ありのままに

【胃癌】を告知された私の日常やありのままの気持ちを綴るブログです

転移

2009-06-30 11:47:34 | 日記
数日後、腹腔鏡検査の結果が伝えられた。

chocototoさん、病巣からちょっと遠くまでのリンパと
腹膜に転移が見られました・・・

先生から聞いた時、私は癌を告知された時と全く同じ感想を持った。

やっぱり・・・

何故かはわからないが、私は当初からもうかなりのトコロまで
いっているんじゃないかと思っていた。
先生は話を続けた。

腹膜っていうのは内臓を覆う膜の事でこれは傷つける事は出来ないんです。
しかもここに転移してしまっているという事はこれから他の臓器へも
転移していく事が十分に考えられます。
ですので、現段階で胃の摘出手術はするべきではないと判断します。

先生からの説明を聞いている時は家族が一緒だったが
皆、呆然としていた。
もしかしたら私が一番冷静だったのかもしれない。

そうですか・・・

すると先生が続けた。

こうなると私たち外科の手を離れて内科治療をしていただくことに
なると思います。
具体的に言うと化学療法と言って、お薬で病気を抑えていくという方法です。
ただ、私は外科医なので、今度、内科医から詳しいお話を聞いていただきます。

イヤです・・・
お薬の治療は受けません。

私は皆の前でキッパリこう言った。


腹腔鏡検査

2009-06-27 19:54:26 | 日記
まず、この検査をするにあたって非常に辛かった事がある。
手術用の針を腕に入れる時だった。
その針は通常、採血や点滴の時に使用するソレとは明らかに太さが違う。
私の血管はとても細いのでその針がなかなか入らず、しかもとてつもなく
痛かったのだ。
うまいこと血管を探し当てられても針が太く血管が細いので
うまく刺さらないのだ。
こうして何度も何度もやり直しをしたのだが、情けないことに3度目くらいから
あまりの激痛に泣き始めてしまった。
刺さっていてもうまくいかないのが自分でもわかるのだ。
グリグリと中をまさぐられる感覚がもうたまらず痛い。
このことが強烈すぎて検査はあっという間に終わった。
すぐに麻酔がかかりその後は当然記憶がない。
ただ、麻酔が覚めた時の私の第一声は

転移はありましたか?

だったと思う。しかし、先生は

今すぐにはわからないんだよ。
とにかく今は安静にして。

というような事を言ったと思う。
その後、手術室のすぐ隣の控え室的なところに家族が待っていて
わかる?と声をかけてきたんだと思う。

このような感じで腹腔鏡検査はあっけなく終わった。



精密検査

2009-06-26 13:52:42 | 日記
いよいよ精密検査をすることになった。
検査内容はMRI、CT、エコー、レントゲン、内視鏡といった具合だった。
数日をかけて全ての検査を終え、結果を聞く日がやってきた。

chocototoさん、癌には色々あって・・・
まず、胃壁のどの部分まで達しているかによって4段階に分けられます。
1~2の場合は早期癌といいます。
3~4の場合は進行癌です。
あなたの場合は4で、しかももう、外側まで出てしまっています。
そして、分化型、未分化型という区別があるのですが
分化型の方は比較的タチが良いと言えます。
未文化型はその反対です。
残念ながらあなたの場合は未分化型です。
これらを踏まえて摘出手術前に転移の検査をしてみませんか?
もちろん、切ってみて判断という方法もなくはありませんが
転移によっては胃を摘出しても意味がなくなってしまう場合もあります。
その検査の方法ですが、腹腔鏡手術といってお腹の数箇所に穴を開けて
そこから中を直接見て診察する方法です。
リスクとしては手術の一種なので麻酔時の危険、カメラで内臓が傷ついてしまう
といったような事が挙げられます。
ですが、そういった事のないように、万全を期して安全に努めますので
あまりご心配なさらないでください。
メリットとしては外側からだけではわからない、詳しい内臓の状態を知ることが
出来ます。
この検査の結果を踏まえて今後の治療方針をたてるのが一番良いと思います。

このような説明を一通り終えると先生は少し間をおいた。

もし、この検査を受けられる場合、少しの入院が必要にはなりますが
どうなさいますか?

はい・・・検査をお願いします。

こうして腹腔鏡という手術を伴う検査を受けることになった。




紹介

2009-06-04 07:54:27 | 日記
かかりつけの病院では治療出来ない病気とわかった為、紹介状をもらった。
その際、先生からA病院(癌専門)とB病院(総合病院)の
どちらが良いか聞かれたが、迷わずA病院を選択。
よほど予断を許さない状況と判断されたのか2日ほどで紹介状が出来たとの
連絡が入った。
紹介先の病院での診察もそれから一週間足らずだった。
最初の外来の日、私は一人でその病院に行った。
外科だった。
はじめて会うその先生はまさに働き盛りくらいの年齢で
クールな感じと温和な感じが混ざった安心感を覚える先生だった。

今日はお一人で来られたんですか?

そうです。

病名について、前病院で何か聞いていますか?

胃癌だと聞いています。

そうですか。
この資料を見る限り間違いないと思います。
ただ、これから治療をするにあたってもう少し詳しい検査が必要になります。
あなたの年齢などを考慮して悲観的になりすぎる必要もありませんが
楽観的にとらえる事も出来ません。
なるべく早く精密検査をする必要があります。

先生は落ち着いた口調でそう話すと精密検査の日程について
段取りを始めた。
全ての検査を3日間にわけて行うことになった。
この日から数日後と決まった。

動機

2009-06-02 08:09:41 | 日記
私がこのブログを開設した理由・・・
読んで下さった方に健康の大切さを再確認してもらって
出来れば健康診断をかかさないようにしてもらいたいという願いからです。
お勤めしていたりすると、一年に一度とか健康診断があったりしますが
それは、年齢により簡素すぎると思います。
現代の医学は発達しているので、万が一病気が発見されても
早期ならば何とかなる事も多いのではないかと思います。
みなさん、是非、怖がらずに、過信せずに、自分の身体を
いたわってあげてください。
最後まで元気でいられるように・・・
私のように手遅れにならないように・・・