインド映画のヒットはどのようにして生まれるのかについても触れてみたいと思います。(追記:先日、仲間たちとやっている隔月の研究会「インド映画研究会」で、南インド映画研究者の安宅直子さんが『RRR』について、とっても興味深い研究発表をして下さいました。それから受けた様々な刺激も生かしながら、両作品を分析してみたいと思います)


第2回:12月16日(土)13:00~14:30

 「インド映画のシリーズ化時代到来」

 インド映画が二部作、あるいは三部作として作られるようになったのはごく最近です。最初にヒットしたのは『バーフバリ』二部作(2015&17)で、その大成功により、続々とシリーズ作品が作られるようになりました。また、「YRFスパイ・ユニバース」と銘打った『PATHAAN/パターン』のように、ゆるい連作として作られる作品群も登場。シリーズ作を作る利点はどこにあるのか等、ブームとなっているシリーズ化作品を概観します。

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第3回:2月17日(土)13:00~14:30 

 「インド映画字幕翻訳者を増やそう!:藤井美佳さんをゲストに迎えて」

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 現在、インド映画の字幕を一番多く担当しているのが藤井美佳さんです。『バーフバリ』二部作、『RRR』、『K.G.F』二部作、『PATHAAN/パターン』等々の一般公開作に加えて、映画祭上映作、TUFS Cinemaで無料上映される作品まで、年間10本以上インド映画やドラマを担当する藤井さんですが、インド映画ならではの苦労話、これからインド映画字幕翻訳者になりたい人へのアドバイス等を聞いてみたいと思います。(追記:『RRR』の上写真シーンの字幕「ナートゥをご存じか?」は、本年の”インド映画流行語大賞”を差し上げてもいいくらいですね。藤井さんご本人は、特に凝って作った字幕ではないらしいのですが、「ご存じか?」というちょっと時代がかった表現がこの場面にピッタリで、その後の胸がすくような展開とあいまって、我々の記憶にバッチリと残りました。他にもご苦労があったのかうかがってみたいと思いますが、事前に藤井さんの字幕担当作品一覧を作る予定ですので、それをできるだけご覧になってご参加いただけると嬉しいです)

[講師]松岡 環(まつおか たまき)
1949年生まれ。大学でヒンディー語を学び、1976年からインド映画の紹介と研究を開始。1980年代にインド映画祭を何度か開催したほか、様々なインド映画の上映に協力している。『ムトゥ 踊るマハラジャ』『きっと、うまくいく』『ジャッリカットゥ 牛の怒り』など、インド映画の字幕翻訳も多数担当。

 

[ゲスト講師]藤井 美佳(ふじい みか)(藤井さんのご出演は、第3回のみです

高校時代1年間交換留学し、アメリカの公立高校を卒業。東京外国語大学 外国語学部南・西アジア課程ヒンディー語専攻に学ぶ。在学中からバベル翻訳・外語学院の洋画字幕コースに通い、卒業と同時に英語字幕翻訳の仕事を始める。現在は、英語の経験を生かしながらヒンディー語の翻訳も手がける。2015年に東京外国語大学TUFS Cinema南アジア映画特集を立ち上げ、企画運営もしている。字幕翻訳作品は『ガンジスに還る』、『ガリーボーイ』、『WAR ウォー!!』、『バーフバリ』二部作、『RRR』、『K.G.F』二部作、『PATHAAN/パターン』(下写真)など多数。

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◎講座の詳細とお申し込みはこちらのサイトから。3回全部のお申し込みと、各回ごとのお申し込みがありますので、お気をつけ下さい。では、今年もインド映画ファンの皆様とZoomで、あるいはじかにお目にかかれるのを楽しみにしていますので、よろしくお願い致します。

 


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