哲学以前

日々の思索を綴ります

『学城』の『哲学以前』に関する論考

2017-04-28 11:10:43 | 日記
『学城』第15号で西林文子(さいりん・ぶんじ)さんという著者が『哲学以前』や出隆について論考している。

記載の内容からは、どうやら私と同世代のようだ。

私の哲学に対する関心は中学生の頃の父親との会話からだったが、出隆の『哲学以前』という本の存在を知ったのは間違いなく高校生のときに読んだ南郷さんの「武道講義」であった。

このサイリンさんと同じように私も齢を重ねた今なら、それもインターネットを駆使できる今なら十代の頃とは違った理解を『哲学以前』に対して出来そうな気がする。

ただ、南郷さんの論説に乗っかっているサイリンさんとは当然の如くに見解の相違が生じているが、それも南郷学派からは距離が遠のいて正当アカデミアに近づくことを意味するのだろうから致し方ない。

結局、『出隆著作集』を購入してしまった。

出隆メモ

2017-04-28 08:25:04 | 日記
『哲学以前』が西田幾多郎の純粋経験を高く評価している、らしい。

西田幾多郎の純粋経験は『善の研究』(明治)から。

新カント派の純粋意志。ヘルマン・コーエン。西田幾多郎や桑木厳翼。当時の学の巨頭。同じ東京帝国大学哲学科出身の先輩たち。

出隆は大学で桑木厳翼や波多野精一に影響を受けたという。

ヘーゲル死後の「カントに帰れ」。

ヴィンデルバントの『哲学とは何か』を翻訳。ヴィンデルバントは新カント派で哲学史を研究。

学部の卒論はスピノザ。大学院では近世認識論史を研究。それがギリシャ哲学の研究へ向かった理由とは・・・。

波多野精一は宗教哲学やスピノザを研究。自身はクリスチャン。スピノザは宗教哲学そのもの?

フィロ・ソフィア。ソフィアと旧約聖書、新約聖書。賢さ。
ソフィア→古代ヘレニズム世界で知恵を象徴する女神。

ヨブ記。猛獣も通らず、知恵の道。知恵文学。

H・フランクフォート『哲学以前、古代オリエントの神話と思想』