水色エーテルの感想。
百合姫コミックス。
黒霧操さんの短編集!
帯コメントには、
「わたしを砕く、あなたの全て。
胸が痛くて、苦しくて、でも求めて・・・
少女らの心模様を切り取った読み切り短編集」
とのこと。
全6篇が納められていますが、
どれも非常に素晴らしい百合作品です。
美瑠ちゃんとのぞみちゃんの切ない関係。
美瑠ちゃんのような人気者の女の子は自分にはまぶしすぎて。
でも、そんな子だからこそ、ずっと一緒にいたかった・・・!
という訳で引っ越し先まで遊びに行ってしまい、自分の想いを再確認するのぞみ。
この二人の未来は・・・!
お嬢様・さゆりと使用人・マチの関係も非常に良かったですね。
身分を超えた、ちょっと変わった愛情関係。
しかし、さゆりは嫁いでいってしまう・・・
愛するが故に、わかっているが故に、引き裂かれてしまう二人・・・
こういう儚い作品は大好きです!
リカと奈緒のお話では、
相手の事を人形のように見たくない、というのを人形のように見て欲しい、
という噛み合ってるんだかどうなんだか、という微笑ましい関係ww
でも、この二人の関係が個人的に凄く好きでした。
「大事に想われたいからこそ、愛でられたい・大切にされたい」
この想いこそ、どの百合作品にも言える純粋で儚い想いなのではないかと思います。
シガレット≠チョコレイトと、茜色コンフィチュールは、
茅と真美のつかず離れずな関係がなんとも微笑ましいです。
なんだかんだ言ってお互いの事が気になって仕方ない、
というか素直になれないお互いへの想い、というのが非常に良いですね。
個人的に、このページが二人の関係性を非常に上手く表しているように感じました。
茜色~の方では、酔って素直になった真美が非常に可愛らしいですね・・・!!
溺れる金魚もまた、非常に百合百合しくて素敵なお話なのですが、
フツーではない感覚に悦びを覚える望子がなんとも・・・良いですねww
百合作品って、単純にハッピーエンドだけじゃなくて、
切ない終わり、儚い幕切れ等、様々な展開があると思います。
しかしそれこそが百合作品の最大の魅力であるとも言えると思います。
黒霧さんの作品は、繊細な絵柄が非常にそれらを上手い事表現されていると思います。
百合好きには是非ともオススメしたい一冊ですね!