もう先週のことで今さらなのですが、土曜日に歌舞伎座夜の部を観てきました。
夜の部は「仮名手本忠臣蔵」五、六、七、十一段目、昼の部の続きです。
記憶も曖昧になってきているので簡単に感想を。
昼夜通して感じたのは、やはり「仮名手本忠臣蔵」は不朽の名作だなってことです。
1つの段だけ取っても完成されている話ではあるのですが、今回は通しで見れたのでストーリーがすっと頭に入ってきましたし、夜の部の最後の十一段目で討ち入りを果たした時には、それまで長い過程を踏んだだけに、なんとも言えない達成感があって、観終わった時は清々しい気持ちでいっぱいでした。
特に圧巻だったのは十一段目の討ち入りの場面。
雪の降りしきる中、46人の赤穂浪士が吉良の屋敷に忍び込み、激しい立ち回りになるのですが、それまでが比較的しっかりした人間ドラマだったので、スピード感が際立っていました。
中でも見どころは錦之助さんと歌昇さんの殺陣のシーン。
二人とも50代には到底思えないキビキビとした激しい動きで、すごくかっこよかったです。
橋のたもとに四十七士(実際46人)がズラッと並び、梅玉さん演じる服部が見送る幕引きも爽快で、皆の満足そうな表情がとっても印象的でした。
五、六段目は道行に続き勘平を菊五郎さん、お軽を時蔵さん。
勘平が当たり役とあって、菊五郎さんの完成されたムダのない動きの一つ一つに見入ってしまいました。
ラストの切腹のシーンは迫真の名演技!
息も詰まるほどの緊張感が漂う中、果てる勘平にもう涙涙でした。
印象的だったのは斧定九郎役の梅玉さん。
憎たらしいけど、粋で色気ムンムンの定九郎がすごくかっこよかったです。
七段目は由良之助が仇討する意思を隠すため茶屋で遊び呆けているという場面。
由良之助を演じる仁左衛門さんの茶屋遊びがすごく様になっていて、どう見ても仇討を考えているように思えません。
だからこそ、力弥が密書を持って来た時など、素に戻った時の表情が際立って凛々しくてなんて素敵なんだってうっとりしちゃいました。
平右衛門はとても実直で忠義心に溢れるところが幸四郎さんにぴったりでした。
福助のお軽はしっとりとした美しさで、兄のために全てを受け入れ死のうと覚悟する場面は切なくてまた涙涙でした。
できることなら全部の段を通しで見たかったけど、それは現実さよなら公演では無理な話ですからね~。
一年位前に国立劇場で3ヶ月かけてやってましたけど、また是非もう一度やってくれないかなって思います。
歌舞伎座 吉例顔見世大歌舞伎
通し狂言 仮名手本忠臣蔵
平成21年11月1日(日)~25日(水)
<夜の部>
五段目 山崎街道鉄砲渡しの場
同 二つ玉の場
六段目 与市兵衛内勘平腹切の場
七段目 祇園一力茶屋の場
十一段目 高家表門討入りの場
同 奥庭泉水の場
同 炭部屋本懐の場
両国橋引揚の場
【五・六段目】
早野勘平 菊五郎
女房お軽 時 蔵
母おかや 東 蔵
千崎弥五郎 権十郎
不破数右衛門 段四郎
判人源六 左團次
斧定九郎 梅 玉
一文字屋お才 芝 翫
【七段目】
大星由良之助 仁左衛門
遊女お軽 福 助
赤垣源蔵 松 江
富森助右衛門 男女蔵
矢間重太郎 宗之助
中居おつる 歌 江
斧九太夫 錦 吾
大星力弥 門之助
寺岡平右衛門 幸四郎
【十一段目】
大星由良之助 仁左衛門
小林平八郎 歌 昇
竹森喜多八 錦之助
赤垣源蔵 松 江
佐藤与茂七 萬太郎
矢間重太郎 宗之助
富森助右衛門 男女蔵
大星力弥 門之助
原郷右衛門 友右衛門
服部逸郎 梅 玉
夜の部は「仮名手本忠臣蔵」五、六、七、十一段目、昼の部の続きです。
記憶も曖昧になってきているので簡単に感想を。
昼夜通して感じたのは、やはり「仮名手本忠臣蔵」は不朽の名作だなってことです。
1つの段だけ取っても完成されている話ではあるのですが、今回は通しで見れたのでストーリーがすっと頭に入ってきましたし、夜の部の最後の十一段目で討ち入りを果たした時には、それまで長い過程を踏んだだけに、なんとも言えない達成感があって、観終わった時は清々しい気持ちでいっぱいでした。
特に圧巻だったのは十一段目の討ち入りの場面。
雪の降りしきる中、46人の赤穂浪士が吉良の屋敷に忍び込み、激しい立ち回りになるのですが、それまでが比較的しっかりした人間ドラマだったので、スピード感が際立っていました。
中でも見どころは錦之助さんと歌昇さんの殺陣のシーン。
二人とも50代には到底思えないキビキビとした激しい動きで、すごくかっこよかったです。
橋のたもとに四十七士(実際46人)がズラッと並び、梅玉さん演じる服部が見送る幕引きも爽快で、皆の満足そうな表情がとっても印象的でした。
五、六段目は道行に続き勘平を菊五郎さん、お軽を時蔵さん。
勘平が当たり役とあって、菊五郎さんの完成されたムダのない動きの一つ一つに見入ってしまいました。
ラストの切腹のシーンは迫真の名演技!
息も詰まるほどの緊張感が漂う中、果てる勘平にもう涙涙でした。
印象的だったのは斧定九郎役の梅玉さん。
憎たらしいけど、粋で色気ムンムンの定九郎がすごくかっこよかったです。
七段目は由良之助が仇討する意思を隠すため茶屋で遊び呆けているという場面。
由良之助を演じる仁左衛門さんの茶屋遊びがすごく様になっていて、どう見ても仇討を考えているように思えません。
だからこそ、力弥が密書を持って来た時など、素に戻った時の表情が際立って凛々しくてなんて素敵なんだってうっとりしちゃいました。
平右衛門はとても実直で忠義心に溢れるところが幸四郎さんにぴったりでした。
福助のお軽はしっとりとした美しさで、兄のために全てを受け入れ死のうと覚悟する場面は切なくてまた涙涙でした。
できることなら全部の段を通しで見たかったけど、それは現実さよなら公演では無理な話ですからね~。
一年位前に国立劇場で3ヶ月かけてやってましたけど、また是非もう一度やってくれないかなって思います。
歌舞伎座 吉例顔見世大歌舞伎
通し狂言 仮名手本忠臣蔵
平成21年11月1日(日)~25日(水)
<夜の部>
五段目 山崎街道鉄砲渡しの場
同 二つ玉の場
六段目 与市兵衛内勘平腹切の場
七段目 祇園一力茶屋の場
十一段目 高家表門討入りの場
同 奥庭泉水の場
同 炭部屋本懐の場
両国橋引揚の場
【五・六段目】
早野勘平 菊五郎
女房お軽 時 蔵
母おかや 東 蔵
千崎弥五郎 権十郎
不破数右衛門 段四郎
判人源六 左團次
斧定九郎 梅 玉
一文字屋お才 芝 翫
【七段目】
大星由良之助 仁左衛門
遊女お軽 福 助
赤垣源蔵 松 江
富森助右衛門 男女蔵
矢間重太郎 宗之助
中居おつる 歌 江
斧九太夫 錦 吾
大星力弥 門之助
寺岡平右衛門 幸四郎
【十一段目】
大星由良之助 仁左衛門
小林平八郎 歌 昇
竹森喜多八 錦之助
赤垣源蔵 松 江
佐藤与茂七 萬太郎
矢間重太郎 宗之助
富森助右衛門 男女蔵
大星力弥 門之助
原郷右衛門 友右衛門
服部逸郎 梅 玉