goo blog サービス終了のお知らせ 

ちゃりけん

自転車・旅・音楽

I can't live without a rose.

試走報告3/4 BRM630宮城600奥只見

2018-06-27 | BRMブルベ


3/4編  PC3(295.4㎞)からSP2(392.2㎞)



【PC3からSP2】

295.4㎞ PC3 ローソン小千谷駅前店 21:02着


自分の設定予測時刻は21:30だったので30分ほど早く着けた

クローズは23:40なので2時間38分の貯金

普通なら余裕の貯金だが、この後に樹海ラインが控えているので十分とは言えない


311.5㎞まで往路を戻る。当日は参加者同士でスライドできる唯一の場所だ

 

2㎞ほどでJR小出駅

まだ電車があるのかタクシーが数台止まっていた

只見線の始発駅。青春18キッパーとしてはとても思い出深い駅だ

只見線はとっくに最終電車到着済みだが上越線の長岡発上り最終は23:50まであるようだ

ただし石打駅が終着駅らしい

只見駅での駅寝は難しそうな感じだった


更に進み魚野川に架かる橋を渡ると一気に街になる

長いアーケード街があるが・・・店は全部シャッターが閉まっていた

コンビニも見つけられなかった


やがて街が終わりそうになり焦ったころ、「井口」交差点の先に左側にセブンイレブン、

そしてその先「吉田」交差点の先右側にローソンがある

317㎞付近だ

この先140㎞先の田島セブンイレブンまで自分はコンビニを見つけることが出来なかった

補給食と水を購入

2つあるボトルの片方には天然サイダーが満タンなのでもう1つのボトルを満たし

残った水は飲めるだけ飲んで、更に残った水で頭や腕を洗った


時刻は23時になろうとしていた

このあたり立派なバス停が多くある

仮眠場所は湯之谷の道の駅か、大湯温泉の旅館などが最適かも知れない

このまま枝折峠を登ったのでは睡魔に襲われて危険と判断


駐在所があったので断ってからにしようと思ったが、灯りが消えていて就寝中らしかったので

起こすのもかえって迷惑だなと思い声は掛けなかった

駐在所から一番近いバス停で休ませてもらった

うとうとしてる間に職質も受けず近隣の方も誰も来なかった。と思う

旅の経験からすると困ったときにはお巡りさんに相談するのが一番

ぜったい、とは言えないが多くの場合親切にしてくれるので試す価値はある


寒いのと体中が痛いのとで目が覚めたのは3時間後だった

重い体を動かし意を決して再出発

眠気はゼロだ

2日目の始まりだ

少し走ると「奥只見レクレーション公園」という大きめの公園があった

そのすぐ先に「大湯温泉」という温泉街があった

凄く雰囲気のいい街並みだった

「待合所」という小屋の左側を降りてゆくと足湯があった

誰もいないが「ご自由に」という看板があった

24時間開放しているのかも知れないがもしかしたら夜間は立ち入っちゃいけないのかも知れない

ベンチにもわざわざ、「どなたでもお座りください」なんてのも書かれていた

ーーーー

余談ですが

本番の日には大勢になるのでちゃんと宿をとるとか公共施設で仮眠する場合は

前もって承諾を得た方がいいと思います

帰宅後に調べたら大湯温泉で素泊まりで23:30までチェックイン可能な宿もあると知りました

自分もそこに泊まればよかった。後の祭りですが・・・

大湯まで行かずとも湯之谷温泉郷にはたくさんの宿があるので

連絡すれば深夜のチェックインチェックアウトも可能なところがあるかもです

小千谷や小出もビジネスホテルはあると思います

ーーーー

 

いよいよこのブルベ最大の難関「枝折峠」に取り掛かった

序盤こそ大したことないなんて余裕をこいていたが

赤いスノーシェッドを抜けたら10パー以上はあろうかと思われる急登

しかもだんだん傾斜がきつくなる

スノーシェッドがふたつ並んでる辺りで休憩


汲んできた天然サイダー飲むか!

ボトルに手を伸ばして一口・・・

なんだこれ!半日持ち歩いたサイダーは炭酸全部抜けてただの水

いや、ただの水ならいいけど、臭くて飲めない

硫黄と鉄と錆びみたいな味

とても飲み込めない

なんだよーこれでコーヒー淹れたり米炊くとうまいとか言ってた人いたのに、

こんなんで米炊いたらまずいに決まってんだろ!

何のために100㎞も200㎞も750㏄も運んで来たんだろう

ううう

ジャボジャボと樹海ラインのアスファルトに沁みてゆくex天然サイダー

やべえボトル1本しかなくなった

大事に飲まなきゃ(涙)


息を整えて最後の一番きついところ。スタッフの記録では14%あったとか

2時間かかってしまった

やっとやっと枝折峠1065ⅿ

駒の湯山荘分岐から10kmで標高差740mもあった。

ここで行われるヒルクライムはさっきのレクレーション公園からの13.6Kmらしいが

チャンピオンクラスは36分で登りきるらしい

車か・・・


枝折峠の気温はわからないが吐息が白かったので6~8度だと思う

3時45分 また借金暮らしの始まりだ 1時間10分お借りします

身体が冷えぬうちに下山開始

鳥居群の赤いスノーシェッドを抜け標高900まで落ちたら完全に雲の中に入ってしまった

真っ白けで何も見えない

寒くて、脱いでたゴアレインを上下着込む

銀山平に着いたら雲を抜けて晴れてた

不思議なことに雲は標高900から800の間だけ。しかも降りてきたところにしか雲はなかった

自販機がありあたたかい缶コーヒーで手を温めながら景色を見た

お茶を空のボトルに移して、どうにか水分補給は間に合いそうだ

(沢の水はお腹の弱い方は飲まないほうがいいらしい)


谷間なのでまだ朝日は出ないが辺りは白々と夜が明け濃い緑の樹海と碧の湖面が神秘的だ

遠くにも標高900mあたりに雲がかかり山が朝もやに煙っていて綺麗


仮眠後からここまで、一台も車が走っていないことに気づく

遊覧船待合所の駐車場に乗用車がいたほかは車の影さえ見ていない




洗い越し区間は奥只見湖が見え隠れし徐々に朝が本物になってゆく

車も見ないが動物もまったく見ない

リス一匹出てこない

ただ鵺(ぬえ)だけがひっきりなしに鳴いている(正式名はトラツグミ)

夜が明けてるというのにあの独特な、女のすすり泣きみたいな声で鳴く

グミ沢トンネルは真暗で不気味だったが、それよりも車が全くいないことの方が不気味だった

元来お化けとかは見たことがない性だが、この奥只見湖に関してはお化けも動物も出て来ずに

ある意味覚悟してたのに平和すぎる

走り屋はいなかったが、鵺がやかましかった。いったい何百羽いるんだ?

誰一人いない自分だけの道を進んでゆく

そのとき!湖面に船が見えた

モーターボートより大きいからもしかしてあれが遊覧船か?銀山平から尾瀬口までの定期船かも知れない

その船の後ろにはⅤ字型の水紋が広がり、それもまた神秘的な姿をしていた

鏡のような湖面に船の軌跡のみが模様を描き出していておもしろい

素晴らしい景色なのだが、ふとなぜおれはここにいて、自転車なんかのってるんだろう

どこまで走ってもここから抜け出せないのじゃないだろうか

それならそれもいいな。ずっとこのままでもいいな

疲労がたまってたせいだろうか

頭の中は幸福感でいっぱいだった

たぶん、にたにた笑ってたかもしれない(誰にも見られなくてよかった)


奥只見湖の洗い越し区間が終わると、細くてきれいな川が流れている脇を進む

鷹ノ巣には山小屋がいくつかあり客の車が数台ずつ泊まっていたがまだ寝てるのか人の姿はない


そのすぐあと!やっと人がいた!

ハイエースの隣にテントを立ててお湯を沸かしてる人がいた

渓流釣りだろうか

おはようございます!と声を掛けたが、きょとんとした顔をしてる

きっとなんでこんな時間に自転車?って不思議に思ったのだろう


銀山坑道跡までやってきた

十二山神社と、供養塔に手を併せたあと、一本入れた

坑道跡まで行こうと思ったが虫に食われそうだったので諦めた

1540mの今ブルベの最高地点まではヒーヒー言いながらかたつむりのように登った

そして長かった樹海ラインの旅も終わりを告げた

結局、大湯温泉から樹海ラインを超えて尾瀬御池までの65Km、

動いてる自動車もバイクも、もちろん自転車も動物も全く観なかった

月齢9のお月様のお陰で真夜中も明るかった

本番の日は月齢16と晴れれば一晩中明るいことだろう

よく酷道と言われたりする樹海ラインだが、

自分にとっては平和で快適そのもののパワー空間で素敵だった

グミ沢、チョウナゼ沢、トクサ沢、恋のまた川とか印象的な名前が多かった

 

392.2㎞ SP2 尾瀬御池ロッジ 08:17 (目安15:53-06:08)




自己設定時刻は7:30だったが大きく遅れた 

目安のブルベペースのクローズ時刻からすると2時間9分の借金だ

いくらなんでもこの借金返せるのか

 


 

3/4編  PC3(295.4㎞)からSP2(392.2㎞)終わり


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 試走報告2/4 BRM630宮城600奥... | トップ | 試走報告4/4 BRM630宮城600奥... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

BRMブルベ」カテゴリの最新記事