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BL小説感想日記

主にBL小説の読書感想。基本ネタバレ。
Twitter(chika3270)もよろしく。
ぼちぼち更新。

夢喰いの夢/chi-co

2014-12-10 09:22:40 | た行(作家名)
著:chi-co  絵:明神翼




大学生の志信は“夢喰い”という存在。人の好意を夢の中で食べ、
後に残るのは自分への嫌悪感や憎しみだけ…。
密かに想いを寄せる浅見との距離が近づいていけばいくほど、
その力には抗えず、彼の気持ちを食べてしまう志信。
夢の中では優しい浅見から冷たく突き放され嫌われて、
泣きたくなるほど傷つきながらも、彼への想いを諦めきれず、
何度も関係を築き直そうとするが―…。



これ好きだったー♪



大学生の志信は、
ある日、叔父から夢喰いの能力を引き継ぐのね。


「夢喰い」っていうのは、
家に富をもたらすけれど、
男女問わず自分に好意を持った人の夢の中に
入り込んでその人の持つ好意を全部食べるのね。
(家族を除く)

相手が目覚めたときには
自分に好意を持っていた記憶は消えていて
残るのはどうしようもない嫌悪感だけ。


でもしばらくするとそれは消えて、
また距離が縮まるんだけど、
好意が芽生えるとまた夢を食べて
嫌われるの繰り返し。


夢喰いは、意識的に
夢に入らないようにすることはできなくて
引きずり込まれるように夢の中に入るんだ。



夢の中のことは実はリアルで
キスすることもセックスすることもできる。



志信(受)は、浅見(攻)の冷たい態度に
耐えられるよう、せめて夢の中で
身体をつなげたいって思って、実際そうする。



一方、浅見は自分が志信を嫌ったり好きになったりすることに
違和感を覚えて思い出せるよう努力するんだけど
やっぱりそう上手くはいかなくて。


志信の健気さが良かったです。



夢喰いが役目を解放されるには
溢れんばかりの愛を注いでもらうこと、なんだけど、
そこまでは描かれてません。


最後、浅見視点の話が入ってんだけど、
そう終わったかあ、という感じで
完全なハピエンじゃないです。



でも、幸せを予感させてくれる終わり方。


あと、志信の弟くんが
志信のことを好きらしく、
その辺も萌えポイント高かったなあ。


脇キャラもいいのが揃ってるから
その辺の話も読みたかった。
特に叔父とその恋人(男)の関係とか!


でも最初の設定でつまずくと
馬鹿らしくなってしまうんで、
読む気分を選ぶかも。


私はあらすじ読んで、
ファンタジー脳になってるときじゃないと
読めないなと寝かせてました。



結果、良かった!



初読み作家さんだったけど気に入りました☆



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★5


2014年466冊目


いつかじゃない明日のために/高岡ミズミ

2014-07-19 17:48:02 | た行(作家名)
著:高岡ミズミ   絵:円陣蘭丸




ひとりきりの直哉のもとに、基継が帰ってきた。
かつて直哉たち母子の家庭に転がり込んで二年間ともに暮らし、
そしてまた突然いなくなった基継―。
幸せな日々を忘れられずにいた直哉は、十年前のあの日に
彼が姿を消した理由も問い質せぬまま引き留め、
再び家族として暮らし始めるが…。
商業誌未発表作&書き下ろしSSを収録し、待望の文庫化!!



おっと~。
これは面白いんだけども私の萌えツボからは
ちょっと離れたところにある話でした。




直哉は母子家庭だったんだけど、
その母を亡くし、食べていければいいや
とコンビニのアルバイトで生計を立ててる青年。


なんだろう。
すごく覇気のない子なんだよね。


夢もないし過去に囚われてるし
なんだか気の毒な子。


しかも、ゲイなのに
キス以上のことをしようとすると
吐いてしまうとう難儀な体質。



そのくせ、アルバイト先のモテ男・瀬戸くんに
告白されたら流されるようにOKしちゃって
結局、瀬戸くんを傷つけるあたり
どうも好きになれないキャラだったなあ。



一方、基継の方は
これまた変態さんでして。


当時10歳だった直哉に
キスしまくりでしたから。


自分のなかの劣情に気付いて
直哉の前から姿を消したっていう
どうしようもないやつ。


しかも、直哉が瀬戸に迫れれてるの見て
瀬戸を殺しかけるからね。
どんな独占欲wwwこえーって。



くっついてからは甘々でした。
書下ろしは基継視点です。
最後に瀬戸くんのSSが入ってるけど
あまり救われてないかなw



瀬戸くんのスピンをぜひ読みたいです。



★3
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情熱の飛沫/遠野春日

2014-07-06 16:10:39 | た行(作家名)
著:遠野春日   絵:円陣蘭丸


自分を金で買い、極道の世界から救い出してくれた精悍で
寡黙な若き実業家の遥と、寄り添うように秘書として仕える佳人。
ある日、佳人はかつての級友・赤坂と偶然出会う。
その彼が麻薬取締官の身分を偽り、遥が懇意にする極道が集まる
船上で再会し、佳人は驚く。赤坂が潜入捜査をしているという秘密を抱え、
愛する遥にもそのことを伝えるべきか、ひとりで悩む佳人。
そんな佳人を見守りながらも、素っ気ない遥の態度には優しさが垣間見え…。



「ひそやかな情熱」
「情熱のゆくえ」に続く
情熱シリーズ第三弾。

しばらく積んでました。。。


第一弾は出会いとなれ初め、
第二弾は絆の確認、


といった感じで萌えたんですが、
今回はなんだかまったくと言っていいほど
ピンとこなかった。


佳人がぐるぐるしてんのも
それを分かってて見守る遥もいいんだけど、
マトリの赤坂がウザすぎて間抜けすぎてイライラ。
そんなやつ助ける必要ねーじゃん!とか思っちゃう。


あと、遥もいい加減その無口やめなって。
寡黙な攻めは好きだけど無口は好きじゃない。


会話のない沈黙もいまでは居心地良くっていう
設定なんだろうけど、こちらとしてはつまんなーい。



でも、私の好みからはずれまくってるだけで
この作品に萌える人が多いのは分かります。。。

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★2

片思いアライアンス/月村奎

2014-06-30 19:07:19 | た行(作家名)
著:月村奎   絵:穂波ゆきね



大好きだけど、恋人になりたいけど、片思いがいい!?

家柄がよくて、ルックスが完璧な王子様。
だけど、つきあってみると意外につまらない、期待はずれの男。
その結果、いつもふられてしまう・・・
広瀬悠馬はそんな自分にうんざりしていた。
だから、バイト先のカフェの店長・久保寺に恋をしたとき
気持ちを悟られてはいけないと決めていた。
片思いなら、絶対に傷つくことはないはずだから。
それなのに、久保寺から告白されて!?
好きだけど、嬉しいけど、でもつきあえない!!?




悠馬が可愛くて可愛くて~。
まるで女子中学生みたいな乙女脳。


片思いなら永遠に続けられるからって
大好きな店長からの告白を断っちゃうのね。


断っておきながら
店長が他の人と仲良くすると嫉妬するし
DTのくせにセフレならOKとか言うし
ばかばかばか!ww


店長も店長で30歳にもなるのに
悠馬に対してはアホっていうか
こちらもこちらで
物分りのいい大人に見られたくて
ムリしちゃうんだよね。



2人とも自分のなかで
こうしたらいい、ああしたらいいって
自己完結して嘘ついて誤解しあって
ぐるぐるしちゃうの。





最近、王子様設定の本を
読むことが多くて飽きてたんだけど
これは家柄と顔だけが良くて
中身残念な子だったから面白かったな。



絡みのときに店長が
途端にオッサン臭く言葉攻めするのも
良かったっす(笑)。

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★4

スリーピング・クール・ビューティ/鳥谷しず

2014-06-24 08:03:48 | た行(作家名)
著:鳥谷しず   絵:金ひかる



新米弁護士の悠莉が離婚協議のため面会を申し込んでいるのは、
警察官僚の灰音。だが尊大で冷淡な男はなかなか会ってくれず、
たまたま遭遇した外出先ではひどい仕打ちをされてしまう。
なのにある夜、雨に打たれて彼を待っていた悠莉は、
灰音の部屋に招き入れられた。そして、うたたねをする灰音の
綺麗な顔を見たとき、その唇に引き寄せられ…?



弁護士の悠莉が一人でぐるぐるしちゃう話。


灰音はゲイで最初っから悠莉狙い。
雨の日に部屋に入れたのも下心があったから。
だから、悠莉のほうからキスされた
灰音にしたら内心ウホウホの展開なんだけど、
なんせ悠莉はまだ童貞でねんねだから
思わず逃げ出しちゃうのよ。



悠莉は、なんでキスしちゃったんだろうって
ぐるぐるぐるー。
んで好きだって結論出しても
相手は男だしって、るぐるぐるー。


灰音は嫁とはうるさい親戚関係を
黙らせるための偽装結婚だったので
お互いに真剣に付き合いたい相手ができたら
別れるっていう話になってたんだけど、
そうとは知らないから、ぐるぐるぐるー。



くっついてからも
デートしてない、これじゃ愛人だ!セフレだ!
ってバカなこと考え始めて、
デートしようって言うんだけど却下されて、
愛されてないんだってぐるぐるぐるー。


そして、しょうもないことで灰音を怒らせて
尿道責め、放尿プレイを強要されたりして
あらら、です。



んで、部屋を飛び出したんだけど
フォローの電話がないっていって
またぐるぐるぐるーwww



久々に合鍵で部屋に入ったら
灰音が綺麗な男性を連れて帰ってきたもんだから
またぐるぐるぐるー。



とにかく、
一人でぐるぐるしちゃって、
でも程よいぐるぐるなので
イライラはしないけど
ホント馬鹿だなって思うw



でも、灰音はちゃんと
それはもう100回くらい「愛してる」って言ってるし
「一生一緒にいよう」って言ってんだぜ。
それでセフレはないだろうwww



恋愛経験値の低い
おバカな童貞君の
ぐるぐる話でした(笑)。


内容軽いから
気分転換にさらっと読めます。

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★3

甘い運命/高遠琉加

2014-06-18 23:01:31 | た行(作家名)
著:高遠琉加   絵:麻生海



高校生の樫崎一は、子供の頃から感情を押し殺して生きてきた。
しかしアパートの隣人・ゆきと知り合ったことがきっかけで
傷害事件を起こしてしまう。社会復帰しても生きる意味を見いだせない一。
そんな時再会したのが、高校時代の担任・湯原だった。
わけありな赤ん坊・海を理由に乞われて始めた同居は、
一に初めて家族のあたたかさをもたらしてくれた。
しかし、湯原がいつか結婚するかもしれないと
思うたびに一の心はざわついて…。 




「愛と混乱のレストラン」のスピンです。



これはねー、重くて切なくてグッときました。


耳触りのいいことばかり言う
担任教師・湯原に一は心を開けずにいたんだけど、
相手のペースに乗せられて同居し、
いつの間にか湯原と海の生活に巻き込まれる。


そこで初めて安らぎを覚えてさ。
でも海が本当の父親に引き取られて出て行ったあと、
もう自分がここにいる理由はないなと思っちゃう。
でも、その時、強烈に湯原への想いを自覚してね。



一もいいんだけど湯原も良かった。
どっちかってえと湯原に感情移入したかな。
いい年こいて元教え子、しかも男相手に
欲情なんてなかなか思い切れないよね。


それで及び腰になる湯原が
たまらんっす。



BLとしては絡みも少ないし
萌えも控えめだと思うけど、
人間ドラマ風味のBLとして読むと
すごくハマると思います。


一が幸せになってくれて
良かったなあと思うのでした。

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★5

男子寮の王子様/田知花千夏

2014-06-01 09:20:57 | た行(作家名)
著:田知花千夏   絵:高星麻子


大人しくてか弱い圭を守るのがおれの役目だ―
従兄弟同士で共に育った翔太と圭。
ずっと一緒だと思っていたのに、ある日、
圭が全寮制名門男子校に進学してしまう!!
ところが、圭を追いかけて高等科に入学した翔太が
再会したのは、才色兼備で微笑みを絶やさない、
学院の王子様な圭。しかも二人きりの部屋では
態度が一変!冷たい眼差しで
「やっと離れられたと思ったのに」と告げられて!?




この著者の「独占欲」が
すごく好きだったので
期待して読んだのだけど、


やべー。
まったく萌えセンサーが
反応しねえ。。。




「男子校」「男子寮」「従兄」



おいしい設定なのに
まったく心が動かなかった。



圭は思慮深くて感情を表に出さない。
逆に翔太はストレートに出すタイプ。


圭にしてみりゃ
翔太はウザくて仕方ない性格してんだよ。
んで、翔太は
圭と両想いだと信じ込んでて
何くれとなく圭の世話をする。


それが圭にしたら
またウザったくて仕方がない。



まあ、「ウザい」=「好きの裏返し」


みたいなもんなんだってのは
読んでてすぐ分かるし
やきもきもクソもなかった。


圭の生い立ちや家庭環境が
彼の性格に大きな影響を与えていて
それも物語に大きく関係してくるんだけど、
でも受けも攻めもキャラが好みじゃなくて
やばかった。



圭の恋人として登場する
葵先輩の存在も
どうせこういうことでしょ
ってオチ見えてるし。


なんだかなーでした。


決して面白くないわけじゃなくて
私の萌えと違ったって話です。
好みの問題ですな。残念。

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★2

専属契約/橘紅緒

2014-05-26 15:00:16 | た行(作家名)
著:橘紅緒   絵:北畠あけ乃


常磐彗、16歳。性別、男。ある朝、女優であり
母である各務子夜子に呼び出され、
少女のふりをしてCMモデルを引き受けることになる。
本当は引き受けるつもりはなかった。けれど、傲慢な
カメラマン・静竜之介との出会いが彗の闘争心に火を付けた。
才能溢れる静に惹かれる彗。静は少年である彗を抱き、
モデルの「彗」が実は男であるという秘密を守ることを条件に
彗と専属契約を結ぶ。自分以外に写真を撮らせるな!と。
恋を知り成長していく彗。
それは別れが近くなることも意味していた……!?



少女のような見た目の彗。
コンプレックスだったけど、
そのルックスのおかげで
静と組めるなら文句はなかった。


だけど、
16歳の彗は成長期。
そのルックスが長く持つわけはなく…。





基本、主人公が
一人でぐるぐるしてる話なんだけど、
相変わらず無駄がなくて
流れるような文章に
知らず知らず夢中になってました。


女装ものって嫌いなんだけど
これは大丈夫でした。



ただ、静がなんでそこまで
彗に惚れたのかがいまいち納得できない。


だって、アラサー男が
16歳に夢中になるってなくない?


年ひらきすぎだよ。
ショタコンかよ!って、なあ?



でも、大人だから
弱い彗をいろんな意味で
守ることができるんだなと思ったりもして。



んー、でも16歳って、犯罪じゃん!
せめて18歳くらいの設定にしてほしかった。。。

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★3

R134/橘紅緒

2014-05-23 09:08:45 | た行(作家名)
著:橘紅緒   絵:高星麻子


「俺だけ見て、俺にだけ話して、俺だけに
優しくしてればいいんだよ」四年前、
白倉梓朗は幼馴染みで誰よりも大切な麻也を守るため、
留学を決意した。そして今日、麻也のもとへ帰ってきた。
けれど、梓朗の留学を裏切りとしか考えられなかった麻也は
「一生おまえの顔は見たくなかった」と梓朗に告げる。
一緒にいることに慣れすぎていたふたりの別離。
それは互いに不安とより強い独占欲を抱かせもした。
麻也を誰よりも理解しているのは自分だ、
絶対的な自信を持っていた梓朗だったが―…。



マヤは、過去のトラウマのせいで
セックスに対して嫌悪感を持っていた。


そんな彼を中学生の頃に救い
守り続けたのはシロ。


いまではトップのショーモデルのマヤは
シロに執着するあまり他のことは目に入らない。
そんなマヤに危機感を覚えて
社会で生きていくすべを身に着け
マヤを守るたに留学し、いったん
マヤから離れたシロだったけど、


離れている間に
マヤは中学生の子ユウを拾い、
自分の傍から離さず面倒を見ていた。


かすかな違和感。


だけど気にしないようにしていた。
そして、マヤのことが好きだけど
好き=セックスとならないマヤの傍で
悶々とすることがやがて苦痛になってきて…。



そんな時、
マヤのトラウマを刺激する女性が現れ…。



なかなか面白かったけど、
ユウの正体が明らかになった後の展開が
なんとも消化不良。
もうちょっとページ数を割いて欲しかった。



ユウの正体は
シロにとっては衝撃以外の何物でもなく、
そこの葛藤をもっともっと読みたかった。


という不満はあるものの
それでも面白いので
読んで損はなかったです。

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★4

オーバーザレイン/橘紅緒

2014-05-23 08:57:05 | た行(作家名)
著:橘紅緒  絵:高星麻子


初めて出逢ったとき、穂積は高校二年、結は中学二年だった。
再会したとき、穂積は大学二年、結は高校三年になっていた。
そして、現在。字幕翻訳家として活動を始めた穂積は、
半年ぶりに日本に帰国するのだが…先輩と後輩。
家庭教師と受験生。それから―、
何度でも繰り返し恋をするふたりの物語、誕生。



穂積(受け)は、
人との会話やさっき自分がしていたことなど
何気ないやりとりが病的に頭からすり抜けてしまう。

たった一人だけ興味を抱き
すべて覚えていたのは
後輩の結(攻め)のこと。


高校の時に出会い、
それから離れてしまっても
再会すれば一瞬で思い出す。
でも離れるとまた忘れ
そしていったん思い出すと
情緒不安定になるほど
湯水のように記憶が溢れる。


穂積はいろいろなことが思い出せなくて
何か大事なことを忘れているようで
文章もそんな穂積の抜けそのままなので
最初はどういうこと?って戸惑います。


冒頭の
雨の降るシーンが好きだという映画も
誰が好きだったから覚えていたのか。


普通なら結のことだと思うのだけど、
最後まで読むとそれは違った。


結に異様に興味を持ったのも
そのかすかな映画の記憶のせいで、
おっとミスリードされたぜ!ってなる。



読者に疑問を持たせて
最後の最後で答えを見せる
この作者のお得意パターンで
私はまんまとハマりました。


文章も相変わらず
キメッキメで
雰囲気がたまらなくいいです。


逆にこの雰囲気を狙いすぎと感じる人には
最後まで読むのは苦痛かもしれませんけどねー。

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★5

唇で壊される/橘紅緒

2014-05-20 08:07:25 | た行(作家名)
著:橘紅緒  絵:奈良千春


かつて年上の男との恋愛に傷ついた神流柚槻は、
以来本気で誰かを好きになることができなくなっていた。
キスまではいい。でも、それ以上は許さない。
そんな柚槻の周囲には何人もの遊び相手がいた。
けれど、丘智周と出会ったときから、なにかが変わり始めた。
誰にでも優しく接し、相手をその気にさせる智周に
恋人が途切れることはない。そんな男に本気になってはいけない。
そうわかっていても、惹かれる心は止められなかった。
つきあい始めたふたりだが、好きになるほど不安と寂しさは深まっていき…。



素直になって
言葉を尽くせば上手くいくのに
過去のトラウマから
それができないカンナと

育った環境のせいで
天然ちゃんの人たらしになり
恋人を傷つけていることに気づかないチカ。


臆病ものカンナと
自分が寂しがりだと自覚できてない
チカのやりとりが
なんだか切なくて
胸がきゅうきゅうなりました。

あと、相変わらず
奈良千春さんのイラストが素敵すぎ。


でも
レビューでは評価は真っ二つみたいですね。



ダメな人の意見は
雰囲気「だけ」ってのが多いようで…。



でも、雰囲気って大切じゃない?
作家さんの個性だしさあ。


それがダメなら
相性の問題ってだけな気が。



「つまさきにくちづけを」も好きだったし
集めようかなって思いました。


ただ、古本だと
在庫がほとんどない。


アマゾンか池袋で買うしかないな。
はう~。

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★4

フォーラヴァーズ、ワンナイト/高岡ミズミ

2014-05-17 13:00:36 | た行(作家名)
著:高岡ミズミ   絵:嵩梨ナオト


典孝は、建築事務所の営業社員。
誠実に仕事をこなしているが、その反面、
型にはまった一面もある。酒は飲まない、
煙草も吸わない、恋愛面でも失敗なんて
もちろんないし、恥知らずなゲイには虫唾が走る―
そんな典孝のもとへ舞い込んできたのは、
ゲイバーのオーナーからの改装依頼。
訪れたゲイバー『PussyCat』で出会ったのは、
キケンな夜の匂いがする、眉目秀麗なバーテンダー&
妖しげな客たちだった!男たちの思惑が交錯する、
ワンナイト・ラブストーリー!



帯に「3人がかりじゃどうしようもない」
って書いてあって、
こりゃ4Pの乱交ものだ!
って興奮したんだけども、
ちょっと様子が違いましてん。。。



典孝は、学生時代に
友人だと思っていた男に
迫られた過去からゲイが嫌い。


営業先のゲイバーで、
ノンケのバーテンダー佐倉だけが
味方のような気がして頼りにしてたのに、
彼はバイセクシャルだった…!



佐倉の忠告も聞かず、
常連客2人に飲まされた典孝は
ラブホテルに連れ込まれてしまう。

佐倉と常連客の2人に
危うくやられかけた典孝だけど、
佐倉の気まぐれで助けてもらう。



窮地に陥れたのが佐倉なら
救ってくれたのも佐倉。


凄味のある色気をまとう彼に
典孝の気持ちは妙にざわめく。



一方、佐倉は、
典孝の目を引くキレイな容姿に加え、
生真面目な性格が気に入り、
酔った典孝を襲う気になれず助けてしまう。


いつもなら
気持ちよければ相手の意思など
どうでもいいと思うのに
典孝相手では調子が狂う。


そのうち、
本気で惚れてるのだと気づいて。。。



帯の煽りに釣られて買ったけど
中身とのギャップが激しい。
でもストーリーだけ見れば
なかなか好みの話だった。


特に、典孝のことを考えるあまり、
他の相手と適当にエチしようとして
萎えてしまう佐倉には笑ってしまった。


典孝もなんだかんだで
佐倉のことが気になって仕方ないし
でも出会いが最悪だったから
信用できないしで
ぐるぐるしちゃうのが可愛いっす。



モテモテの攻めから
特別扱いされる受けは理想だなあ。



あと、典孝が
常連に騙されて
ヤバいことになるんだけど、
それを助ける佐倉もかっこよかった。



けどなー、
もっとえげつない話だと思ったから
肩透かしくらったよ。



あと、上司がやたらと
典孝を構うんだけど、
それはそういう意味合いで
っていう設定の方が萌えたかも!?



最後は可愛いカップルになっちゃって
なんだかもう!ってなりました。

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★3

50番目のファーストラブ/月村奎

2014-05-16 19:18:53 | た行(作家名)
著:月村奎  絵:高久尚子


美貌の社長令息・山下瞬介の趣味はセックスだ。
中三から二十歳の現在まで、49人の女と楽しくやってきた。
ある日瞬介は友人の翔から彼の兄・健に引き合わされる。
平凡そうで案外曲者の健は瞬介の癇に障り、
この男をぎゃふんと言わせてやると決意。
色仕掛けで落としたところを手ひどく
振るつもりで健に接近する。けれど健を
メロメロにする予定が、瞬介のほうが健に
どきどきするようになり…?
曲者リーマン×小悪魔大学生の、純情メモリアル・ラブ。




これねー、
とにかくヤリチン大学生の瞬介が
可愛くてたまんねっす。




女にモテモテの
ノンケくんで
セックスと愛情は別、
特定の相手は作らない、
愛なんて幻想。


って思ってるのに、
次こそは運命の相手かも?
ってふと期待しちゃう
ピュアなとこがあるの。


母親がシングルマザーで
男をとっかえひっかえしてるから
恋愛に冷めてるんだけど
冷めきってないところがあってさ。


斜に構えてるくせに
純情でマザコンで
基本、悪いことができないタイプ。


だから、健をぼろくそにしたいのに
気が付いたら
健の余裕たっぷりの態度と
包み込むようなおおらかさに
次第にのぼせてしまうのね。


健も健で、
瞬介が何か企んでるのはお見通しで
分かったうえで振り回されてやってる
って感じがかっこいい!


設定あらすじだけ見ると
嫌な受けかなって思ったけど
読んだら全然違った。


ほんと受けはガキでバカ。
もう愛しくてしょうがないね。
本気の恋愛をしたことないから
健が初めての恋の相手で
だから今までと勝手が違って
無様な姿を晒してしまうのが
もうもうもう!




ノンケがずぶずぶになるの
大好物ですから
私としては大満足の一冊です。

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★5

つまさきにくちづけを/橘紅緒

2014-04-30 19:24:16 | た行(作家名)
著:橘紅緒  絵:佐々木久美子


かつてスターダンサーだった秋穂律は、
いまや新進振付家として活躍している。
ある日、彼が代表を務めるプリュームカンパニーの
入団試験にひとりの青年が現れた。律を睨みつける不遜な態度、
そして卓越した才能。彼、エースの踊りは律の理想そのものだった。
ダンサーには二度と恋をしない。かつての経験から
そう決めていた律だったが、エースには惹かれずにはいられない。
自分はエースに嫌われている、そうわかっていても。
ある夜をきっかけにふたりの関係は変化したはずだったのだが―。



読んで真っ先に口から出た感想…


「エロい」


でした(笑)。



エチ描写がハードとか
そういうんじゃないんだけど
なんかエロを感じる。


文章全部がいちいちキメキメで
色気があるんだよね~。
気が付いたらいっきに読んでました。


酔った勢いで一夜を共にして…
ってところから話は動くんだけど、
それぞれに抱えてるものがあって
なかなか上手くいかない。


律がやたらモテるから
それもすれ違いの一因になったりして
ハラハラしちゃう。


お互いの才能に惹かれあって
っていうのも素敵設定だしさ。


んで、読み進めたら
エースの想いがどれだけ深いのか
よく分かるエピソードが控えてるし
これは買って良かったなと。


気になってた作家さんだったけど
一冊も読んでなかったんだよね。
他のも読んでみようって思いました。


中表紙のイラストも
すげツボりました。

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★5

愛しのアンラッキー/田知花千夏

2014-04-30 12:30:15 | た行(作家名)
著:田知花千夏   絵:深井結己


「あげマン」ならぬ「あげシリ」を持つ男
高良脩は、付き合った男に必ず成功を与えるが、
それに満足した男たちは、皆彼のもとを去っていった。
挙句の果てにゲイの間で有名になり、
シリを目当てにされることも!脩はすっかり
恋愛不信になってしまう。そんな時、
改築を依頼された家主の鉄平にも、
好きだと言い寄られて怒り心頭の脩。
しかし、鉄平は無類の不運体質で、目が離せなくなり…。



不幸体質だけど前向きな学生×あげ尻の建築家。



設定がもうすでにバカらしくて
期待して読みました。

鉄平の不幸体質の説明も
脩の恋愛不信ぶりも
やりすぎ感がなくちょうどいい塩梅。


ノンケの鉄平が
なんで自分に一目ぼれしたのか
まったく分からない脩と


ゲイの間での噂を知っていて、
それが脩二への興味のきっかけだったとはいえ
想いはホンモノの鉄平。



バレたら痛いことになるのは
目に見えているのに
ついつい読み進めてしまう。



んで、
「あ~、やっぱりそうなるよね」
と嘆きながらまた読み進める。


不信がすぎても
誤解がすぎても
不幸がすぎても

うざい話になるところだけど、
そこは上手くコントロールされてて
小気味よく展開しました。


なんせ鉄平の不幸体質が
半端じゃないから
脩にしたら
俺のあげ尻でどうにかなるらしてやろう
ってなる。


鉄平は、
前向きだけどなんか抜けてて
でも素直で憎めなくて
かなりツボなキャラでした。



脩はぶっきらぼうで
恋愛はごめんだといいながら
愛にあふれたヤツで
こちらもいいキャラ。



後半はちょっとウルっときたりして
楽しめました。



バランスが良かったです。

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★4