愛ある身を浮かべて
あなたとふたり午後にたゆたう
浮見堂
海上を渡る曲線上のロマンス
ここはまるで愛い秘境
揺れる平面上にやっと開いた、今年の華
あなたと漏らす吐息
あなたと歩く朱い道
まるで海に浮かべた一枚の絵画のような
あなたの瞳に映る朱い四阿
この海の上を渡る橋のように
僕とあなたの心を繋いでくれ
海を漂う憂き身のように
寄る辺なく生きてきたこれまで . . . 本文を読む
心ひとすじ通る未来
私が私であるために幾万もの命が光った
夢を追いかけるその眼に映る青い風景
逃げない
逃げない
迫りくる煩雑な事柄から逃げない
当然の言葉が
喉につかえて出てこない
その言葉を追え
その言葉を探せ
丁寧に
後味よく部屋の片づけを終えれば
解消する凝り
ひとすじの未来が
心と身体の真ん中を通る
その声を聴け
その声を聴け
. . . 本文を読む
ほんとうに楽しいこととは
照る路地の夕日
見ていて懐かしくなる
蜂蜜色の路地
積み上げられたロジック
苦労人の拵えた交響曲を
聴かずして何を語る
大都市の呼吸のはざま
健やかなる意志の踊る路地を行け
美しくない僕
鏡に映る僕
美しい空になりたい
美しさに敗れ
だが
それでも美しく咲き誇る仮名であれ
名を知らぬ不知火海の
凪を見つめるように
世界悪 . . . 本文を読む