今日の昼頃の空です。怪我をしそうな暑さでした。 Panasonic / LUMIX LX9
8月に入りました。相変わらず暑い日が続いています。
この暑さのせいか、同年代の間で話題になるのは「子供の頃はこんなに暑くなかったよね」という話。
私も、昔の大人たちは暑い、暑いと言っていましたが、今の暑さに比べたらたいした暑さではなかったのではないかと思います。
例えば、子供の頃(昭和30年代)、夏は「涼しい午前中に勉強しなさい」と学校の先生や親から言われていました。その言葉どおり、だいたい朝のうちは涼しく、お昼前までは勉強ができたのです(しようと思えば)。であればこそ、勉強しなかった言い訳として「今日は朝から暑かったから」が通用しました(笑)。
エアコンなんて名前すらなかった時代ですが、熱中症で死亡したとは聞いていません。井戸で冷やしたスイカを食べて涼をとり、ランニングシャツに半ズボン、「日射病」予防のために麦わら帽子をかぶってトンボ取りに出かけました。水分補給は湧水で。ああ、少年時代(笑)…
*
もう記憶が曖昧で本当のところははっきりしませんが、今のように陰に籠ったようなところがない明朗な夏だったように思います。
そして、実際に昔の夏はそれほど暑くはなかったようです。
ありがたいことに、気象庁のホームページに明治以降の過去の気象データが掲載されているので見てみました。
昨年(2023)の東京都の6、7、8月の日平均気温と、話題の「昔」の代表として50年前の1963(昭和38)を選び比べてみました。すると、1963年が2.6~5.3℃も低いのです。2023年は特別に暑かったようなので2022年とも比べてみましたが、それでも0.9~3.0℃低いことになります。
念のため、年の値を眺めると1963年は15.0℃であるのに対して2022年は16.4℃、2023年は17.6℃と、やはり上昇しています。
年の値は、50年間で少しづつ上昇していますが、単純な右肩上がりではなく、微妙に上下を繰り返しながらも確実に上昇しているように見えます。専門家ではないので見当外れかも知れませんが、同世代が言う「昔は涼しかった」には根拠があったのです。
*
この50年の間に夏の過ごし方は変わり、インフラが整備され、エアコンが一般化してより快適に過ごせるようになりました。その代わり、自然が多く消失し、大気への放出物が増加しているのではないかと心配です。
今ほど快適でなかったけれど、自然が優しくしのぎやすかった時代が懐かしく思い出されるのはなぜでしょうか。ひとつ思い当たるのは、過去を美化しがちな年齢に達したということかな(笑)。∎
(ご参考)
はい。そのような高温はなかったと思います。
いつだったか、そう遠くない昔に予想気温が体温と同じになるという予報が出はじめたと思います。当時はまったく想像ができませんでしたし、実際は出なかったと思います。現在は十二分に体験ができています…