水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

水面に揺れる朱い月がとうとう灯って

2020年05月31日 18時28分16秒 | エッセイ
 愛ある身を浮かべて  あなたとふたり午後にたゆたう  浮見堂  海上を渡る曲線上のロマンス  ここはまるで愛い秘境  揺れる平面上にやっと開いた、今年の華  あなたと漏らす吐息  あなたと歩く朱い道  まるで海に浮かべた一枚の絵画のような  あなたの瞳に映る朱い四阿  この海の上を渡る橋のように  僕とあなたの心を繋いでくれ  海を漂う憂き身のように  寄る辺なく生きてきたこれまで . . . 本文を読む

心ひとすじ通る未来

2020年05月31日 18時24分01秒 | 詩編
 心ひとすじ通る未来  私が私であるために幾万もの命が光った  夢を追いかけるその眼に映る青い風景  逃げない  逃げない  迫りくる煩雑な事柄から逃げない  当然の言葉が  喉につかえて出てこない  その言葉を追え  その言葉を探せ  丁寧に  後味よく部屋の片づけを終えれば  解消する凝り  ひとすじの未来が  心と身体の真ん中を通る  その声を聴け  その声を聴け . . . 本文を読む

荒くれ愛に身繕うとは

2020年05月10日 18時24分43秒 | 詩編
 ほんとうに楽しいこととは  照る路地の夕日  見ていて懐かしくなる  蜂蜜色の路地  積み上げられたロジック   苦労人の拵えた交響曲を  聴かずして何を語る    大都市の呼吸のはざま  健やかなる意志の踊る路地を行け  美しくない僕  鏡に映る僕  美しい空になりたい  美しさに敗れ  だが  それでも美しく咲き誇る仮名であれ  名を知らぬ不知火海の  凪を見つめるように  世界悪 . . . 本文を読む