アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

映画『Badla(復讐)』と旅の小ネタ

2019-03-14 | インド映画

アミターブ・バッチャンとタープシー・パンヌー主演の『Badla(復讐)』を見てきました。この2人が以前出演した『ピンク』と似た設定で、タープシー・パンヌーが逮捕されそうになっている女性実業家を、そしてアミターブ・バッチャンが彼女の弁護士に頼まれて弁護士顧問となる人物を演じています。

Badla poster.jpg

場所はイギリス。傑出した女性実業家で、家庭的にもよき夫と幼い娘がいるナイナー(タープシー・パンヌー)は、実は不倫をしていました。相手のアルジュン(トニー・ルーク)はカメラマンで、イギリス人の妻がいるというW不倫でした。ある時、不倫旅行で田舎のコッテージに泊まった二人は、ナイナーが運転しての帰途の途中、現れた鹿を避けようとして別の車とぶつかってしまいます。別の車には若い男が乗っており、ぶつかった衝撃で彼は大けがを負っていました。ところが、アルジュンは「もう息をしてないよ」と言い、警察に知らせるのを止めます。そしてナイナーに、車ごとどこかに遺棄するよう命じます。仕方なくナイナーは、遠く離れた湖に遺体ごと車を沈めました。その間に、アルジュンは動かなくなっていたナイナーの車を、来合わせた親切なインド人のラーニー(アムリター・シン)夫妻の家で直してもらい、ナイナーを拾って無事ロンドンに戻りました。ところが、その事実を知っているらしき人物から脅迫を受け、ナイナーとアルジュンは雪深い地方のホテルにやってきます。そして、ナイナーが誰かに殴られて気を失っている間に、アルジュンが殺されていました。ナイナーは無実を訴えているのですが、いろんな状況から殺人はナイナーにしか犯せないと結論づけられそうなので、弁護士と相談して評判の高いグプタ-弁護士(アミターブ・バッチャン)に来てもらったのでした。グプタ-は最後には「真実を言いなさい」と迫りますが...。

Badla | Official Trailer | Amitabh Bachchan | Taapsee Pannu | Sujoy Ghosh | 8th March 2019

フラッシュバック以外は、ナイナーのフラットでのナイナーとグプタ-との対決が続く、という、力作のサスペンス作品でしたが、動きがないので言葉がわからないと見ていてちょっとしんどいかも知れません。最後にあるどんでん返しは、途中のグプタ-弁護士のセリフで「もしかしたら」と思っていたのであまり衝撃はありませんでしたが、タープシー・パンヌーが権高な女性実業家の「ヤな女」ぶりを上手に演じていて、なかなか面白かったです。監督は『女神は二度微笑む』(2012)のスジョイ・ゴーシュ。サスペンス度の高さはさすがでした。

Amitabh Bachchan and Tapsee Pannu in Badla (2019)

『ウリー』と同じく、ホテルに割と近い映画館メトロで見たのですが、映画料金は『ウリー』が230ルピー(約370円)、『バドラー』が222ルピーとほぼ同額。スクリーンが5つあるうち、豪華スクリーンでの上映時は800ルピー以上するようですが、普通の上映では200ルピーまたは300ルピー台の料金です。デリーに比べて安いですね。今回の作品では観客は半数以上がシニア世代で、皆さんシネコン座席の階段の上り下りに苦戦しておられました。人様のことは言えた義理ではないのですが、インドでは中流以上の人には肥満や糖尿病の人が多く、膝の痛みなどで歩行が困難な人も多いのです。この点は、日本のシニアの方が断然元気です。


今回はこのメトロにばかり通うことになりそうですが、というのも泊まっているのが昨年と同じ、シティと呼ばれる旧市内のCSTことヴィクトリア・ターミナス近くにあるレジデンシー・ホテルだからです。レジデンシー・ホテルはすっかり改装を終え、きれいな部屋になっていましたが、今、その前のD.N.ロードでは地下鉄の工事が真っ最中。


チェックインの時、「工事音は夜11時には終わりますから」とのことだったのですが、とんでもない、夜中の2時頃まで聞こえることもあり、朝は7時前からガッガッガという掘削音が響いてきます。それでもバタン・キューの私は平気でよく眠れているのですが、このホテルの宿泊客のほとんどが欧米人なので、きっと文句が出ているに違いありません。でも、実は私の部屋は道路に面した一番端の部屋で、下の地図の左端の部屋なのです。昨年はエレベーターすぐ前の部屋に入れられ、「狭いなあ」と思ったので、今回の広い部屋は嬉しかったのですが、どうやら「この人ならうるさい音にも文句を言うまい」という人をここに入れたのではないかと思われます。


というわけで、今後2年ぐらいは、レジデンシーにお泊まりになる時はなるべく奥、右側の方の部屋になさる方がいいかと思います。ホテルの人は昨年泊まった私のことを憶えているのか、ボーイさんほぼ全員が声を掛けてくれます。日本人でサリー着ててヒンディー語しゃべって、というのは珍しいからでしょうか、口先だけのおべんちゃらを言っている、という風でもありません。でも、観察していると、みなさん形状記憶に優れているようで、朝食の席でもグループの1人があとから遅れてきたりしたら、「皆さんあそこの席でお待ちですよ」なんて案内をしています。優秀なホテルマンが揃っているんですね。


ホテルの隣にはクリーニング店があり、ホテルのボーイに頼んでもいいし、自分で持って行っても部屋に配達するよう手配してくれます。上がクリーニング店のおじさんたちです。部屋への配達は、こんなふうに「パーセル」になってやってきます。インドでの「パーセル」は便利な言葉で、「小包」という意味だけでなく、テイクアウトの時にも「パーセルにして」というと、食堂で料理をパックしてくれます。


このホテルの近くには南インド料理店がたくさんある通りがあり、ケーララ料理のお店で定食を食べてみました。ちゃんとバナナの葉がでてきて、下の写真からさらにラッチェーダール・パラーター(層になったパラ-ター=パン)がつき、サンバルやラサム、デザートもついて150ルピーほど。パイナップルのカレーというかおかず(真ん中の白い料理)がとってもおいしかったです。


去年に引き続き、現金支払いは拒否されないだろうか、とちょっと心配しながらやってきたインドですが、PayTMの普及率はさほどでもなく、下のように「現金のみ」とうたってある店(レジの所に「Cash only」と書いてある)もあって、電子マネー導入はモーディー首相のかけ声ほどうまく行っていないようです。そのせいか、今度の総選挙では、前回ほどの圧倒的勝利にはならないのではないか、という読みも出ています。インドは国土が広いので、2カ月近くにわたって選挙戦が繰りひろげられるのですが、さて、どうなりますか。


上のお店ではマサーラー・ドーサーを食べました。南インド料理のドーサーやイドリー、ウッターパムはすっかり北のメニューにもなっていて、庶民的な食堂や屋台でも食べられます。


さて、週末になったので、新しい作品も何本か公開となります。がんばって見ておかないと。この旧市内にもっと映画館があればいいのですが、映画を効率的に見るにはやはり北の空港近くに泊まった方がよかったかな、と後悔しつつも、ムンバイ駆け回りは続きます。


『映画(お出かけ)』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
« 「BANGER!!!」の『バーフバリ... | トップ | インド映画博物館に行ってき... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

インド映画」カテゴリの最新記事