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定年前おじさんの介護ヘルパー挑戦談

有料老人ホーム、特養。ホームで日々起きている実態、しみじみとした感動と驚きの不思議なお話をいっぱい!

天国へ飛び立ったドクター

2011年06月14日 | 介護技術

 2年間ほど勤めたホームを、母の介護の為、退職したばかりなのですが、ある人から

昨日メールが届きました。

「ホームの入居者さん(90代の男性)が亡くなりました。老衰でした」とのこと。

思い出せば、我儘で一番手間がかかった方でしたが

何だかとても親近感を感じて、お蔭様でご家族様とも親しく接することのできる方でした。

夜勤のとき、ポットにお湯を入れてあげると必ずお菓子の缶に入った「ようかん」を

『好きなやつを持っていき』と頂きました。

爪を切るときはいつも私をご指名でした。堅くて厚い爪でした。

爪を切りながら色々なお話をするのがとても楽しくて、終わると

『やっぱり気持ちがいいなー』と言っていただいた時

こんな一言で「これが介護職のやりがい?」

の内に入るんだろうなあと感じました。

 でも老衰と言うより、「あの肺気腫」が原因だろうなー

全国を駆け巡っていたドクターで、ヘビースモーカーでした。

ホームに来たときにはとっくにタバコは止めていたのですが

食後や薬を飲む前やお部屋にご案内するときのエレベーターの前でかならず

『背中を叩いてくれー3発!』

『息が出せないんだよ。苦しくてーー』と

『君はタバコは吸ってたの?』

「止めて5年ですねよー」

『よく止められたねー。やっぱもっと早く止めておけばよかったーー』

『こんなに苦しい思いをするとは思わなかったからねー』と

何度も繰り返されていました。

禁煙しようと思いながらナカナカ踏み出せない方!

本当に苦しそうで見るのも辛い姿ですよ。

 という私の父も既に他界していますが、同じくヘビーでして

「タバコを止めるくらいなら死んだほうがましじゃー」と連呼していて

肺がんで亡くなりました。 なかなかのつわものでしょ!

子供の頃に見たあの紺色の『ピー缶』がなつかしい!

チョー強いピースをがんがん吸っていたので、「がん」になってしまいました。

そういう私もピースをイットキ吸っていましたが、、いい香りなんだ、これが

○○さん! 天国できれいな空気を思いっきり吸ってください。

もう苦しいことはありませんよー

辞める最期の日にご挨拶に行ったら

「さびしいよ!」って、その時のうつむいた横顔が浮かんできます。

ごめんねー

 

 



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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (ちもっちゃん)
2011-06-30 22:25:14
とても印象に残る人だったと思います。
頑固でわがままな所があるけど、憎めないんですよね~。
「ありがとう、助かったよ~」と言われると、本当に嬉しくなります。
これが介護の仕事の醍醐味!?やりがい!?かなって思います。
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