（北海道）雪合戦を中国人観光客にＰＲ／ツアーとして売り込む

昭和新山国際雪合戦実行委員会が北海道発の新スポーツ・雪合戦を中国に売り込む。札幌市が西いぶり戦略的観光推進協議会などと提携して行う中国観光プロモーション事業（１７～２２日）の一環で、同委員会の庵匡（いおり・ただし）事務局長（４０）も同行。上海の屋内スキー場でのキャンペーンで、雪合戦の楽しさをＰＲする。

　雪合戦は雪国の子供ならだれもが経験している遊び。それがルールを整え、しっかりした戦術を伴って「スポーツ」として確立したのが８８年。もともとは壮瞥町の冬の町おこしのために考えられたものだった。翌９９年２月に第１回昭和新山国際雪合戦が開催され、来年は１８回目を迎える。

　済成長著しい中国はこの夏、訪日団体観光ビザ発給地域が全土に拡大されたことで、より多くの観光客が期待できる将来性豊かな市場となった。この地に雪合戦の魅力をＰＲし、体験型北海道ツアーにつなげられたら大成功。庵さんは「本州の修学旅行生らには評判がいい。中国の人にもきっと楽しいはず」と言う。

　北欧ではすでに１０年以上前から雪合戦の大会が行われているが、中国では認知度が０に等しい。上海では現地の学生や一般来場者を対象にデモンストレーション。また杭州では札幌の旅行会社４社が共通商品（プレミアムツアー）を現地旅行会社に売り込む。もちろんオプションで雪合戦もできる設定だ。庵さんは「冬の胆振の観光の目玉になれば」と腕をぶしている。

◆中国観光プロモーション事業

　札幌市の国際観光誘致事業実行委員会、西いぶり戦略的観光推進協議会などの主催で１２月１７日から２２日まで、上海市と逝江省杭州市の２都市で実施。スキー講習会＆デモ、雪合戦デモ、雪上のゲーム、さっぽろ雪まつりパネル展などで道央圏の冬の魅力をアピールする。団長は札幌市の小沢副市長。

◆雪合戦国際ルール

　チームは監督１人、選手７人（補欠２人）。コートは１０メートル×４０メートル　。時間内に相手チームのフラッグを抜いた時点、または雪球により相手チーム全員を倒した時点で勝ち。競技は３分３セットマッチ、２セット先取で勝利。雪球は１チーム１セット９０個。

◆昭和新山国際雪合戦

　日本雪合戦連盟に所属する全国１９の連盟・協会で予選が行われ、上位チームが場してくる。今年の第１７回大会は参加１９０チーム、来場者は２万７０００人、延べ予選参加チームは２０００だった。

◆欧州選手権

　フィンランドのケミヤルヴィ市で毎年行われており、１１回目の今年は１０カ国、５０チームが参加した。

北海道日刊スポーツ