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musicapple

music + apple = musicapple (笑)

平行六面体の体積

2007年07月24日 | その他
結晶学の本を読んでいたら、次の興味深い公式が載っていました。

平行六面体の各稜の長さをa, b, cとし、
各稜のなす角をα、β、γとすると、この平行六面体の体積は、

abc{1 - (cosα)^2 - (cosβ)^2 - (cosγ)^2 + 2(cosα)(cosβ)(cosγ)}}^(1/2)

と表される、というものです。
便利な公式ですが、意外に成書には載っていません。

証明は、次のようにします。
各稜を表すベクトルを改めてa, b, cとしまして、

a = (a_1, a_2, a_3)
b = (b_1, b_2, b_3)
c = (c_1, c_2, c_3)

としますと、体積Vは

V = det[a_1, a_2, a_3; b_1, b_2, b_3; c_1, c_2, c_3]

と表されますが、転置行列を考えて、

V^2 = det[a_1, a_2, a_3; b_1, b_2, b_3; c_1, c_2, c_3]
*det[a_1, b_1, c_1; a_2, b_2, c_2; a_3, b_3, c_3]

= det[(a_1, a_2, a_3; b_1, b_2, b_3; c_1, c_2, c_3)
(a_1, b_1, c_1; a_2, b_2, c_2; a_3, b_3, c_3)]

= det[a^2, abcosα, cacosγ; abcosα, b^2, bccosβ; cacosγ, bccosβ, c^2]

= (abc)^2{1 - (cosα)^2 - (cosβ)^2 - (cosγ)^2 + 2(cosα)(cosβ)(cosγ)}}

よって、

V = abc{1 - (cosα)^2 - (cosβ)^2 - (cosγ)^2 + 2(cosα)(cosβ)(cosγ)}}^(1/2)



PowerPointに多数の画像を貼り付ける

2007年07月23日 | その他
PowerPointに100枚近いデジカメ画像を
貼り付ける作業をしなければならないことが
仕事上しばしばあるのですが、1枚ずつ貼り付けるのは大変です。

ネット上のフリーウェアで次のようなものを拾ってきました。

Shrinker 2 for Power Point

Bitmap, Jpeg形式の画像をPower Pointのスライドの大きさに合わせて縮小し、
貼り付ける作業を自動的にやってくれます。便利~

動作OSはWindows XP, 動作に必要なソフトはMicrosoft Office Power Point 2003
となっていますが、PowerPoint 2002でも動作しました。


ディリクレの引き出し論法

2007年07月08日 | その他
先日放送された、清水和音さんがピアノを弾く、
ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の録画を見てます。
アシュケナージさんの指揮でピアノを弾くというのも、
なんともものすごいプレッシャーのような気がするのですが(笑)
清水さんはとてもこの作品がお好きなようで、
2週間くらい前に依頼があれば、いつでも喜んで弾きます、
と昔のラジオ番組で言っていたのを思い出しました。

さて、今日考えたパズルですが。。。

「nを自然数とし、集合SをS = {1,2,3,...,2n}とおく。
Sから異なるn+1個をどのように選んでも和が2n+1になる2つの数が入る。」

なかなか面白い問題と思いましたが、ディリクレの引き出し論法
Dirichlet drawer principle (あるいは鳩ノ巣原理pigeonhole principle)
を使えば一発です。

この原理の最も単純なステートメントは、おそらく、

「n個の部屋があり、そこにn+1人を入れるとき、2人以上入る部屋が必ず存在する。」

というものでしょうか。

さて、集合Sを、互いに素なn個の部分集合:

S_1 = {1, 2n},
S_2 = {3, 2n - 2},
S_3 = {5, 2n - 4},
...
S_k = {2k - 1, 2n - (2k - 2)},
...
S_n = {2n - 1, 2}.

に分けて考えますと、和が2n+1となるような集合Sの二つの要素の組み合わせは、
これら以外にありません。

Sからn+1個の数を選ぶと、鳩ノ巣原理により、
S_1,..S_nのうち、その2つの要素がともに選ばれるものが
少なくともひとつ存在します。

したがって、Sから異なるn+1個をどのように選んでも、
和が2n+1となる二つの数が入ることになります。□



オーバードクター問題

2007年07月04日 | その他
NHKのクローズアップ現代で、
オーバードクター問題が取り扱われていました。
今はポストドクター問題と言っているようですが。

オーバードクター問題自体は、大学院重点化以前から
基礎科学の中でも特に基礎的な、例えば数学などの分野では、
すでに存在していました。

これは簡単に言って需給バランスの問題です。
博士号取得者の数とポストの数とのバランスが取れていないのです。

政府の大学院重点化政策によって、
大学院生の数が大幅に増えたにもかかわらず、
国立大学の独立行政法人化によって、
助手などのポストの数が削減されたのですから、
簡単な算数によって、就職できない博士が出てくるのは明らかです。

「ポストドクター等1万人支援計画」や「COE」にしても、
こうしたオーバードクターを救済する一時しのぎにすぎません。
事態の根本的な解決策は得られていないのです。

こうした事態のそもそもの原因は、
大学院の定員を増やせば日本の学術は発展するだろうという、
根拠のない浅はかな考えではなかったでしょうか?

しかし、もう後戻りはできないでしょうから、
ここで、少し考え方を変えて、
「大学院は帰るところのある人の再教育の場である」
と考えてみてはと思います。

これは、どこで読んだのか失念しましたが、
今から20年くらい前にオーバードクター問題が議論されていた、
数学科の方のお話だったと思います。

つまり、企業や高校、中学などに勤めていて、
帰るところのある人が、学位を取る場所として、
大学院を位置づけるというのです。

数学科は時代の最先端を行っていたというわけでしょうか?

公示地価の変動

2007年06月30日 | その他
忠さんのブルックナー#8(ハース版)を聴きながら、
ぱらぱらと一般位相の本を読んでいました。

さて、公示地価の変動について調べてみました。
公示価格というのは、国土交通省が毎年3月下旬に公表する
1月1日時点の全国の土地価格のことです。

ここ30年くらいの地価の変動をおおざっぱに見ますと、
1990年頃に異常なピークがあり、その後最近まで下落が
続いていたことがわかります。

地価水準を1974年を100として比較してみますと、
住宅地に関しては、1991年に296.4と異常な極大値があり、
2007年は156.6と大体1986年頃の水準となっています。

前年比で見ますと、住宅地の全国平均が+0.1%で、
昨年が-2.7%でしたので、どうやら極小値を通過したようです。

しかし、この極小は、三大都市圏及び地方ブロック中心都市の
上昇の押し上げによる、という国土交通省の見解によれば、
見かけ上のものであることに注意しなければならないでしょう。
地方では下落幅は縮小しているものの、以前として下落傾向は
続いているため、極小あるいは平衡状態となるのはさらに先のことに
なるのでしょう。

さて、問題点は、地価が10%以上上昇しつつある土地に今投資するのは、
良いのか、良くないのか。
バブルの再来の被害者とならないためにはいったいどんな点に注意すれば
よいでしょうか?


参考サイト:

国土交通省のサイト
日経住宅サーチ



Flash PlayerをインストールしたらFirefoxが起動しない

2007年05月31日 | その他
古いマシンのWindows Me上でFlash Playerをインストールしたところ、
「Firefoxが原因でKERNEL32.DLLにエラーが発生しました。
問題が解決しない場合はコンピューターを再起動してください。」
と表示され、強制終了される不具合が発生しました。

http://firefox.geckodev.org/index.php?%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
によると、「Flash Playerのミスマッチ」によるということです。
解決方法としては、アンインストーラ (Flash Player Uninstaller*)を入手して実行しFlash Playerを削除した後、Firefoxをアンインストール, インストールフォルダ(もし残っていれば)も手動で削除 し、旧バージョンのNetscape用FLASHインストーラを入手しインストール、そしてFirefoxを再インストール、と面倒です。

さしあたり、
http://www.adobe.com/jp/shockwave/download/alternates/
から、アンインストーラ Flash Player Uninstaller* を入手し、実行したところ元に戻りました。

ケプラー予想

2007年05月21日 | その他
今日、ふとしたことで(生化学の古い本を読んでいて)、
面心立方格子構造と六方最密充填構造の
充填率を計算する羽目になってしまったのですが、
これらの構造が最密充填であることは、ケプラー予想と呼ばれ、
1998年にトマス・ヘールズによって「証明」されています。
最近の本には言及されているんでしょうか。。。

Thomas C. Hales氏のウェブサイト:

http://www.math.pitt.edu/~thales/


ケプラー予想に関するヘールズ氏によるオーバービュー:

http://www.math.pitt.edu/~thales/PUBLICATIONS/intro.pdf


ガロア拡大の簡単な練習問題

2007年05月21日 | その他
先々月考えた代数の簡単な練習問題です。


以下活字の都合により正整数nの(正の)平方根を√(n)
と表します。

(1)α = √(2) + √(3)の最小多項式を求めます。

両辺を自乗して、

α^2 = 5 + 2*√(6)。

5を移項して自乗し整理すると、

α^4 - 10α^2 + 1 = 0

が得られます。

f(x) = x^4 - 10x^2 + 1

とおきますと、f(x)はαを根に持つQ係数の4次の多項式です。

計算の過程を考えますと、

-α = -√(2) - √(3)
α* = √(2) - √(3)
-α* = -√(2) + √(3)

からも同じ多項式が得られますので、

f(x) = (x - α)(x + α)(x - α*)(x + α*)

と書くことができます。

αの最小多項式は2次ではあり得ません。
何故なら、q, rを有理数として、

α^2 + qα + r
= (5 + 2√(6)) + q*(√(2) + √(3)) + r
= 2√(6) + q*√(3) + q*√(2) + (r + 5)

が0とするとrが無理数となり矛盾するからです。
したがって、最小多項式は3次、または4次です。
3次であるとすると、その多項式はf(x)を割り切りますので、
p, q, rを有理数、α#をf(x)の根のいずれかとしまして、

(x^3 + p*x^2 + q*x +r)*(x - α#) = x^4 - 10x^2 +1

と書けますが、

x^4 + (p - α#)x^3 + (q -p*α#)x^2 + (r - q*α#)x - rα# = x^4 - 10x^2 +1

から、

p - α# = 0
q -p*α# = -10
r - q*α# = 0
-rα# = 1

となり仮定に反します。

したがって最小多項式は4次となり、f(x)がQ上の最小多項式であることがわかります。




(2)

(1)において、

α*
=√(2) - √(3)
=(-1)/(√(2) + √(3))
= -1/α

となり、f(x)の根は、α、-α、-1/α、1/αとなりますが、

Q(α, -α, -1/α, 1/α) = Q(α)

であり、Q(α)はf(x)のQ上の分解体です。

証明は省略しますが、一般にLがKの拡大体であるとき、
LがKの有限次の正規拡大であることと、
LがK係数の多項式の分解体であることとは同値ですので、
Q(α)はQの正規拡大です。

f(x)=0は重根を持たないので、分離拡大でもあります。

したがって, Q(α)はQの正規拡大かつ分離拡大ですので、
ガロア拡大であることが分かります。

1, √(2), √(3), √(6)がQ(α)のひとつの基底になりますので、
4次のガロア拡大です。


O'Neill

2007年04月28日 | その他
古本屋でBarrett O'NeillのSemi-Riemannian Geometryを
見つけたので買いました。
10年以上前に図書館から借りて読んだ本でいつか買おうと思っていたら
いつのまにか品切れになり、値段も上がってきたところだったのですが
1万円しない結構格安でゲット。
あとBeem & EhrlichのGlobal Lorentzian Geometryの初版も。

それから格安だったLangのDifferential manifolds,
ちょっと古いversionのNestle-Aland, Novum Testamentum Graece,とか。

しかし最大の掘り出し物は、シェーンベルクの和声法でした!

「休日に寝だめ」は逆効果

2007年03月18日 | その他
3月17日付けの道新夕刊に面白い記事がありました。

久留米大の内村助教授らの調査によりますと、

休日の起床時刻が平日よりX時間遅いひとが
不眠、または抑うつを自覚する割合:

X      不眠  抑うつ
2時間未満  25.9%  4.3%
2-3時間   29.4%  5.2%
3時間以上  33.3%  6.2%

というわけで、休日でもいつもと同じ時刻に起きることが
大切なようです。

毎日7-8時間睡眠をとって、平日でも休日でも毎日
同じ時刻に起きる、という生活習慣をつけるとよいようですね。

休日となるとついつい朝寝坊してしまうのですが^^;
かえってよくないんですね~